新しい階級社会の到来を許すな
俗に言われる政治家の「二世議員」。地盤、看板、かばん(資金)を親から相続し政治家になる。日本の政治が従来より活力のないのは、こうした二世議員の増加が原因だと思う。故小渕恵三氏の跡を相続し衆議院議員になった小渕裕優子氏などはその典型である。政策発表もなく、49日の法要以前に立候補し当選してしまった。
医師や弁護士は、高度な専門知識を有する知識人だと思う。ただ資格を得るためには国家試験に合格しなければならない。
「相続」に失敗することもよくある。芸能人の2世,3世はよくある話であるが、公共性とは無縁だから国民各位に迷惑な存在ではない。政治家は違う。選挙法を改正し、同一選挙区からの、親子の世襲立候補を禁止すべきである。
都市再生のパラダイム
1990年から1992年の3年間、高知青年会議所在籍時代に「都市再開発セミナー」を企画し、運営しました。
「高知市にとってあるべき都市のありかた」を議論し、市民参加の方法を議論しました。
「高速道路などで中央と直結した地方都市は衰退する」という現実にさらされています。長野市などが好例です。
公共事業により交通が便利になりますと、より地方都市は衰退します。
それと車社会のなかでの都市づくりのありかた。経済原理にまかせておくと中心街は過疎化し、周辺部は過密状態になります。
社会基盤が整った中心部に住民がいなくなり、周辺部住民は、社会基盤整備が十分でなく常に不満を抱いて生活しています。
「都市再開発のパラダイム J・W・ラウスの軌跡」という表題にて1988年パルコ出版より発刊されていました。
バブル経済の真っ盛りに西洋環境開発の関係者によって翻訳され出版されました。
今や西武セゾングループは解体され、西洋環境開発も清算されました。しかし現在読み返してもこの出版物の内容は陳腐ではありません。むしろこれからの日本の都市開発のありかたに指針を与えるものであると思います。
私の発想の原点、地方都市のありかたのこだわりは「都市再正のパラダイム」にあります。ラウス氏によって提案された
中心市街地の再生のアイデアと実践。「フェスティバル・マーケットプレイス」とつけられた複合商業施設は、テーマパーク
同様鳥肌がたつ「作品」でした。
そのなかで、私はニューヨークのピア17とフルトンマーケット、セントルイスのユニオンステーション、ボルチモアのハーバープレイスを訪問することが出来ました。「人間を」大事にした、歴史や文化がそこにはあり、買い物だけでなくそこに居るだけで楽しい空間構成になっていました。ラウス社の模造品は日本にもありますが、まちづくりのマスタープランの堅実さを感じました。
紹介した西武セゾングループは消滅しましたけれど、好い事例を日本に紹介していただいたものだと思います。最近高知の
ような地方都市にも郊外型のショッピングモールができ、集客しています。でもそこにはラウスさんの「フェスティバル・マーケットプレイス」のような「サムシング」がありません。
21世紀になってもこの問題とテーマを考え、提案したいと思っています。都市問題、都市づくり、市民参加の再開発、
歩行者都市宣言がこの「吠えるウォッチング」の大きな主題でもあります。
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