マスメディアは,今や第四の権力と言われて久しい。興味本位の報道により、名誉と人権が傷つけられた例は多い。記憶に新しいのは「松本サリン事件」における河野氏への「被疑者扱い報道」であった。
事件の第一通報者であり、奥様も被害者であるにかかわらず、警察は被疑者扱いし、メディアも一斉に「何の検証もせず」報道した。後に誤りであることが判明し、メディアも謝罪はしたが、大変な出来事であった。
アメリカのメディアにしても、2000年の大統領選挙の「どたばた」は,メディアの「出口調査」のいいかげんさから始まった。「速さ」や「視聴率」を「報道の場」で競うことが、良いことなのだろうか。
また真剣な報道番組や討論番組の最中に「CMです」と中断されるのは、地上波テレビの宿命だろうか。スポンサーは大事だろうが、「報道番組」としての真剣さが欠けていると言える。
このコーナーでは,社会に多大な影響を持っている「マスメディア」の報道や伝達のありかたを「査定」しようとするものです。構成は主に2つです。
1)高知新聞を査定する
高知県地方に圧倒的なシェアを誇る高知新聞社。宅配率は80%近くあり、県民に圧倒的な影響力がある。系列会社としてテレビ局(日本テレビ系)の高知放送がある。ラジオの高知放送、FM高知がある。高知広告センター、高新企業出版部、高新急送、高新観光、桂ハイヤー、高知印刷など企業群を抱えている。
県政,高知市政,市町村行政、高知県社会に「多大な影響力」がある。まさしく「高知新聞が白と言えば,白、黒といえば黒」という状況にある。良いのか悪いのか。
朝日新聞,読売新聞,毎日新聞,産経新聞、日本経済新聞など全国紙は,高知県では全くの「マイナー・メディア」である。ここが大きな特長。
高知新聞を論評し、査定する「仕組み」をこしらえるのが、このコーナーの目的である。「高知新聞の良いところ,悪いところ」を査定していく作業も行う。
2)マスメディアの査定
学校教育より多大な影響を持っているテレビ。青少年健全育成の名目で,政府は民間放送に様々な「規制」をかけようとしている。民間放送連盟は「言論の自由」を旗印に抵抗している。
自主規制を行い,番組内容を視聴者各層から選ばれた「番組審議会」で検証している。議事録を公開し、改善の努力をしている。主にテレビ番組を査定してみようと思う。