ウズベキスタンから見た日本は?
 
 今週のゲストは平和を考える市民グループ「サロン金曜日」の松尾美絵さんと下司孝之さんです。金曜日の夕方集まる市民グループで、平和問題について話をされています。昨年に続きまして安田純平さん講演会」を11月26日(土曜日)高知新聞文化ホールにて午後2時から開催を企画されています。。
 今日のテーマは「 ウズベキスタンから見た日本は?」でお話をお聞きします。
いつごろ松尾さんはウズべキスタンに行かれましたか?
 またどのようなルートで高知からは行けるのでしょうか?
松尾 私は今年の春、ゴールデンウィークの時期に行きました。純粋の観光旅行です。ルートなんですが、ウズベキスタン航空が日本へ直接乗り入れていますので、関西国際空港からウズベキスタンのタシケントまで直行便で約8時間で行きました。
 8時間といえばハワイぐらいですから、結構近いものですね。

松尾 そうですね。

 旅行の時の写真も拝見しましたが、青いタイルを使用した寺院なのでしょうか?壮大な建物が数多くあるようなのですが・・・。
 また松尾さんが旅行された直後にウズベキスタンは大規模な内乱が発生し大変でした。その後どうなったのでしょうか?
 サマルカンド レギスタン広場
松尾 日本に戻って1週間後に、ヘルガナ盆地で暴動が起こりました。それに対して軍隊が発砲したと報道で見てびっくりしました。
 私はアンジジャンのほうには行かなかったのですが、やはりウズベキスタンのあちらこちらを廻りましたので、とても他人事とは思えません。ひじょにわたしにとりましては衝撃的なことでした。

イスラム教の国のようです。女性にたいし、何か教義上の制約などはありましたか?松尾さんと現地の女性のかたも写真に写っていますが、ベレーを被っているようでもないですね。
 普通の洋服を着られているようなのですが。
松尾 確かにイスラム教の国ですが、かつてはソビエト連邦のなかに入っていましたし、結構その時代が長かったので、それほど現地では宗教色は感じませんでした。
 女性もベールを被っている人は見かけませんでした。ただ体の線をもろに出す服であるとか、肌を露出するような女性は見かけませんでした。
現地の人たちと松尾美絵さん。女性もベールも被っていません。モンゴル系の人たちもいるいようですね。
 ウズベキスタンのサマルカンドというところは、昔西アジアで興隆していましたチムール帝国の史跡が残っていると聞いています。
 写真もblogで拝見しましたが、チムール帝国時代のどのような史跡が残っているのでしょうか?
松尾 サマルカンドはとても古い街です。紀元前からシルクロードの中心都市として栄えていました。ソクド人がつくった街です。紀元前4世紀にアレキサンダー大王(紀元前356〜前323)も街にやってこられて「とても美しい」と感嘆したそうです。
 その後ジンギスカンのモンゴル帝国により徹底的にサマルカンドの街は破壊され、住民の4分の3が虐殺されました。その後モンゴル人の血を受け継いだチムールがサマルカンドを再建しました。
 サマルカンドの街は「青の都」と言われるぐらいに、青いタイルの貼られた建物が沢山あります。なかでもデジスタン広場はとても有名です。広い広場を囲むように、「コ」の字の形に様に3箇所にそれぞれとても大きな建物があります。
 メドレセという進学校や、モスクとかミナレットというイスラムのお祈りをするとても高い塔もあります。大きな建物ですが、タイルが貼られ、それぞれが紋様が異なっています。
 イスラムですので、人物の絵はありません。幾何学模様や、花の模様などが、タイルで美しく飾られたものです。
 以前松尾さんはトルコにも旅行されたことがあるように聞きました。
同じイスラム国であるイラクについてはどう思われますか?イスラム国はイラクについてはイラク国民には同情的なのでしょうか?なにか旅行中には感じらたことはありましたか?

松尾 特にウズベキスタンではイラクについて話題になるようなことはありませんでした。同じイスラム国といいましてもそれぞれの国。国が違えば、かなり関心も落ちるというか。
 自分達の日々の生活が大事で1日が廻っているという感じですね。
イスラム国の人たちには日本はどのように思われているのでしょうか?旅行された時の印象などはいかがでしょうか?
松尾 特に日本についてという話はありませんでした。通訳していただきました若い男性でしたが、日本へ行って勉強したいということを言われていました。特に経済については関心があるようでした。
 ウズベキスタンもソ連から独立して資本主義経済になりました。そこのあたりは野心はいろいろあるようです。
ヒウ イチャンカラの史跡跡  壮大なスケール。かつての繁栄ぶりがしのばれます。
チムールの墓(グリ・アラール)