高知河川国道事務所の役割とは?
 今週のゲストは、国土交通省四国地方整備局高知河川国道事務所所長の岡本誠一郎さんです。今日のテーマは「高知河川国道事務所の役割とは?」です。
 今年は台風災害もあり、新潟中越地震災害もあって、対策事業などで大変だと思います。近い将来起こるであろう南海地震対策も考慮しなければならないでしょう。
旧高知工事事務所時代に比べ、業務範囲が拡大されたのでしょうか?
ホームページで拝見しますと、河川、国道、海岸も管轄になっているようなのですが。
以前高知工事事務所だったのが、名前が変わりました。以前から、河川、国道、海岸はそれぞれ事業をやったり、施設管理はやっていました。担当の業務と言うのが、名前が変わって、大きくなったと言うわけではありません。
 ただ「工事事務所」から、「河川国道事務所」。単に工事を進めていくことだけではない、その施設の管理などを通じて、もっと地域の人達と密接な関わりを持っていく。地域のために役立つ存在になっていこうと。そういう姿勢の表れが、事務所の名前を全国的にですが変えていきました。
 と言うことで名前が変わりました。いろんな地域の活性化地域づくりということが、盛んに行われていますが、我々その「サポーター」としての役割。もっともっと担っていかねばならないと思います。そういう気持ちの表れと言えるのではないでしょうか。
岡本誠一郎さん
 工事だけをやるのではなく、「計画策定」とか「住民参加」というジャンルも含めて、総合的なまちづくりに関わっていくセクションだということなのですね。
 
 そういうことを我々は今までも、そういう形でやっては来ていましたが、それをもっともっと進めていくことによって、私たちの仕事をやっていくことが、地域の元気作りにも役立っていけるし、また皆さんの力を借りることによって、我々自身も助かる。
 そういうのをより強化していこうということでいろいろと取り組んでいます。
 高知河川国道事務所の所轄事務というのを見ますと、大体3項目の大きな項目がありました。

河川事業(仁淀川、物部川の改修工事。維持修理、水質保全と、水防警報)


 2番目としまして、高知海岸における海岸保全施設の関する工事。


 3番目としまして、道路事業として、一般国道56号線の改装工事、土佐道路の土佐市バイパスということになっています。

 

ひじょうにこれは、大掛かりな工事管轄になりますね。
 色々と、河川、海岸、道路と、役割の違う施設の整備や管理、ひじょうに幅広い仕事をやっているのかなと。また道路にしても川にしても、海岸にしても、普段の生活では気がつかないかもしれないかもしれませんが、実は地域の人の生活にひじょうに密接に関わっています。
 私たちの仕事が、その地域と安全を守り、またその地域の活性化に役立っていく、重要な役割を担っているんだという自負を持って、仕事を進めています。
 高知シティFMの近くの土佐道路などが、かなりのウエイトをしめているのではないでしょうか?
 土佐道路は,高知市の中で、市内の環状道路の役割を持っていまして、大変重要です。大変人口の多いところを通っている道路です。なかなか事業を進めていくのも大変です。またそれと同時に地域の人達とのつながりも大変重要なことだと思います。
交通量の多い河ノ瀬(ごうのせ)交差点。立体交差になる予定
人口密集地の潮江地区を貫く土佐道路
 物部川などでは流域で、地域の住民の人達とプランをつくって、いろいろ役割分担をしていって、出来る人がいろんな整備をしていっています。うちも管理用の道路を一部使って、サイクリング道路をつくったりしました。景観形成の事業などもします。
 事務所の役割の中で、仁淀川や物部川のような大きな河川です。川の整備事業とかいろいろあるでしょうが、具体的に進展している事業はありますでしょうか。いくつかご紹介いただけませんでしょうか。
 今一番大きな事業は仁淀川流域で行われている事業です。新宇治川の放水路、伊野町枝川地区の浸水対策です。波介(はげ川)の改修事業で、土佐市の浸水対策です。
 それから地域の市町村との連携でやっている事業は、堤防の部分改修とかを進めています。
 かなり市町村とは関わりがありますね。また大きな河川でしたら、広域になり、市町村の枠を超えています。広域に巻き込みながら事業を展開されているの事例が多いのでしょうか。
 そうですね。地元の市町村、県、自治体間の連携、いろんな形でのお付き合いは多いですね。一体となった事業をやっていま

 今、地図を見せていただいていますが、この場合は「物部川ふるさと川整備マップ」とあります。

 物部川も流域は大きいのですが、吉川村から、野市町、土佐山田町までいろんな事業を展開されているようですね。


 これはサイクリングロードとか、ウォーキングルートとか、文化的な関係とか、絡んでいるようですね。

 

(物部川ふるさとの川整備マップ)

 物部川という水辺を生かして、地域の整備と一緒になって、物部川も整備したり、環境を守っていく。そういうことを一体となってやることで、地域の人達も川に親しむことになります。そういうなかで、サイクリングロードですとか、いろいろな環境保全ですとか、そういうものを進めていく。
地域の住民や子供達との触れ合い行事も盛んに実施されています。観察会の様子です
 
 公園的な整備もしていきますし。物部川の河川敷にだいぶ木が生えています。そういうものも邪魔だからと全部切ってしまうのではなくて、自然生態系を残しながら、それを拠点にしていく。いろんなことを地域と議論をしながら、自治体と国とどういう役割分担で、整備や管理をするのかを決めていきながら、事業を進めて行っています。
 今年はいくつか台風が襲来しまして、その対策に追われました。なんとか乗り切れましたのも、これは地元の水防団の人達とか、自治体の人達とか、連携を取りながら、取り組んできました。本当に大変な1年でありました。
高知河川国道工事事務所の全景です。
高知河川国道工事事務所のホームページ は    http://www.skr.mlit.go.jp/kochi/index.html
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