高知県物産公社の実現を
 今週のゲストは、宇宙メダカ保存会代表であり、前田興産代表の前田正雄さんです。今日のテーマは「高知県物産公社の実現を」です。
 前田正雄さんは学生時代に沖縄の大学へ留学した経験もあり、沖縄経済に詳しい方です。また土左国屋として、高知県の果物を首都圏の百貨店から注文をとり、「外貨」を稼いでいます。今や沖縄県物産公社は年商が70億円を超えました。前田さんは高知へもこしらえる必要があると言われています。
高知県は沖縄県物産公社が誕生した同時期、高知県商品計画機構が出来ました。無残な失敗に終わりました。その「原因はなんであると思いますか?また沖縄県物産公社は何故上手くいったのでしょうか?

 高知県商品計画機構が上手くいかなかった理由は、商品のセールスするのに高知県の県民全員がセールスマンになったことがありません。沖縄の人は全員がわしたショップのセールスマンになっています。「東京のどこそこにわしたショップがあります。」と必ず言います。
わしたショップ本店(那覇市)
アンテナショップ高知屋(吉祥寺)
 
 沖縄でタクシーに乗りましても、会話のなかで「おみやげはわしたショップでとか。空港にもわしたショップがありますよ。」とか乗務員が教えてくれますね。そのあたりが高知とはかなり異なっているところですね。
 それと沖縄県物産公社のパッケージ(包装資材)ですが、100%リサイクルできる素材でしています。それとわしたショップの営業時間帯ですが、勤労者の就業時間より遅く(銀座は10時〜20時。大和店は22時迄)設定されています。
 ということは夜もそこそこ遅くまで営業されているということですね。

 季節によるのでしょうが、柔軟に対応されているようです。
 前田さんは埼玉のまるひろ百貨店に高知の果物を出されてています。高知の消費者と関東の消費者の違いはどんなところにあるのでしょう?
 売り上げに繋がることは、生産力を上げ、品質を上げることです。そうすることによりまして価格維持=付加価値の向上に繋がります。
 メロン農家でいいますと、高知農家の体質は「わしのメロンは一番だ」と言います。みなさんそういわれます。わたしなどの仕入れ業者からしますと、農家が50軒並んだら、1番から50番まで序列が歴然とあります。ですので、言われるように「みんなが1番」ということはありえません。
 関東の消費者は品質や価格、付加価値などについてはシビアなのでしょうか?
 はいシビアです。メロン1個にしましても糖度が低ければ、買ってくれません。そういう面はシビアですね。
 まるひろのお中元カタログを見せてもらいました。そうしますとメロンだけでも沢山ありますね。北海道、静岡、九州、埼玉のメロンなど。そのなかで前田さんが高知のメロンの出荷元になっています。それだけの競争のなかで、消費者から注文を貰うことは大変なことですね。
まるひろのお中元セールのカタログ。メロンでも多種類です。
土左国屋のコーナーは独自にあります。
 
 私のところは関東に出まして22年になります、22年の間には他の大手の百貨店などでも試してやってみました。やはり規模の問題もありまして、埼玉のまるひろ百貨店となりました。そこは「試食販売」に力を入れてくれました。それで私のところも売り上げを伸ばすことが出来ました。
 店頭でメロンの試食販売をされるのですか?
 玄関でやりますね。みんなあっというまに食べますね。美味しければ即反応しますね。まるひろは埼玉に13店舗あります。効果は大きいです。
 それと他のメロンは産地表示だけですが、「土左国屋」とお店の屋号で出ていますのはうちだけです。
 メロンもそのページだけでなく、全日空北海道キャンペーンのところにも出ていますし、他のページにも掲載されていますね。

 そうです。そのなかで、お買い上げいただくのは大変ですね。

 現在首都圏に高知の4つのアンテナショップがあります。アンテナショップと物産公社の違いはどのようなところにあるのでしょうか?

 物産公社は、高知県の品物を少量生産物でありましてもすべてを取り揃えて販売します。いうことが大前提です。そのなかで消費者と生産者が相対して売れるものは、相対して販売していきます
 だから試食販売もそのなかの有力な手段の一つです。
 またアンテナショップは閉店時間が早すぎますね。また午後2時着であれば、高知からの即日便で高知の品物が売れますね。新鮮なものが。しかしそのあたりの戦略が不明確ですね。宅配便もいろいろありますが、ゆうぱっくは、北海道でも翌日配達です。稚内もですね。そのあたりも考えなければいけませんね。
収録の様子です。宇宙メダカ、環境問題、高知と沖縄、沖縄県物産公社と高知など、話題は多岐にわたりました。

 前田さんの構想する高知県物産公社はどのようなものであるあるのでしょうか?
 先ほども申し上げましたが、すべての高知のものを直販ルートに載せまして販売します。魚、果物、木材加工品、さんご、食材、。産地としてのメリットを最大限に発揮できる商品です。
 まずそういう品揃えをしまして、首都圏で販売することですね。なにせ日本の富の60%から70%は東京に集まっています。一極集中しているのです。そこで売らなかったら勝負になりません。
 そうですね前田さんは首都圏で22年間実績がありますから。そのあたりの感覚があるでしょう。やはり高知の消費者と首都圏の消費者は全く違うものなのでしょうか?
 果物に対する考えかたも違うのでしょうか・
 

 付加価値、品質の確かなものであれば必ず売れます。首都圏の消費者は平均所得が高知の消費者の倍あります。豊なのですね。それを念頭にいれないといけないですね。

 沖縄が成功したのも、銀座のわしたショップは確か月額600万円の家賃を払っています。
それで大きな店舗を維持していますから、よほどのことをしていますね。

(東京のわしたショップ)

 有楽町駅のすぐ近くの一等地ですからね。
 平日に行きましても駅前で産地の人たちが自分たちの商品をアピールしています。チラシも配布しています。そこの意気込みが違いますね。
 山陰へ行きますと「お菓子の城」がありますね。そこはとてつもなく駐車スぺースをとっています。地方でもチャンスがありますよ。
 高知でも可能であれば24時間営業の「物産公社」をしたいですね。路線トラックも顧客になりますよ。生鮮品は時間を決めてタイムサービスをすればいいですね。

 高知県の全部の自治体が出資し、こしらえるべきですね。22年間のわたしの経験もありますし。今日も収録前に荷物を150個首都圏に出しました。全部メロンです。うちは5人で年商2億5千万の実績があります。首都圏のデパートで単独私企業で取引口座を持っている高知の企業は多くはありません。その実績のうえからも高知県物産公社の設立は高知県経済のためにも可能ですし、必要であると思います。
 いろんな人の知恵を集めてつくることができます。必ず実現できるはずです。
東京のわしたシュップの様子 詳しくは 次ページへ
 
わしたショップ東京については、Oさんの報告をもとにまとめてみました。  次を クリック
わしたショップ http://www.washita.co.jp/

高知県アンテナショップ http://www.kochi-shops.net/

8月番組に戻ります