高知市の有権者は26万人と言われています。そのうち自民党支持層が約3万人。民主党と社民党をあわせて2万人。共産党、公明党も2万人。あと自由党、新社会党などが6千位です。いわゆる組織票で見ますと、松尾氏はベースが「自民+自由+民主+公明+社民」で7・5万票はあることになります。
動かないとは言え組織ですから、歩留まりは良いのです。結果67980票獲得しました。
一方中根佐知氏は、共産党推薦で、一番遅く9月5日の出馬表明でした。ここも共産党支持票は約2万票。それがベースでした。明るいキャラクターで、女性候補。名前が浸透するのには、時間が足りませんでした。
一方の近森正久氏。8月末の出馬表明。良く練られた政策は立派。しかし組織がなく、勝手連選挙に徹しましたが、「旋風」を巻き起こすまではいけませんでした。「シネコン」問題と「エコタウン」問題で痛烈に松尾市長を批判し、リーダーシップを強烈にアピールしましたが、知名度不足をカバーし切れませんでした。提案した「争点」が争点にならず、現職市長の「信任投票」になったのが、低得票率の最大の原因です。
いずれの候補も多数を占める「無党派層」を意識したスピーチをしました。しかし投票したのは有権者10人のうち4人であり、殆どが政党支持関係者であり、無党派層の動員は、どの陣営も成功しませんでした。
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