公共性とは何か?

 今日のテーマは「公共性とは何か?」です。一連の政治家や秘書、知事などが関与した疑獄事件は、「公共事業」が絡んでいました。徳島県知事選挙でも徳島空港件建設問題や、吉野川可動堰問題など「公共事業」が争点でした。田中知事が県議会で不信任案を出されたのも、ダム建設にともなう「公共事業の中止」発言問題でした。私たちは「公共性」」という言葉を良く見聞いたします。あらためて「公共性」の意味を考えたいと思うのですが・・・・・。

1)お手軽に使用しています。「誰の為の公共性なのか」をもっ と真剣に議論す  べきです。一連の疑獄事件を観察しています と、政治家が公共事業を私物化  し、自身の政治的影響を行使 しているようでした。

2)「哲学論」になりますが、曖昧にしてはいけないと思います 。今一度公共事  業の意味を問い直す必要があります。高速道 路や鉄道もその対象にすべきで  しょう。

3)たとえば、高知の高速道路。ごめん・なはり線。完成して もいずれも利用数  は少なく赤字は必至です。それでも建設促 進運動がありました。鉄道の場合  は第三セクターですから、 赤字が出れば、出資している周辺市町村と県が損  失補填しな ければいけません。公共性が問われます。

* 言葉の定義は時代とともに変わります。「市民自治」という 場合、市民とは  何か? どこにいるのか?という議論も必要です。あいまいなまま の議論は  不毛なだけでなく、何ら生産性がありません。

* 政治家が「公共事業の確保」を絶叫する場合、「誰にとって の公共性なのか?  」を厳しく問い詰めるべきなのです。

* 以前にも取り上げました神奈川県鎌倉市。22年ぶりに訪 れましたが道路が  全く建設されていません。海岸道路と中心 部が渋滞あいかわらず渋滞してい  ます。 道路より、街の風情と景観の保持に価値を見出している市 民の存在  が大きいのです。街路をつくり、高速道路をこしら えるのも、誰の為、なん  のためにつくるのかが、明確でない ものはこしらえてはいけません。

* 採算性の議論も大切です。しかし沿線自治体と住民が「覚悟を決めている」ご  めんなはり線は、公共性があるといえます。正当な議論の中で、公共性を判  断すべきなのです。

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2002年3月1日