日本経済の「格付け」はなぜ下がる?  

今日のテーマは「日本経済の格付けはなぜ下がる?」です。アメリカの投資格付け会社ムーディーズは、日本国国債のランクを先進国最低の評価をいたしました。塩川財務大臣は「なんの根拠もない出鱈目評価だ」と発言しました。  

 株式投資家の反応は冷静であり、「日本経済の構造改革は進んでいない。景気回復は当分望めそうもない」との見解が多数を占めています。  一方で「日本経済は底を打った」と言う楽天的な見解もありますが・・・・?

1)アメリカの投資会社の評価は概ね客観的です。顧客である投資家に正確な情 報を提供 する義務があるからです。国の政治権力からはフリーな立場で分析 をしているからです。

2)ムーディズの指摘どうりに「日本経済は構造改革に成功していません」。銀  行の不良債権もむしろ増加しました。新しく市場を創造する産業を作り出し  ていません。

3)経済が多少上向いたのは、自動車産業やハイテク産業の輸出部門が好調だか  らです。アメリカと欧州の景気回復の恩恵であり、日本経済の自力回復では  ありません。

* 「少子高齢化」社会になることは確実です。しかし人間を大事にする社会への  構造改革はなされていません。働く女性が増加しているのに託児所や保育施  設は不足気味 。自宅介護に対応できる社会のしくみになっていません。

* あいかわらず公共土木建設事業が幅をきかせています。工事単価がべらぼう  に高いのではないかと思われる。国際競争入札にし、談合や政治介入を排除  すれば、コストも下がり自治体、政府の財政はかなり健全化するのではない  でしょうか。

* アメリカの自動車評論誌は、品質では「1位がトヨタ、2位が本田」と査定し  ています。評価は客観的でドライです。政府はきちんとやるべきことを行い  、その後に文句を言わないと、笑いものになります。   

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2002年3月1日