新居浜市の「教訓」を生かせ  

 今日のテーマは「新居浜市の教訓を生かせ」です。愛媛県新居浜市は、工業都市であり人口12万8千人の愛媛県第2位の都市です。1691年に開かれた別子銅山。その後は住友系関連企業が立地し、重機、化学、バイオ、 精密機械、ハイテクなどが盛んな地域です。新居浜市一市の工業生産額は高知県全体のそれを 上回っています。 しかしその企業城下町にも陰りが見られます。かつて中心商店街であった昭和通りは衰退、新居浜大丸も昨年5月に撤退しました。ダイエーや、 サティも撤退。郊外には巨大なイオンとフジがあり、分散型都市を形成しています。新居浜から高知 が学ぶとすれば、どんなところなのでしょうか?

1)都市は経済原理にまかせていると「衰退する」典型でしょう。どこへいくに  も車が必要。飲食街も形成されずばらばら。

2)駅前も閑散。市役所付近も閑散。都市の中心がない都市です。住友企業が新  居浜市の敷地の大半を占めています。しかしうまく都市づくりには貢献して  いません。

3)リーガロイヤルホテルにしろ、イオンにしろ、住友金属鉱山の土地です。か  つての社宅の跡地です。都市づくりのビジョンがしっかりせず、「各論」の  積み重ねてきた都市の末路です。

* イオンの立地により、商店街は壊滅しました。かろうじて残っているのは、  呉服店と宝飾品店だけです。イオンも都市の規模からすれば過大すぎている  ようです。

* 一方でブルーマウンテンコーヒー一杯1500円の喫茶店がある新居浜市。  所得は豊かです。そのちぐはぐさが問題であると思います。

* 最近は重機や、産業機械部門も不況と、海外移転で大幅なリストラが展開さ  れました。企業城下町であるゆうえの「もろさ」もあるようです。

* 高知が新居浜市から学ぶのは「中心街をはっきりさせる。」「都市づくりの  ビジョンを明確にすることです。」

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2002年3月1日