デポジット制は定着しないのか?

 今日のテーマは「デポジット制はなぜ定着しないのか?」です。  現在の日本では、使い捨てタイプの容器(ワンウェイタイプ)が全盛です。アルミ缶、スチール缶、ペットボトルなどです。ビール瓶は例外的な存在で、回収され平均15回使用されています。しかしアルミ缶が増えてきたようです。  欧州の環境先進国では瓶ばかりでなく、ペットボトルもリターナブ(繰り替えし使用)され、20回も使用されているそうです。欧州や米国のみならず、台湾なででもデポジットシステムは導入され、回収率は70〜80%ということです。日本ではそれほど盛んではないと言われているのですが・・・・・・。

1)各地の市民団体が運動をしていて国会請願もしていますが、実現していません。缶も ペットボトルも一部は回収されています。それが「抜け道」になり、使用済み容器の完全回収にはならないようです。

2)1自治体の決意では、デポジットシステムは成功しません。何よりメーカーや流通業者の協力がなければなりません。日本でここまでワンウェイ容器が広まったのも、「回収コストの低減」と「容器の製造技術」の向上からでした。メーカーは容器洗浄ラインを設置しなくても良いからです。

3)全国47都道府県の3000の自治体が団結しないかぎり、デポジットシステムは機能しません。「縦割り行政」の弊害もあり、進行しないと思います。

*香川県などでは知事がデポジットシステムの推進を発言しています。県議会での決議には至ってはいません。全国知事会で何らかの提案をするそうです。知事が強い意欲を示したことは、推進力になると思います。

* 高知でも量販店などが先頭に立ち実施すべきではないでしょうか。ワンウェイ容器の商品を店頭に並べない決意をすべきです。しょうゆ、酢、お酒、清涼飲料水などもワンウェイで販売しませんと量販店は言うべきでしょう。

*メーカーも協力すべきでしょう。また流通段階でのトラックも低公害車にすべきです。 技術での障害はありません。あるのは社会的な障害であると思います。

*ただどの方式が本当に環境に「やさしい」かは検討すべきです。牛乳の容器で考えた場合、紙パック、プラスチック容器、瓶のうちやさいかったのはプラスチックでした。 製造、流通、回収と総合的に判断しなければなりません。

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2002年3月1日