公益事業の民営化は良いことばかりなのか?
今日のテーマは「公益事業の民営化は良いことばかりなのか?」です。 昨年年末には、日本道路公団の分割民営化の議論が国民的な関心を呼びました。高速道路が「採算性の悪い」人口の少ない地方へは建設されない可能性の出てきます。高知などはその構想が受け入れられれば未来永劫高速道路は、建設されないでしょう。
あらゆるサービスと事業を民間企業に委ねますと採算の合わない事業は行われません。生活に必要な事業でも実施は困難です。国や自治体が公益事業を実施します。しかし採算割れでも倒産の恐れがないため経営は放漫になりがちです。どうなのでしょうか?
1)民営化の事例としては、国鉄と電電公社がありました。国鉄はJRになり、電電公社はNTTなどになり成功 しました。電話料金などは随分安くなりました。インターネット
の普及も民営化なしには考えられませんでし た。
2)ただし採算がとれない分野であっても公共性のある事業はいくらでもあります。 今話題の高速道路の建設 や、災害対策事業などです。道路建設などもそうです。
過疎の進行する集落でも安全な道路は「生命線」そ のものです。
3)官公庁の予算は「単年度制度」です。予算消化型になり、採算面を考慮する仕組み ではありません。年賀 状配達などは、民営化すれば格段に安くはなるでしょう。
宅配便も料金こそ全国一律ではありませんが、民 間企業が先鞭をつけた事業でした 。
民営化に適する事業とそうでない事業の見極めだ大切です。
* 民営化の良いところは「経営が効率化され、無駄が削減されるところです」 一方欠点は「効率主義に なり、地域によりサービス格差が出るし、助長されます。」
* 英国の「小さな政府」が目標ですが、必ずしもすべてが成功するものではありません 。ただ戦後の日本 のようになにもかにも官公庁に依存する体質の改善、精神の改善は
必要です。その荒治療に「民営化」案 は必要です。
* 民営化は厳しいのはコミュニティFM放送局も同様です。高知シティFMは高知市などから全く出資も、支援 も受けていません。全国200あまりあるコミュニティFMでは極めて珍しい事例です。経済情勢は厳しいです が、「独立自立の放送局」として頑張って生き残っていただきたい。生き残れば価値が出るのですから。
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