どうなったリゾート法?  

 今日のテーマは「どうなったリゾート法?」です。  リゾート法(総合保養地域整備法)は1987年に制定されました。当時は主要中央省庁は競って補助制度を設立、金融緩和政策による「バブル経済」の影響もあり、全国各地の自治体はリゾート法制定に奔走いたしました。  その制定第一号が先ごろ破綻した宮崎県のシーガイヤでした。国有林の指定を解除し、巨大な施設を建設したあげくに経営に行き詰まりました。残されたのは巨額の借金と自然破壊でした。リゾート法はどうなるのでしょうか?

1)これは廃止するしかないと思います。当時高知県にも3つのリゾート計画構想がありました。土佐清水の大岐の浜。ここは西武グループが進出を希望していましたが、地元の反対で団念、宮崎に行きました。土佐浜街道リゾート構想は、室戸を中心に三菱グループの進出をもくろんでいましたが成功しませんでした

。 2)手結港マリンタウンプロジェクト(小規模港湾振興整備事業 旧運輸省管轄)はスタートこそ順調でしたが、漁業組合の内紛などで混乱しました。核であるマリーナ建設は凍結され、ヤ・シーパーク主体の整備と国体ヨット競技を名目にした海岸整備に変質しました。

3)ゴルフ場、スキー場、マリーナなど画一的なサービスで料金も高い。バブル期ならいざしらず景気後退とともに、施設は次々と破綻しました。バブル経済の原因をこしらえたリゾート法。中央省庁の責任を明らかにして、廃止をすべきです。

*私はスタート当時からマリンタウン計画を眺めていました。当地でヨットをする立場でしたから利害もなく、関係者と交流がありました。港湾関係者の頑迷さ、独善性が問題をこじらせた一因でもありました。また住民同士も感情的すぎました。

*リゾート法制定から16年経過しました。結果は悲惨です。先行した施設は軒並み経営不振。やはり効率の悪い巨額投資だったのです。行政も民間も「金儲け」に目がくらんだとしかいいようがありません。

*不況の今こそ癒しや休養が勤労者に必要なのです。世界大恐慌時にフランスでバカンス法が制定され、南フランスに保養地がこしらえられました。日本も今そうした時代が到来していると思います。

*室戸などはなにもなくても海岸線と海と山で癒されます。既存の施設をうまく活用し、癒しの空間をこしらえれば上等だと思います。「熱が冷めた」今こそ、本当のリゾートが出来るのです。

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2002年3月1日