「親日派の弁明」は名著である
今日のテーマは「親日派の弁明は名著である」です。韓国の作家で評論家であるキムワンソブ氏の著作です。韓国では第二次世界大戦終了後、徹底した反日教育がされています。ワールドカップにより韓国の対日感情は少し好転しました。しかしキム氏の本が出版されるや否や、韓国では「危険図書」扱いされています。
韓国人として堂々と「100年前の韓国の日本統治は良いこともあった」と肯定的に評価したのです。当時の社会情勢、韓国の状態、などから客観的に歴史を分析されていました。この本が名著である理由は他にはどうなのでしょうか?
1)同じ自由と民主主義を国の根本にする隣国でありながら、 韓国は長らく極端 な反日教育をしてきました。著者であるキ ムさんも最初は日本を憎んでいた そうです。しかし何人かの
日本人に会い、また来日しますと日本人は「極悪 非道」でも なく、皆が大変親切で、紳士的であったので、衝撃を受けた そ うです。
2)韓国の歴史教育が間違っているのではないか。そうしたキ ム氏は歴史を正し く検証しました。「宗主国にとって植民地 には、原料の供給基地と工業製品 の市場の意味しかない。こ
れは永遠の搾取を意味する。中略。日本は朝鮮を 植民地では なく新しく拡大された日本の一部と考え、莫大な投資を惜し ま なかったのである。」(P61)
3)金氏は「決死の思いで商売をした店主が、隣の家を購入し 店舗を拡大したよ うなもの」というたとえで日本の植民地政 策を説明しています。20世紀初 頭に朝鮮は独立すれば良か
っただろうが、当時の支配者のセンスでは無理だ った。ロシ ア、中国、日本の列強の植民地になるのなら、日本がましだ っ たということなのだろう。
* キム氏の発言は当たり前のことを言うています。ただ日本 人としてはっとす る部分もあります。「連合国は日本を5分 割した。サハリンと千島列島は旧 ソ連。北朝鮮は旧ソ連、南
はアメリカ。台湾は中国。日本列島はアメリカが 占領した。 」という記述ははっとしました。
* 韓国人の対日感情の悪さは日本人以上に日本のために戦っ たのに、敗戦後サ ンフランシスコ講話条約で、あなたは外国 人とばっさり切り捨てられてこと もあるのではないでしょう
か。年金や社会保障などで差別されましたから。
* キム氏は筋金入りの活動家です。高校生の時代は1980 年の光州事件では 市民軍とて軍と戦っています。闘志として の視点と冷静なジャーナリストの 視点もあり、海外生活から
東アジアを客観的に見ていた認識があるのでしょ う。
* 韓国にこうした正当な学識者が現れたことは、市民社会が 成熟した証拠です 。願わはキム氏の著作が韓国でも出版され 、論争することを期待します。
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