イラクとアメリカは戦争になるのか?  

 今日のテーマは「イラクとアメリカは戦争になるのか?」です。世界貿易センターへの連続テロから1年が経過しました。アメリカ政府は、アラブ社会のテロリスト集団の黒幕は、イラクのフセイン大統領と決め付けていました。「元を断たなければテロは撲滅できない」という論法なのでしょうか?  現在アメリカ軍はイラク本土を攻撃する準備に入っています。一方サウジアラビアは、イラク攻撃のために国内を米軍に使用させないと宣言しました。カタールあたりがその場合の代替基地になりそうです。国連はアメリカに自重するように呼びかけていますが?

1)ブッシュアメリカ大統領は、特に戦争が好きな指導者にようです。1991 年の湾岸戦争のおり、父親のブッシュ元大統領がイラクのフセイン政権を打倒 しなかったのが「諸悪の根源」だと言うていますから。

2)イラクの宿敵であるイラン政府は、このところアルカイダなどのテロリスト を逮捕したりして、西欧社会に協力姿勢をとりつつあります。アメリカのいう 「悪の枢軸国」の変身は、どんなメッセージがあるのでしょうか?対イラク戦 争の前兆かもしれません。

3)ただアメリカの思惑が独断専行しています。同調するのは英国ぐらいです。 EUは慎重な対応をアメリカに求めています。経済的にもアラブ社会が世界で一 番貧しい地域になりました。戦争が仕事と産業という状態は異常です。戦争よ りは経済支援が大事です。

* 今のアメリカのブッシュ政権の閣僚は、パウエル国務長官など、湾岸戦争時 のブッシュ元大統領のスタッフが中枢を固めています。いずれも「タカ派」「 強硬派」です。戦争大好きスタッフですから、危うさを感じます。

* 好況だったアメリカ経済も失速気味です。戦争産業の支持の厚いブッシュ政 権が、「景気対策の公共事業」として対イラク戦争を仕掛ける可能性は高いで しょう。しかしそれは無限のテロ、連鎖を生み、アメリカ自身の平穏を生まな いと思います。

* イラクは湾岸戦争以来、国際社会のずっと経済制裁が継続されています。市 民生活は 疲弊しています。このうえアメリカとの戦争までやれば大変なことに なります。

* ミサイル遠隔操作で的確に目標に命中。空爆で地上戦はしないから、米軍兵 士の犠牲は少ないと米国政府は公言するでしょう。しかし昨年の世界貿易セン ター爆破のように、戦場がアメリカ本土になることを意味します。戦争ではテ ロは防ぎません。

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2002年3月1日