悪の枢軸認定は正しいのか?

 今日のテーマは「悪の枢軸認定は正しいのか?」です。5月6日、米国政府は従来から「悪の枢軸」と呼んでいたイラク、イラン、北朝鮮3国に新たにシリア、リビア、キューバを付け加えました。「大量破壊兵器を所有し、量産して世界各地のテロリストに供給している」というのが認定の理由です。当然決め付けられた国のリーダーは、アメリカに怒りを露にしています。アメリカの認定はただしいのでしょうか?

1)大量破壊兵器を所有する専制国家、軍事優先国家という点の危険性の指摘は  正しいでし ょう。とくにイラクに対する対抗処置が厳しいものです。未だに  経済制裁は解除されていません。イラク国民は耐乏生活を強いられています。

2)かつて、日本、イタリア、ドイツは「枢軸国」とアメリカやイギリスの連合  国から 言われていました。枢軸という言葉には、良い印象を持ってはいませ  ん。

3)「悪の枢軸」国はいずれも反米国家です。アメリカの意向に背いています。当  事者のアメ リカが呼ぶのはかまわない。日本が無批判にアメリカの主張に乗  っかるのは危険です。

* 世界中のテロリストに武器を売却、活動支援している疑惑はあります。ただ  アメリカ経 済原理の押し付けが、貧富の差を拡大させ、テロや戦争の原因で  あることも事実です。 牽制だけで、テロ支援をやめるとは考えられません。

* 日本は平和国家として、米国が「悪の枢軸」と認定する国とも独自の外交はす  べき です。経済支援などは継続すべきでしょう。

* 北朝鮮とは日本は外交ルートがありません。粘り強く交渉すべきです。外務  省があれで は今ひとつですが。先月の北朝鮮の家族5人が中国の日本領事館  に駆け込み事件にもしても、対処が出来ませんでしたから。

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2002年3月1日