今日のテーマは「日本の初等中等教育は世界水準」です。
昨年12月4日に文部科学省は、学習到達度の国際調査結果を発表しました。OECD(経済協力機構)は、加盟国32カ国の15歳の男女約26万5千人にテストを実施。結果は日本は「数学が1位」「科学が2位」「読解力は8位」とトップクラスでした。
ただ日本の場合得点が中間に集中、平均点を引き上げているものの、トップクラスが少ない傾向が出ました。アンケート調査でも「趣味とした読書をしない」と回答した生徒の割合が日本は一番多数でした。まんがは大好きだが、読書をしない傾向です。
文部科学省はその結果に満足していますが、日本の子ども達は大丈夫なのでしょうか?
1)うちにも15歳前後の子供がいます。結果は信じられませんね。読書をしないのに「読解力」が高
いのは、「詰めこみ教育」「受験勉強」の成果だと思います。
2)あらかじめ学習したことなどの習得度合いは高い。しかし課題を与えられ、解決法を求めるという 記述式問題には、全般的に弱いようです。子どもだけでなく、私達大人も同様の傾向です。
3)色々と言われていますが、日本の初等中等教育はおおむね成功しています。計算能力,書き取
り、などは十分でしょう。自国語の新聞が読め、政治評論ができると「世界標準」ではインテリな のですから。日本人は全員インテリです。
* 従来日本の強みであった「詰めこみ教育」も曲がり角です。4月から学校は土曜日が休日になり
,授業時間が減ります。自宅での勉強時間が少ない日本の子どもですから、次回調査では、
学力が低下すると思います。
* 子どもたちを取り巻く環境が激変し,学校以外にも情報が溢れています。
小人数で教える授業形態などが必要でしょう。また水準の低いものを救済する仕組みにもすぐ
れていても、高水準にものを育てるしくみが従来ありませんでした。その改善が必要です。
* ともかく若い人には読書をしていただきたい。中高年の私でさえ、月に10冊程度は本を読んで
いますから。問題意識は,読書量に比例しますので。