日本国憲法の歴史的価値は?

 「憲法記念日」前後になりますと、日本国憲法を改正しようと主張する勢力と、堅持し守ろうという勢力の各種集会が開催されます。

 日本国憲法が施行されましたのは、1947年(昭和22年)5月3日です。今年で54年になり、半世紀を経過しています。学生時代に「基本的人権の保障」「戦争放棄」という特色がある憲法であるように学習しました。

 今日のテーマは「日本国憲法の歴史的価値は?」ということなのですが。

  • 日本が世界相手の戦争に敗れて無条件降伏し、連合国に占領されている期間に制定されたのが、日本国憲法です。アメリカの強い意志で占領中にこしらえられたので、日本人自身がこしらえたものでないという批判が強くあるのは確かです。
  • 日本国憲法のおかげで、54年間日本は戦争に参加せず、徴兵も若者はされませんでした。世界の中では大変幸福な国民であると言えます。
  • ただ1991年の湾岸戦争や、国連の「平和維持活動」についての議論は十分とは言えませんでした。大変理想的な憲法ですが、真似をする国が出てこないのはなぜでしょうか?それは日本国憲法と日米安保条約が「表裏一体」のセットになっているからです。米軍の継続駐留を可能にし、その統制下に自衛隊が存在する。米軍基地の75%を沖縄に存在することによって日本国民は「戦争」を意識しなくてすんだのです。
  • 経済活動に専念できて、日本は先進国になりました。しかし「歴史認識」を周辺諸国と交流することはしてきませんでした。そのつけが今きています。

※今後日本国憲法をどうするのかを、国民各位で大いに議論すべきでしょう。

※周辺諸国の人達の議論にも耳を傾けるべきでしょう。

※「改正」が全然駄目だとか、タブー視すべきではないでしょう。その場合は憲法が果たしてきた役割を冷静に分析する事が大切。

※私論ですが、占領下とは言え民主的な憲法であると評価したい。先駆的な要素があったからこそ、戦後の日本人が支持してきたものだと思います。

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2002年3月1日