個人消費はなぜ伸びないのか?

 今日のテーマは「個人消費はなぜ伸びないのか?」です。最近でこそ携帯電話関連を中心とする情報通信分野での成長に引っ張られ、日本経済も浮上の兆しが現れました。個人消費は、GDP(国内総生産)の約6割を占めています。本格的な景気回復するためには、個人消費が増進する必要があるのですが。

 国民の心理として「将釆への不安」があると消費は進まない。中高年層の老後の不安。若者たちは失業の不安。高齢者は医療費負担への不安。すべて消費にブレーキをかける要素である。

 確かに昨年(2000年)は自動車販売が増加し、分譲マンションの売れ行きも悪くはなかった。大企業中心に業績を回復している企業は増加し、賞与も増加した。バブル時代に購入したものが買い替え時期に来ているし、一部に「節約疲れ」がある。自動車と家電は比較的好調。

 また咋年は、このコーナーでも取り上げましたが、「10年もの」の郵便貯金が満期になる人が多く、総額100兆円といわれています。それらの利子の一部が消費にまわった可能牲があります。

 しかし百貨店、スーパーの売上は連続して、前年を下回っています。とくに景気動向のバロメーターである紳士服販売は壊滅状態で、この現象をみても景気は良くありません。

 ※高知の名門企業わしの倒産はショック。
 ※国経済の減速傾向があり、大不況が来るのでは。

  • 住宅投資も一服。公共投資も削減傾向にある。一方減税の話は一つもない。
  • かつての「地域振興券」や「2000円札」はどうなったのか?何の効果も得られなかった。
  • 景気回復は個人消費が握っている。しかも女性である。

 身銭を切って買い物する女性は、評価がシビア。値段に対して「お得な価格」でないとものを買わない。喫茶店でも居酒屋でも女性に支持されているところは、この不況でも好調である。政府の対策は限界。せいぜいもう少しみてくれのいい、さわやか顔の首相がでるくらいだろう。

売上実績が良いのは、ユニクロや100円ショップ、トップスであって、「販売単価」が低いので「数字」の上での貢献はない。またその「安売り店」伸張の影響は多大であり流通業全体に及ぶ気配すらある。個人消費不振の打開策はまだ出ていないし、二月、三月になるともっと不況は深刻になるのではないだろうか。

  

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2002年3月1日