市町村合併は推進すべきなのか
自治省(現総務省)は1999年、都道府県に市町村の合併のパターンを作成するように求めました。それに高知県も咋年12月に、日常の生活交流圏や人口などを考慮し、県内を12の地域に分け、将来の市町村合併を促進するための試案を出しています。今日のテーマは「市町村合併は推進すべきなのか?」なのですが。
行政とは機能は違いますが、地域に立脚しているJA(農協)の広域合併が参考になるのではないでしょうか。そのなかで「ごっくん馬路村」というヒット商品を出している馬路村農協は広域合併に参加しませんでした。これも貴重な参考事例でしょう。
高知市周辺の市町村以外は、人口が減少し、また急速に高齢化します。自治体としての機能維持すら困難な市町村が今後10年で出てきます。
埼玉県や香川県丸亀市周辺などのように、平野部で人口の多い自治体同士の合併は、双方に利益があり、住民にも「見えやすい」。しかし高知県中山間部の自治体のように、面積が広く、山間部で人口は減少傾向、高齢化が進行、税収も低下傾向。合併には住民に「より過疎が進行する」という疑念があり、困難だと思う。
総務省や県の都合で合併するのは慎重に
- 自治省の指導指針は、国の財源が乏しくなり「これ以上地方交付税などでめんどうが見れないから、めいめい地方で頑張ってほしい」との事です。
- 水源地交付金とか、環境保全基金とか、過疎地域への財源措置をとってから、市町村合併を進めるべきだろう。
- あくまで住民主体で考慮すべきことだろう。事務の都合だとか、行政側の都合もわかるが、住民投票で決めるぺきであろう。
総務省主導の推進はおかしい。細かい自治体の合併も将来考えられるが、都道府県の合併を促進し、「州」をこしらえる視点も必要であると思う。
中央省庁が地方の隅々まで「監督し、指導する」時代は終わりである。今回の市町村合併も中央省庁指導でなされるのであれば、時代にそぐわない。
地方自治というのならまず総務省を解体すべきであろう。
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