サッカーを通したコミュニケーション
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今週のゲストは高知大学人文学部社会経済学科3回生の恒川竜慶さんです。今日のテーマは「サッカーを通したコミュニケーション」です。恒川さんはサッカー部で活動する傍ら、地域の子供達にサッカーを教え、交流をされています。 高知大学サッカー部は地域との繋がりがある体育クラブだと言われています。少年サ ッカースクールなどをされているようですが。現状はどうなのでしょうか? |
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毎週月曜日と、水曜日の午後7時から、8時半までサッカーの指導をしています。 |
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夕方されているわけですね。子供たちは近所から来ているのでしょうか?どんなところから来られていますか? |
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そうですね。大学の周りや、近所の子供たちがいれば、遠く(佐川町)から来ている子供たちもいます。 | |
遠くの子供は、親御さんが送迎されているのですね。 | |
そうです。 | |
それで恒川さんにお伺いします。 サッカーを子供たちに教えられて、逆に教えられたことはありますか? |
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たくさんありますね。人とのコミュニケーションを上手くとるということは、こどもよりも大人のほうが、今の時代下手であると思います。 こども達はすぐに打ち解け友達になりますね。やはり僕らは、高校生の時も「トレセン」活動で一緒になりましても、他校の人達とはすぐには親しくなれませんでしたし。 こども達はすぐに友達になります。そのへんは子供と大人の違いかなと思いますね。学ぶことはありますね。 |
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それはやはりサッカーが、コミュニケーションの道具として役立っているのでしょうか? | |
サッカーだけでなく、子供たちは「純粋な心」を持っているので、すぐに親しくなるのではないでしょうか。 | |
私は恒川さんの発言を聞いていまして驚きました。私は今の子供たちはコミュニケーションをとるのが下手ではないかと思っていました。むしろ子供よりも、私らのようなおっさん世代が「シャイ」で「人見知り」をしているのだと気がついたのです。 |
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子供たち同士の繋がりは、サッカーを通じて広がりましたか? | |
子供たち同士でもはじめは、同じ学校の者同士で親しくしています。それが基礎練習で、2人組や3人組で練習するうちに、他校の子供たちとも仲が良くなり、組みようになります。 中学に上がり、高校へ上がりますと他の学校の子供たちとも友達になれるのです。場が広がりますね。 |
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南国FCの少年サッカー教室の様子 高知大学サッカー部も同様に少年サッカー教室を開催されています。 (写真は南国FC提供) |
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小学生が対象のサッカー教室なのですが、基礎練習が主なのでしょうか? | |
そうですね。小学校低学年ではサッカーというものを教えません。ボールを追いかけたりすることを中心に指導します。 小さい頃基礎練習がとても大事です。基礎の修得は大事になってくると思うからですね。 |
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サッカーは野球の様に、タイムを取り監督の指示を徹底させることは出来ません。選手交代のときの僅かな時間とか、試合中に怪我人が出て試合が中断しているときに監督が指示をしている姿は見ますけれども。 練習での約束事をグランドで出さなければなりません。どのようにゲームのなかで表現するのでしょうか? |
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高知大学サッカー部によるサッカースクール たくさんの子供たちが参加しています。 (写真は恒川竜慶さん提供) |
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ある程度一つ二つの約束事はチームでは決められています。試合をするのはプレイヤーです。プレーヤーの想像力や、個性です | |
選手で腕章を巻いている人がいますよね。キャプテンマークというのでしょうか。その人が約束事などを、こうだ、ああだと指示するのでしょうか? |
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それはチームによると思います。キャプテンもチームキャプテンとゲームキャプテンがいますからね。ゲームのなかでまとめる人は1人は必要ですから。でもチームによって全然違います。その人以外の人が指示を出す場合もあります。 それぞれが言い合ってやりませんとコミュニケーションは取れません。 |
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サッカーは世界のコミュニケーションと言われています。世界最大のスポーツ大会はワールドカップですね。言葉や宗教が異なりましても、ボール1個あれば、気心は伝わるとか言われています。それを感じることはありますか? | |
そうですね。僕が高校の時に海外のプレーヤーと試合をしたことがありました。試合が終わった後は、お互い言葉がわからない同士なのですが、話し合ったりしました。 ストイコ・ビッチという僕の好きな選手がいます。戦争とかがある国にかれは生まれたので、サッカーを通して、宗教問題などがなくなれば良いとおっしゃっていましたので。 |
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サッカーJ1チームセレッソ大阪の春野町でのキャンプの様子です。攻撃と、守備の連携プレーや「約束事」の確認をしていました。 | |
ストイコ・ビッチ選手といえば、Jリーグの名古屋グランパスエイトというチームに、ユーゴから日本に来られたサッカーではスーパー・スターの人ですね。 あの人と一緒にプレーをしたのでしょうか? |
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あの人とは直接したことはありません。憧れの選手です。会ったこととか、サインをもらったことはあります。 | |
現代のサッカーは何が一番大事であると教えられていますか?私が不思議に思いますのは、相手を見ることなくパスを出すことは難しいことなのでしょうか?それは練習が必要なのでしょうか? | |
そうですね。高度なテクニックは練習しないと出来ないでしょうし、それをチームプレーで行うためには、コミュニケーションが必要です。それは一概には言えないですね。 なにかわかってしまえば誰でも上手くなれますし。誰でもワールドカップで優勝できるようになります。 |
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それは臨機応変ですね。自分もゲーム中に考えながらやるのですね。試合のなかで進化していくこともあるのですね。 |
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「やって考えて」、「やって考えて」の繰り返しですね。 | |
サッカーはコミュニケーションが大変重要なスポーツであると良くわかりました。 | |