あるべき市民と行政の関係は?
 今週のゲストは高知市議会議員の武内則男さんです。今日のテーマは 「あるべき市民と行政の関係は?」でお話を伺います。
 竹内さんは以前は、NPO高知市民会議の理事もされていました。
高知市は、「特定市民」と言われる声の大きな市民が、市職員に圧力をかけ、市政を 歪めていたようです。前市長時代でした。今その傾向は続いていますか?
現時点ではそうした「行政暴力」に対するマニュアルも出来ましたし規則もこしらえました。実際市役所の中に警察官が総務部門に配置されまして、対応しています。
 今はその傾向が見られるということはなくなりました。
NPO高知市民会議で、特にこれはといった市民活動はありますか?市民と市役所が「協働」している事業があれば御紹介ください。
 まさにNPO高知市民会議が市民と行政とのパートナーシップを公設民営で運営をしています。ひじょうに市民サポートセンターとしての機能を発揮してきています。
 そうした意味ではNPO市民会議の存在と言うものは、行政との「協働」と言う点では良い点だと思います。
 特に事業として紹介したいのは、現在進んでいます「まちづくり講座」は市民参加型でされています。そのまちづくりをどうしていくか、考えていくかの手法というところも体験型としてどんどんとりいれています。
 こうした事業は良い事業だと思います。もう一つは事業企画コンテストです。これは市民の皆さんから、提案がされてきて実施される「市民提案型事業」ですので、今後大きく注目されると思います。
最近三菱総合研究所は「ソーシャル・コミュニケーション」の必要性を述べていま す。公共事業の計画を、計画策定段階から住民に公開し、多くの議論をしていきます 。 結果 行政側の提案した事業案が一番公正だと支持される場合があります。
多くはそれをせず、行政側が形式的手続き論で先行し、事業執行段階で住民の激しい反対 運動にあう事例が多いようなのですが?竹内さんはどう思われますか?
番組出演者交流会(七輪サロン)
番組出演者交流会(blog)サロン
そうですね。NPOの活動も盛んになりました。さきほどご紹介いたしました「まちづくり講座」も体験型でやっています。そうした区画整理事業においてもそうしたまちづくりを市民が参加して行うことが進んでいます。
 今後はそうした事業計画もどんどん行政のなかでも取り入れるべきだと思います。

 高知市の「コミュニティ計画」について伺います。高知市の「コミュニティ計画」は市民参加で計画が策定されていました。現在モデルと言える地域はあるのでしょうか?
 市民参加ということで、各地域で市民が参加して計画を立ててそうした意味から先ほどの事業への市民の参画などもそうです。今高知市の21地区で、その推進会議が設置されています。
 モデル地域と言いますのは、秦地区ですね。それから横浜・瀬戸地区です。大きなモデルになっています。秦地区は活動の中で人秦泉寺(じんぜんじ)公園をつくりあげてきました。
 横浜・瀬戸地区では、横浜に灘漁港があります。そこで平成14年から「海辺の賑わい市」が開催されてきています。4000人の方が訪れ、今年で5回目になります。
 住民の手作り、地域づくりが進んでいますこの2つの地区が、モデル地区といえると思います。
 前市長時代に、三里地区での「エコタウン構想」がありました。市と市民側との協 議が不調であるとも聞きましたが、その後はどうなっているのでしょうか?
 当初環境産業。グローバル化のなかで注目はされていますが。それを集約された団地でエコタウン構想が出されました。現在は発砲スチロールの再生するところと、三里につきましては木材に特化した産業を今進めています。
 全体の当初構想からいえば、魚腸骨,堆肥化、資源センターなど三里地区に限定せずに高知市内全体に分散してきたというのが、エコタウン構想となりました。
 現在高知市内3箇所で都市区画整備事業が展開されています。市民と行政側との協力は上手く言っているのでしょうか?
 私も技術職員で在職中でありました。本当に区画整理事業を1つの自治体が同時に3箇所もやるのは異例です。それだけ費用もかかっています。高知駅前、潮江地区、弥衛門などの区画聖地事業ですが、住民とのかかわりは、事業の中ではうまく行っているのではないかと思います。
高知市では3箇所で同時に区画整理事業が展開。写真は潮江地区。(2004年)