環境を考える視点について
 今週のゲストは高知市環境政策課課長補佐の佐竹敏彦さんです。今日のテーマは「環境を考える視点について」でお話を伺います。
 佐竹さんは仕事でも環境政策を担当されていますが、それ以外にも環境問題を独自に取り組まれています。
炭焼き以外に実践されている環境を考える活動はされていますか?最近猟師になられたとも伺いましたが。山での狩猟で感じられることはありますか?
 近所の80歳の方が,歳も歳だしということで、銃を誰かに譲りたいというお話がありました。そういう事情で銃を私に譲っていただきました。銃の所持許可と、狩猟の免許を取得しました。
 山へ行きまして。実践活動をしています。今年初めてキジを撃ちました。楽さがわかってきたところです。

 それは散弾銃で、撃たれてのでしょうか?
 収録の様子です。地域の問題、環境問題、歴史の問題と話題は尽きない佐竹敏彦さんです。
 
 5号弾という弾で撃ちました。
 実際にですが、ハンティングというのでしょうか。その感覚はしたことがありませんので、感覚が良くわかりません。何がどう違いのでしょうか?
 一瞬の緊張感ですね。鳥がどこから、どう出てくるのかわかりません。出てきたときに、目的物を上手く射撃できる。その一瞬の感覚がなんとも言えないものです。
 ハンティングと言うのは、山歩きもされますね。環境を考える視点から見られて、獲物というのでしょうか、鳥を主に撃たれていると思いますが、数などはどうなっているのでしょうか?

 最近は鳥が非常にすくない状態です。この道50年のベテランの人と一緒に行っています。「昔はどこでも撃ちよった。1日歩いたらかなりの数の鳥が撃てた。」それが最近はなかなかいなくて、1日2人で歩いて、撃ったのが1発しかないという状態ですね。
 鳥は撃てるところには少なくなっているなと思います。
 都市部にはカラスだとか、ムクドリなんかも良く見かけるのですが。鳥類により鳥害などという言葉もあるぐらいですのに。

 鳥も賢いので、都市部では禁猟になっていますから。自分の身は安全だと。撃てる郊外は、かなり少なくなっています。
 佐竹さんの場合は、鹿とか猪は撃たれないのでしょうか?

 それらを撃つためには、専門的な訓練が必要ですし、猟犬も必要になります。今の段階はそこまでいってはいません。

 環境と言えば、河川。高知市で言えば、高知市民憲章にあります鏡川。シンボルになっています。佐竹さんは以前鏡川清流保全条例の制定にも関わられていたように記憶をしています。


 条例制定後、その後河川の状況は、どのようになっているのでしょうか?

      高知市民憲章

 澄み切った空 輝く太陽 広い海 緑の山々

 この美しい山河に、わたしたちの先人は自由民権の思想を開花させました。それは近代日本のこころのふるさとでもあります。


 わたしたちはいま、この貴重な先人の遺産のうえに、さらに豊かで明るい市民生活をきずきあげるため、みんなで手を取り合って前進します。
 ここにわたしたち市民の自治と自律のさだめとして、この高知市民憲章を制定します。


1.鏡川を清潔なまちのシンボルにしましょう。

1.世界をむすぶ高い文化と教養のまちにしましょう。

1.たがいに親切にし、あたたかい社会を作りましょう。

1.健康で働き、豊かなまちにしましょう。

1.交通ルールをまもり、事故のない安全なまちにしましょう。

 水の綺麗さはそんなに変わってはいないでしょう。下水道が整備されていますし。徐々にではありますが、改善されつつはあると思います。
 鮎が最近少なくなっています。いつも一緒に懇親しています炭焼きの仲間でもあります方たちに聞いています。それはそういう点では少しおかしいのではないかと思います。
 鮎は鏡川にも今でもいるのでしょうか?
 鏡川を含めまして、高知県全体の河川で鮎が少なくなっています。地球温暖化の影響ではないかとも、学者も言われていますね。
 そういう点で川の問題は大変な問題ではないかと思います。
 鮎は地球のなかでも日本と、近辺の国しかいない貴重な魚です。そういう点では「清流のシンボル」です。生態系に与えている危機のひとつのメッセージではないかと思いますね。
 鮎は清流にしかいませんね。子供の頃いの町にいましたし。仁淀川で釣りました。苔かなんかしか食べないでしょうし、縄張りもあり、生息が難しいような魚のように思いますね。清流でないと鮎は生息できないのでしょうか?
 そうですね。BODで1PPM以下の清流でないと棲めないようです。そういう点での清流のシンボルです。鮎が棲める環境は、水もそうですが、川の砂利が少なくなったり、卵を埋める場所がなくなってきたりしますと、鮎も生息できなくなります。
 生態系を守っていく、鮎を棲めるような川にするためには、そこらあたりが大きな課題ではあります。
 鏡川清流保全条例は、当初企画立案に当時か関わっていました。市民運動のひとつとしても制定運動もありました。
 制定されて15年ぐらいになりますが、その成果が十分に生かされているとはいいがたいと思います。
 高知の清流の一仁淀川。ここでも鮎が少なくなっています。(いの町)
 
 高知市の状況で言えば、河川の水質は、昔パルプ会社が上流にありました江ノ口川などは、撤退したこともあり、改善されています。
 まだまだ佐竹さんからみられますと、水質は改善しなければならないといえるのでしょうか?
 水処理をどうするかというのが課題ですね。高知市も一生懸命改善に向けて新たな目標を立てて努力をしています。
 市民の皆さんもそれに協力いただけるものがあればいいのではないでしょうか。