炭焼き小屋からみた高知
 今週のゲストは、高知市環境政策課課長補佐の佐竹敏彦さんです。今日のテーマは「炭焼き小屋から見た高知」でお話を伺います。
 佐竹さんは、一昨年開催されましたNPO高知市民会議主催の「まちづくりファンド」で地域で炭焼きこしらえる事業企画が高く審査委員各位に評価されました。
その資金を活用されて、炭焼き小屋を制作されてと聞いていますが、どのような種類の炭を焼いているのでしょうか?炭焼き小屋の制作も大変であったと思われますが・・・。
 平成14年の9月から炭焼き小屋をこしらえ始めました。竹薮の中の荒地を切り開いて造りました。最初は難行して嫌になりましたが、なんとか造り上げました。
 今その竹を焼いたり、椎の木とか、楠とかを焼いて炭にしています。
佐竹敏彦さん
 この出来た炭焼き小屋の位置なのですが、神田(こうだ)の一角にあるということなのですが、地域の身近な場所にこしらえられたのでしょうか。
高知市神田(こうだ)高神地区  そうですね。高神(たかがみ)というところなのですが、地区のすぐ西側の山です。よく目立つところにあります。地域の皆さんが親しんでいます。
 出来上がった炭はどのように活用されているのでしょうか?地域でバーベキューなどしているのでしょうか?
 炭は希望者には、1キログラム100円でお分けしています。それから自分達で当然使用します。それを使用しまして、猪料理に使ったり、竹炭をご飯を炊く時に使用したり、様々な使い道があります。その場その場で活用しています。
 炭焼き小屋を作ると言う発想も凄いなと思いました。また実際に炭をこしらえられて、炭焼き小屋が完成されて、「見えて来たこと」はどんなところがあるのでしょうか?
 当初の私達の計画からすれば、意外なことですが、山の中で、竹薮の中で炭焼き小屋をこしらえました。そこで、造った炭を材料にしまして食物を焼いて食べます。一種のグルメの生活が出来ます。
 昔、そういったことで楽しまれておられた年配の方達が、「ここで食べたらひじょうに美味しい」ということで、仲間が集まりだしました。酒盛りをしたり、様々な楽しみ方をしています。
 今年の正月も元日なんですけれども、午前10時からみなさん10人ほどで、猪料理で楽しんだ事でした。これは意外な楽しみかたでした。

 メンバーは何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか。
   
 
 メンバーは退職者を含めて14名です。いろんな職業の方がいます。公務員もいます。昔炭焼きをされていた人とか。いろんな方がいます。それぞれの分野で活躍されていた人たちでして、自分のノウハウをこの炭焼き小屋で活用していただいています。
 写真も持参いただきましたが、小屋の中には囲炉裏もあるようなのですが・・・。本格的なつくりになっているようなのですが・・・。
 良いでしょう。もともと囲炉裏小屋をこしらえて昔の生活を営もうと。それでこしらえたのですけれども、懐かしくて、ここを見に来たいという人もおられます。その人たちを招待しまして、また中で鍋料理などをしまして楽しんでいます。そういう点でグルメの生活も出来ますし。昔の生活も出来ます。良い思いで持って帰る人もおられました。

 小屋の名前は「かぐや姫のお宿」となっているようなのですが・・・

(まちづくりファンド審査委員長の卯月早大教授も来訪されました)

 左から3番目の人物です。

 竹薮の中にこしらえています。竹薮と言えば、すすめか、かぐや姫ですね。と言うことで名前を考えました。検討した結果なまめかしい名前がいいということで「かぐや姫のお宿」になりました。
 この炭焼き小屋の施設などは、機械力を使用せず人力ですべてこしらえられたのでしょうか?
 そうです。つるはしとシャベルだけでつくりました。9月からつくりはじめて、11月までかかりました。最初やり始めた時は、確か9月21日頃でしたが、竹の根っこばかりで、途中で嫌になりました。半ば諦めていました。
 なんとかその辛い作業も乗り越え、完成しますと今では楽しい炭焼き小屋になっています。
最初はなかなか大変な作業です。
 炭焼き小屋に子供たちが来ている写真もあるようですが。神田(こうだ)小学校の子供たちなのでしょうか?
 小学校の児童クラブの子供たちです。今まで通算で150人くらい来ていますね。
 子供たちは新鮮な体験が出来たのではないでしょうか。
 そうですね。竹薮の中でご飯を炊いて食べますので、美味しいです。竹の中にベランダもこしらえてありますので、子供たちには「忍者小屋」のイメージもあるのでしょう。
 大変喜んでいただきまして。次も来たいということで、まだ予約もかなりあります。
炭焼きの説明を聞く子ども達
       竹のベランダは子ども達に大人気
 神田(こうだ)小学校の校庭でしょうか?炭焼きの販売コーナーがあるようなのですが・・。
 これは地域の祭りなのでしょうか?
 

 神田(こうだ)バザールと言いまして、PTAが主催の事業があります。炭焼きのPRと炭を販売して資源にしようということです。

約1万円ほど売れました。

 (神田バザールの様子です。)

 大人の遊び場、子供の遊び場になっているようなのですが、この炭焼き小屋は地域の避難小屋にもなっているようなのですが・・・
 正式の避難小屋ではありまえん。避難した場合何日か生活できるように自家発電機もかまえています。食料も小屋の中に何日分かは用意しています。
 自分のところから食べ物を持ってこられて食べることも出来ます。水も引いていますし。
 この地域のシンボルになっていますね。町内会なども関わっておられるのでしょうか?
 
 直接的にはかかわりはありません。ただ私は地区の町内会連合会の役員もしていますので、こんなものもあります。とお話をしています。頭の中には入っておられますので、「来てみたい」という方もおられます。 大人も含めて、こうした体験をされていない市民が殆どの中でひじょうに貴重な存在であると思いました。
炭焼きしながら懇親を深められています。