高知県生態系保護協会とは?
 今週のゲストは社団法人高知県生態系保護協会事務局長城下秀二さんです。今日のテーマは「高知県生態系保護協会とは?」でお話を伺います。
 最近日本でも環境に対する関心が高まりつつあるようです。高知県でも森林環境税を県民から徴税することになりました。
 高知県生態系保護協会は、NGO(非政府系組織)になっています。その組織形態にした理由はどのようなところにあったのでしょうか?
城下秀二さん

社団法人ということなのですが、はじめは任意団体で12年前に出来ました。2年間任意団体でした。立ち上げとして、故青柳裕輔さんが名誉会長、中村滝雄氏が会長です。

 この2人が発起人という形で、高知県生態系保護教会を立ちあげました。2年間活動しまして、10年前に高知県認可の社団法人として現在に至っています。

 
 高知県生態系保護協会について。現在の会員数はどうですか?また最近力を入れている活動はどういうところにありますか?
 現在の会員数は220名くらいです。県内が120名。県外会員が100名という構成になっています。半々に近いですね。
 最近力を入れていますのは、四万十川の上流域に「四万十・やいろ鳥の森トラスト」という自然保護区をこしらえ自然を守ろうと運動しています。全国募金を展開しています。1200万円を募金でいただきだきまして、20へクタール、やいろ鳥ですと2つがい位住めるような山林を購入しています。
 高知県生態系協会の活動によって高知県政や市町村に変化はありましたか?
具体例がございましたら、おかまいない範囲でご紹介ください。
 大正町に自然保護区、トラスト地をありますけれど、町長さんが「ヤイロ鳥条例」を提案されています。いろんな学識経験者の人達も含めて、ヤイロ鳥を含めた自然を守ろうと念頭において働きかけをしています。
 県全体の動きとすればまだないですね。
 高知県生態系保護協会の場合、県外の会員が半数おられるとのことですが、県外の会員に対する情報発信や協力関係などはどうされているのでしょうか?
 中村会長はもともと日本野鳥の会にいました。そういう関係もありまして、県外のNPO団体や知り合いがたくさんいます。だいたい鳥の繋がりも多いです。ヤイロ鳥の結ぶ縁がたくさんあります。めったにみられない鳥でもありますし。鳴き声を聞くか、姿を見ることが出来れば本当に幸せな気分になります。
 日本1美しい鳥ではないかと私は思っています。
 また野鳥であるヤイロ鳥などの保護活動もされています。高知県の鳥だそうですが、
  実際に見たことはありません。 かつて高知県庁が「国民休暇県構想」で動いていた時のシンボルマークがヤイロ鳥。信号待ちの音声にもヤイロ鳥の鳴き声がスピーカーから流れています。しかし姿を見たことがありません。現在の生態や保護活動はどうなっているのでしょうか?
 土佐町とか大正町での目撃情報があります。
 大変敏感な鳥です。ちょっとでも人が近づきますと、巣作りをしていましても放棄して逃げてしまいます。日本全体で100鳥位しかいないとされています。その半数が四国で、大半が大正町にいます。
 ヤイロ鳥の生態はなかなかわかりませんでした。中国や東南アジアからの渡り鳥です。夏場に日本で巣作りを高知県の幡多地方(四万十川の上流域)でして、あちらへ帰るようです。大変綺麗な自然と清水、谷、沢を好み、人がいないところを好んで生息します。
 本当に人の入らない自然生態でないとヤイロ鳥は生息できないようです。
 わたしも行ってはいますが、見たことはありません。
 自然があるかないかのバロメーターのような鳥がヤイロ鳥ですね。
 あと高知県生態系保護協会の活動と言えば、 「メダカトラスト」運動などされていますね。
 「メダカトラスト」というのは高知県生態系保護協会が名前をつけました。本当はビオトープと言いまして、非常に身近な水辺の生き物の空間をこしらえようというものです。普通の家の庭、それも人工的に手を加え込んだ庭園ではなくて、メダカが棲んで、鳥も来て、あまり手をかけない。昔を懐かしんで水辺の空間をこしらえて、田んぼの横の水辺の空間として親しんでもらいたい。そのビオトープの象徴としてもメダカです。
日高村の調整池での水辺の環境教育の様子です。
 その場合は土地の確保とか、地元の人達の協力などのネットワークはどうなっているのでしょうか?上手く行っていますか?
 本来は土地を購入して、そこへビオトープを造れば良いのです。なかなか人間に近いところにつくりますので、借りてこしらえています。何年か経つとお返ししています。
 学校なんかですとこしらえることが出来ます。県立高知園芸高校などではビオトープ公園が出来ています。学校の一部にビオトープ公園として広まっていっています。
 街中のビートープは借地の形態が多いものですから何年と限定されてしまいますね。それで繰り返しになりますね。次々にあらわれるけれども、消えていく状況になっています。 本来は土地を購入して、そこへビオトープを造れば良いのです。なかなか人間に近いところにつくりますので、借りてこしらえています。何年か経つとお返ししています。
 学校なんかですとこしらえることが出来ます。県立高知園芸高校などではビオトープ公園が出来ています。学校の一部にビオトープ公園として広まっていっています。
 街中のビートープは借地の形態が多いものですから何年と限定されてしまいますね。それで繰り返しになりますね。次々にあらわれるけれども、消えていく状況になっています。