音楽のある人生について
 今週のゲストは、オカムラレコード専務の岡村寛男さんです。岡村さんはロック音楽に大変詳しく、ご自身も演奏されることがあります。
 今日のテーマは「音楽のある人生について」でお話を伺います。情操を豊にする芸術の一つが音楽であると思います。私の場合は縁がなく、たまにカラオケでがなる程度でしかありませんが・・。
今を去る17年前の1988年に岡村さんと一緒に春野運動公園で「ふり〜じゃきにTOSAビック ロックフェスティバル」という野外ロックコンサートを企画し運営したことがありました。8000人ぐらいのイベントでした。その後それを上回る野外コンサートは高知で開催されていません。それについてどう思われますか?
 あの頃は今と違って景気も良かったし、呼んで来たアーチストも勢いがありましたね。売れている時期でしたね。
 本当のバンド、例えばバービーボーイズなどは、1日でオレンジホールがソールドアウトする勢いがありました。なおかつ爆風スランプなども一緒に出演しましたから。普通は出ないのですが、DUKEさんが頑張っていただきましたし。クライアントは高知大丸さんでした。
 警察や地元の人たちのご協力もありはじめて出来た大規模コンサートでした。
 私は当時は岡村さんとは別の領分の担当でしたね。さきほどお話がありました警察に行きましたし、そこでロックのビデオを上映しました。
 「こんなにやかましいかよ。大丈夫かよ。」といわれました。春野町の地区の公民館にも夜行きまして、音が出て迷惑をかけます。可能なら皆さんも見に来てください」とお話もしました。
 夜中にレコードかけても凄い音ですからね。
あれで生の音で、1万人近く集まって(実際は7000人を越えていました)音を出せば大変な音量になりますからね。

1988年に開催された高知県最大のロックコンサート「ふりーじゃきにTOSA」

 
 実はあのロックコンサート。1969年にウッドストックという大規模な野外コンサートがアメリカで開催されました。最初のアメリカでの野外コンサートでした。その記録映画を高校生時代に今はなき名画座で見たことがありました。
 あの時もコンサートの運営スタッフが周辺住民のところを廻って挨拶したり、協力をお願いしたりしている場面がありました。地元の人たちが協力されて開催され大成功した映画でした。あの映画がベースにありましたので、地元対策は徹底的にやりましたね。
 ウッドストックは何が言いたかったのか。それは「LOVE&PERCE」でした。愛と平和です。やはりこの事は何10年経ってもずっと言っていますよね。
 僕らももちろん88年に開催した時も、平和だとか、未来を担う青少年のためにとか、音楽を通して高知の若者達も世界を目指す日本のミュージシャンになっていただきたいなという思いはありました。
 そういうことでないと高知では大規模なコンサートを聞ける機会はありません。県外はありますけれども。高知ではなかなかそうした機会がないし、青年会議所の全国大会の記念事業ということでやってみようということでやってみたわけです。
  つい昨日のように思っていましたら、もう17年も前の事なのですね。当時15歳のギャルであった人も今や32歳で、結婚されてお子さんが2人ぐらい居られ、落ち着いた家庭婦人になっているのでしょうか。
 ただ最近若い人たちにお気の毒なのは、大規模な野外コンサートが無いことですね。
 大規模だから、小規模だから音楽の質はどうだということは違うとは思います。ただやはり、人間集まれば力は出ますね。
 僕も1年に1回ぐらいは東京の日本武道館に行きます。2万人くらい集まりますと全然違いますね。音楽というものは耳で聞くだけではなくて、体感するとか、アーチストが何を訴えたいのかとか、目で見て体験して行って欲しいという気がしますね。
 30年ぐらい前と今との聴衆の反応はいかがでしょうか?
昔の画像など見ていますと、アーチストは乗りのりであるのに、聴衆は座席に座っているのを見ることがあるのですが・・・。
 今は観客が立ち上がって見ているのでしょうか?
 今行ったら1曲目からみんな立っていますね。あれは昔はなかったですね。乗った時だけやるとか。今はそれが若い人たちのエチケットかもしれませんね。 岡村寛男さん
 そこを考えますと高知は収容人数が1500人で高知県か最大の県民文化ホールしかなく、来年ですか2年間休館することです。非常に環境的に苦しくなりますね。音楽環境の「機会損失」は大きいと思いますが。。。。
 規模の大小ではないと岡村さんは言われていましたが、演奏レベルに影響を与えるのではないのでしょうか?

 それはまず、トップレベルのアーチストが高知へ来てくれない事ですね。県外へ見に行かれる方は良いけれども、高知しか見にいけない若い方とかなどは、生の音に触れ合う場がありません。
 親とすれば15歳くらいの娘を県外へ音楽鑑賞へ行かすと言うのは、無理ですから、そこの環境の難しさはありますね。
 今や修学旅行でもヨーロッパへ行ったり、オーストラリアへ行ったりしている時代ですからね。みんな行く機会はあると思います。
 その時に向こうのレコード屋さんへ行かれて、いろんな音(音楽)があるので、地元の音なんかを買ってきてほしいですね。服やお菓子のお土産も良いですけれども、やはり地元の音楽文化。日本とは違う音楽文化を現地の音であるとか、民族音楽とか、あるいかCDなんかを買ってこられて、帰ってこられ聞いてみたら違うと思いますよ。
 ヨーロッパなどはシャンソンなどなんでもありますからね。

 そしたら今日も岡村さんのこだわりのアーチストをご紹介ください。

 最後は、ザ・ナイスというバンドです。エマーソンがキーボードを弾いていまして僕が大好きな曲です。イギリスのバンドですけれども曲名が「アメリカ」です。

 

 AMERICA/THE NICE

THE NICE
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