グリーンライフで社会が変る
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今週のゲストは、中嶋健造さんです。中嶋さんは会社に勤務される傍ら、いの町成山にて、棚田をこしらえています。 今日のテーマは「グリーンライフで社会が変る」でお話をお聞きします。 中嶋さんは都市生活が長かったのですが、「都市生活は危うい面がたくさんある。」と言われています。最近も鉄道事故などがありました。地震や大災害が起きた時、都市はどうなるのでしょうか?都市生活の危うさとは具体的にはどのようなところにあるのでしょうか? |
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私は日頃からよく感じていました。やはり自然と付き合わない生活。そのなかで都市部にいる人。高知県でも高知市にいる人は「食料を生産しない。」ですね。食料すべてをお金で買っています。極端な意見かもしれませんが、そのことにひじょうな危うさを私は感じます。 | |
食料自体を自分達が農業者でもないのに「生産する」。そのようなしくみをこしらえなければならないのでしょうか? | |
そこまで行かなくてもいざと言う時に、地震や危機がおきたときに、今の流通システムが断絶し、機能不全になったとき。土地さえあれば自分がそこで食料がつくれる。こういう気持ちが必要ではないでしょうか。でもそれは実際につくっていませんとないと思います。
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最近の日本の社会政策はすべて田舎を「ないがしろにする」ことばかりです。都市に何もかにも集中させ、効率重視の社会になりつつありますね。郵便局なども田舎の地方は、効率が悪いからなくなるかもしれません。 そういう意味の危機が迫ってきていますが、そのあたりはどう思われますか? |
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全くそのとうりですね。労働的には食料をつくることなどは大変なことですね。そこの面白さ、大事さを個人的にはぜひ訴えていきたいですね。食料を作る大事さ。自然と上手く付き合う大事さですね。 田舎は水をつくっている。空気をつくっている。公共的なものを田舎は守っているのです。効率だけで見る経済ではなくて、経済を支えている観点からも都市部の方には見ていただきたいですね。 田舎の人はもっと都会の人たちにもっとアピールをして、もっとお互いを大事にするような経済活動になっていってもらいたいと思いますね。 |
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ドイツやロシアでは市民農園が盛んです。自分達の家族が消費する食料(じゃかいも等)は家庭菜園で栽培するぐらいと聞いています。それはどのようなしくみなのでしょうか? | |
詳しいことはあまり知りません。ロシアの市民農園はダーチャと言いまして、ロシア人の主食であるじゃがいもの65%はその市民農園で栽培されています。1950年ぐらいに食糧危機対策として国営の土地を市民に与えたようです。 それがだんだんと発展してロシアの1億5千万人の国民はみんな「兼業農家」になっているようですね。そういう記事を最近見ます。週末になりますと郊外のダーチャに向かって交通渋滞が起きるという事ですね。日曜日の晩は反対方向が渋滞するようですね。 |
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ヨーロッパの方は市民農園が社会政策として定着しているようですね。ロシアの例はよくわかりました。ドイツやフランスでも同じような市民農園(ドイツではクラインガルテン)が発展しているのは、歴史的に戦乱が繰り返してきたからなのでしょうか?歴史的な背景もあるようなのですが? | |
収録の様子です。中嶋健造さんは言葉を選んで語られました。棚田での「実践」を踏まえた発言は説得力がありました。本当に楽しそうに作業をされる様子が理解できました。 | |
たぶんそうでしょう。しかも市民農園の活動が自分を取り戻すことに繋がっているようです。ロシアの場合は自分でウォッカも仕込んでいるらしいですね。やりがいと面白さがあるようです。 | |
イタリアでも「スローフード運動」が展開されていますし、フランスでは世界的なハンバーガーチェーン店をトラクターで破壊した農民の方がいました。欧州では自分達の農園や農業を大切にする「グリーンライフ」の生活志向が大変根強いと言うことですね。 | |
非常にフランスもイタリアも田舎行きますと美しいですね。なぜその美しい風景ガ出来るのか?たぶんさきほど述べました背景があるのではないかと思います。 ドイツなどでは100年以上前から「各個人は農園を持たなければならない」という法律があるようです。法的拘束力はありませんが。そういうことで各個人が田舎にかかわること、食料生産に関わることを大変大事にします。日本でも是非このような取り組みがひろがってほしいと思います。 |
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棚田に生息する生き物達です。 | 沢蟹も棚田に生息しています。 |
どじょうも棚田に生息しています。これには地元の人たちも驚かれていたそうです。 | |