極真空手の真髄とは何か?
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今週のゲストはNPO法人全世界空手道連盟新極真会副代表理事である三好一男さんです。今日のテーマは「極真空手の真髄とはなにか?」です。三好さんは高知と愛媛の責任者でもあります。極真空手は現在いくつかの流派に分かれているようですが、創設者は故大山倍達氏です。世界大会も10月の4日、5日、東京都体育館にて、世界63カ国から128名の選手が集まり開催されました。開催されました。 空手も流派がいくつもあり、また極真空手もいくつもの流れになっているようです。そのあたりの説明をお願いします。 |
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極真空手も大小6派に分かれています。私たちは今年の7月11日に、新極真空手を立ち上げました。大山倍達先生が逝去されて今年でちょうど10年になります。今プロの団体に参戦する団体もあれば、われわれのように、大山先生が主張されていた「アマティア精神」を貫こうという団体もあります。その方向性で活動しているのが新極真会です。 |
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三好さんが極真空手に入門されようと思い立った動機は何でしょうか?また何歳の時だったのでしょうか? | |
そうですねちょうど新居浜の中学校のときに友人が読んでいた「空手バカ一代」という漫画と、大山倍達先生の著書「私の空手道人生」を読みました。是非この人の弟子になりたいと思いました。それで、当時愛媛に支部があることを知りましたが、そこは八幡浜でした。学校がすんでから道場に通うつもりでしたが、新居浜から八幡浜には帰社で4時間かかるため断念しました。それであれば、東京へ行き、大山先生のところへ入門したいと思い立ちました。田舎のデパートが内定していました。親に相談しますと、大学へ行くならという許しも出ました。国士舘大学に入学しました。入学より先に、極真会に入門いたしました。 | |
三好道場のホームページなどを閲覧しますと、東京の本部道場に直接入門されたと 書かれていました。大山氏から直接指導も受けられたのでしょうか? |
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そうですね大山先生の直系の弟子になるために東京へいきましたので、指導を池袋の本部道場で8年間受けました。26歳の時,「極真会」という3文字が胸に入った道着を先生からいただきました。そして「高知をやるから行って来い。」と言われました。極真空手を高知で広げるために昭和59年に高知へ1人で来ました。 |
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三好さんは新居浜の出身だと伺いましたが、そのお話では高知には縁もゆかりもないようでしたね。 | |
はりまや橋は知っていました。1から始めました。道場の場所を探すことから始めました。こつこつとしまして、現在(平成15年10月時点)で26箇所に支部をこしらえるまでになりました。桂浜で元旦に恒例の寒稽古をしています。当初は20人足らずでしていましたが、今は300人を越える人数でしています。ひとつのイベントになりましたね。 | |
格闘技の世界は一般的にはわかりにくいですね。三好道場に入門された方々に、新極真会の精神をどのように注入するのでしょうか?また新極真会を表すような言葉や表現はありますか? | |
入門者の80%ぐらいは「喧嘩に強くなりたい」という動機で来ます。そういう動機は男である以上大歓迎ですね。しかし道場で修業を積むにしたがい、目標や目的がだんだん変わっていくのですね。どういうことかと申しますと。辛い修行の中で、組み手の中で痛みがわかるようになってきます。自分も打たれたら痛い。自分が相手を打てば相手は痛い。修行の中で相手のことを思いやる精神が形成されてきます。こういうたたき方をすれば、相手が痛いだろうとか、怪我するんだなということがわかります。暴力というのはいけないんだなということに気づくのです。 「死力達成」(しりょくたっせい)という言葉は大山倍達総裁が、後に第5回世界選手権のチャンピオンになった新極真会の代表の緑健児現代表に、わざわざ奄美大島まで行きまして(緑代表は奄美大島出身)「君は体が小さい(165cm)が、君がもし世界チャンピオンになることができたら、空手界が変わるから是非世界大会に出てくれと直接頼んだそうです。 大山総裁いわく弟子に頭を下げたのは後にも先にもこれが初めてだとの事でした。そのときに大山総裁が」緑代表に色紙に書いて贈ったのが「死力達成」という言葉です。 死ぬ気で練習しろというという意味でした。死ぬ気で稽古すれば何事も達成できるという意味です。今となっては大山総裁の遺言になりました。 私たちは子供達に道場で一生懸命伝えていることはこの精神ですね。と言うことは、勉強もスポーツも仕事もどんなに辛くても努力して、目標を達成するすことだということを確認するのです。入門の動機から、だんだん変わるのですね。 |
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その「死力達成」という言葉が、新極真会の真髄と言ってよろしいのでしょうか。 |
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そのとうりです。 | |
初めて伺いました。「死の力」と書くのですか? |
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緑健児代表の著作です
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新極真会の幹部の皆さんです。
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到達の達に、成ると書きます。これがすべての会場に掲げられます。各地方大会、全日本、世界大会にも掲げられます。 |
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世界大会は、、世界63カ国から国内外選手128名により開催されるそうですね。東京体育館で開催され、テレビ朝日系列で放映されます。 | |
そうです。空手界のオリンピックと言われています。空手オリンピックと言われています。4年に1度開催され、今回で8回目になります。昔はウィリー・ウィリアムズ選手、チャールズ・マーチン選手など凄い選手が育っていった大会ですね。 |
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三好道場からも何人か参加されるようですが。 | |
高知から竹澤剛選手、愛媛からは野本尚裕選手が出場します。きびしい予選を勝ち抜いて、日本から16人が世界大会に参加しますが、2人も選ばれました。 |
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日本選手は16人で、ほかは外国人選手ですか? | |
そうです他は外国人選手です。出場選手は身長が2メータークラスが多いです。うちの竹澤選手が171センチ、野本選手が174センチですからひじょうにきびしい戦いになるでしょう。 | |
*第8回オープントーナメント全世界空手道選手権大会は、2003年10月4日、5日の両日、東京体育館で開催されました。 | |
* このホームページに掲載しています新極真会関連の写真は、三好一男さんの許可を得まして、掲載させていただいています。「極真魂」8月号、9月号、10月号より、掲載させていただきいました。 | |