町村合併での「位置」どりについて
今週のゲストは夜須町長の清藤真司さんです。今日のテーマは「町村合併での「位置」どりについて」です。
合併特例法など国の施策もあり、高知県下各地でも市町村合併構想がいくつか展開されています。夜須町も香南(赤岡町・香我美町・野市町・夜須町・吉川村)・芸西(芸西村)合併協議会が検討されています。
そのなかでの夜須町の「位置取り」はどうなっていますか?
かつて前例でありました農協の合併がありました。JA土佐香美でしょうか。
しかし「しょうが不正表示問題」が起こり評判は地に落ちました。進展状況はどうなっているのでしょうか?
そうですね、香南は、高知県下でもまとまりがあり、6町村でまとまりは良いです。立地条件も良いし、空港から近いし、自然環境もいいので、いい市になると思います。そのなかで夜須をどう主張するのかが課題です。
合併協議会の中に新庁舎建設計画委員会があります。合併した場合はどうなるか、まちづくりはどうあるべきかを行政と住民双方でともに考えなくてはなりません。
馬路村や梼原町は周辺町村との合併を好まず単独自立を志向しています。
夜須町でも町民の一部にそういう声があるようですが?
私から見ると夜須町は個性の強い町です。農産物ではやすのメロン、スイカはブランドになっています。やすという地名は残すべきだと思いますが。。。。・
夜須町は「紅芋」の産地でもあります。
夜須のスイカはブランドになっています。
そうです。新しい市になりましても、「○○市、夜須町」という表記は残ります。馬路村や梼原町は自立でやっています。私個人の考えですが、地方自治は住民自治と自立の2つが原則であると思います。自立ができればそれにこしたことがありません。
「三位一体の改革」が言われています。そのなかで地方自治体の財政は厳しい現実があります。そのなかで単独自立で運営するのは現時点では難しいと思います。合併をしても、した後も、「自分達の町は、自分達の手で」という「心の自立」をしっかりやっておく必要があると思います。
私から見ますと夜須町は馬力がある町と思いますね。
町単独で下水道事業を建設したのは高知県下では夜須町と伊野町だけです。「馬力」のある町だと思います。そこらあたりの自己主張していないといけないですね。農業者などはどんどん県外出荷もされて所得も多いですね。合併の必要性は外から見ますと感じませんが。市町村合併も5万人以上になりませんと、それほど特典がありません。
構想どうりでも人口は37025人(平成12年国勢調査)です。面積は4倍、人口は9倍にはなりますが、規模はまだまだですね。
現在町内で地区懇談会をしています。席上で質問を求めても、現在質問は出ません。町民アンケートも実施します。そうなると意見は出てくるでしょう。この先第段階、第3弾の段階があろうかと思います。来年夜須町は「土地利用計画」を策定します。地区の住民の皆さんの意見を集約して計画します。また「総合振興計画」にも反映させていきます。
「土地利用計画」と合併に伴う「総合振興計画」とをこしらえます。
夜須町民と夜須町出身の職員の「支え」になればと思って作成していきます。
魚介類は豊富です
観光漁業も可能性があります
市町村合併で問題になりがちなのは、合併後の役場位置などで揉めますね。そのあたりは大丈夫なのでしょうか?
香南・芸西合併協議ですと6町村の3700人ほどになります。職員の数で行きますと今の野市町あたりになります。それはこれからの話ですが、野市でという話にはまとまりつつあります。
新しい自治体の名前や、役場の位置、職員や議員の数などハードルがいくつもありますね。
そういうことも大事なのですが、もっと大事なことは「合併のことを行政と民間が議論する」ことが大事です。
その場合大人だけではなく中学生以上の学生にも聞くべきだと思いますね。住民投票も高校生にも与えたらどうでしょうか。条例で定めることが出来ますので。大人たちだけの意見ですと役場の位置などでもめたりしますし。利害が優先しますので。前例はありますので、良いのではないでしょうか。