こだわりコープとは?
 今週のゲストは生活協同組合高知こだわりコープ専務理事の北岡徹さんです。今日のテーマは「こだわりコープとは?」でお話をお聞きいたします。
 南国市に本拠を置かれている高知こだわりコープ。現状や、目指していることなどをお聞きしたいと思います。
現在の組合員数は何人ですか?またサービスエリア(範囲)はどうなっているのでし ょうか?

 2004年の3月末現在、組合員は2109世帯です。個人宅配のほうが1397、共同購入(班)のほうが712となっています。


 配送エリアは、高知市、南国市、土佐市、安芸市、春野町、土佐山田町、野市町、香我美町、赤岡町、吉川村、芸西村、などです。地区によりましては一部を除いている場合もありますが、高知市、南国市周辺ということになります。

北岡徹さん
 そういわれていますと、だいたい高知シティFM放送の、聴視エリアと重なりますね。
 高知こだわりコープの設立はいつ頃ですか?
 1993年の夏ぐらいから、準備会、予備会ということで活動をしていました。1993年の12月に事務所を開所。生協設立準備会がスタートしています。翌年の1994年に一般公募を開始しまして、準備会として活動を開始しました。
 1年半後の1995年の6月に、高知こだわりコープ創立総会で、設立となっています。
 
 それでお伺いします。地域生協としてスタートされたのですが、地域生協と言うのであれば、高知生協が先行した地域生協としてあります。生協運動は消費者の立場にたって共同購入をしているように思います。生協のなかで高知こだわりコープは何がどう違うのでしょうか?
 そうですね。それぞれの生協で自分のスタンスを決めて活動されていると思います。私たち高知こだわりコープが一番こだわって活動しているとこころは、「国産の日本の農業を守っていこう」という立場から「安全性の高い。有機・無農薬をめざしている生産者とともに歩いて行こう」というものです。
 そういう農産物を中心に供給を行っています。あと加工品に関しましても、原料から国産100%、無添加で出来るものは、すべて無添加で。というのが基本姿勢です。
 お醤油等でも、本醸造の大豆から作った醤油を使い、砂糖も、ミネラル分の多い安全性と価値の高いもの。本来あった食べ物の姿ですね。それに近い形のものをお届けしようと活動しています。

高知こだわりコープの組合員向けチラシ。

値段提示と共に詳しい説明なども書かれています。生産者との繋がりを大事にされています。

会員に間伐ボランティアを呼びかけるチラシ。自然環境への高い関心が見られます。
 
最近は量販店でも有機野菜や、アレルギー対策食品を置いています。量販店とはどのように異なっているのでしょうか?
 一番私はそのことを嬉しく思っています。やはり私たちが一緒にのぞんで生産者や、こんなものが欲しい、どこに行っても買えれば良いよねという商品が、量販店などにも並ぶようになりました。それ自体は非常にありがたく思っています。
 ただですね量販店と私たちが一番違っていますのは、「保存の状態」とかです。一般的には量販店は保存剤を使用しています。私たちはなにもせず組合員さんところへお届けしています。
 保存剤の一例は界面活性剤ですね。切花を中性洗剤の水溶液に浸しますと一時的にしなとしていたものが、しゃきとします。それは界面活性剤によって植物の導管の浸透圧が高くなるからですね。私たちはそういう保存剤は一切使用しないことを原則にしています。
 日本政府はアメリカと妥協し、アメリカ産牛肉の全頭検査をしないことで、輸入が再開されそうです。BSE問題はどうなるのでしょうか。これについて北岡さんはどう思われますか?

 まず輸入再開については絶対反対ですね。危険部位も取り除かないし。検査もしない。その状態で輸入を再開するのは、非常に危険です。
 それと21ヶ月以上の牛は検査すると言っていますが、その牛が21ヶ月なのかどうなのかはアメリカの生産者は掴んでいません。実際にはアメリカのほうでは15ヶ月で肉にして出荷しているようです。
 アメリカ国内では認められていませんが、輸出されるものには、平気でホルモン剤を使用しています。ホルモン剤をどんどん牛に投与することで、早く成長させる。早く成長させて、早くお金に変えたい。


 ホルモン剤をたっぷり使用した牛を食べた人達に影響が出ています。ホルモン異常が出ています。ホルモン過多です。昔ありましたが、10歳の女の子が異常に乳房が大きくなりました。異常に発達していました。調べてみたら牛肉にホルモン剤を大量に使用していたため、そのホルモン剤の影響で、早期に発育したものだということが判明しました。

北岡さんが情報収集された新聞の切抜きの一部。

輸入農産物の種がこぼれ交配する恐れや、バーガーばかり1ヶ月食べ続けている弊害を掲載している記事。また消費者の関心事、安全性や産地表示の問題などが書かれていました。

 北岡さんとお話した時に、抗生物質の大量投与による耐性菌も問題も言われていました。この問題は病院だけの問題ではないのですね。食物関係で、鳥だとか、うなぎなどでも大量使用されているようなのですが・・・。
 実は耐性菌問題は、院内感染が問題になっていますね。実際に病気になったときに抗生物質を使用して治療をしようとしても、耐性菌が出来ていまして、抗生物質が効かないことになり、薬を変えても効く薬がなくなることが起こっています。
 実は既に病院のなかとかだけの問題ではありません。「市中耐性菌」といいましてどこにでも、どんな人にも入っている状態になっています。
 一番本当は、必要もないのに抗生物質を大量に使用しているのは、食べ物の中、家畜類、なんと野菜にまで投与されています。そういう食べ物から大量に、考えられないほどの抗生物質が私たちの身体に入っています。
 そうして食物から摂取したために耐性菌が出来たために、一切の薬が効かないという現象も現れています。あるデータによれば、ようやく政府も耐性菌問題に取り組むようになりました。
 抗生物質の年間使用量を分野別に比較したデータがあります。
 それによりますと、1693トン使用されています。そのうちの病院のなかで100トン。患者が薬局で貰う薬で400トンです。鶏、牛、豚の家畜に900トン。養殖魚に200トン。野菜、果物、稲に100トン。日本の抗生物質使用の全容ですね。

 日本の抗生物質使用量は、病院関係の倍以上を食べ物関係に使用されているのが実態であります。この抗生物質の問題が、食べ物のなかでは一番危惧されています。

 最近なにかで読みましたが、最近の子どもたちは風邪をひいてもなかなか治らない。

 病院が薬を投薬しても効かないことが書かれていました。抵抗力や免疫力が低下していいるだけでなく、これも耐性菌の影響のようですね。

 大いに考えられると思います。食物への抗生物質の使用について、もっと関心を高める必要があると思いますね。
人間が本来もっている免疫力や自然治癒力を強化すべきであります。私たちの活動はそのことをベースにしているのです。
高知こだわりコープホームページ   http://www.shizenha.ne.jp/local/no03/no03.htm
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