写真家から見た日本について その2
|
|
今週のゲストは、写真家の川村公志さんです。川村さんは昨年移動式個展である「移動写真展」を全国で開催されていました。 今日のテーマは「写真家から見た日本について その2」ということでお話をお聞きします。 日本の自然について伺います。川村さんが特に感動を覚えた風景はありますか? また自然環境で素晴らしい(故郷の嶺北よりも)と思われたところはありますか? |
|
日本海側の景色のすばらしさ。日本海側というと寂しいとかいうイメージがありましたが、全然そんなことはありませんでした。日本海は凄く綺麗でした。 新潟、山形で登った山、青森の海の温泉や川の温泉、北海道の景色、新潟の機関車、三重の夕日、鹿児島の子供達。沖縄の離島、熊本の阿蘇、島根鳥取の雰囲気などいっぱいいいところはあります。 そしてなにより四国の温かさ、高知土佐町の自然、それが一番落ち着きますね。 |
|
日本は自然豊かなところがたくさんあります。
|
|
逆に期待はしていたが、行ってみて今ひとつであったところはありますか? 自然が破壊されて残念であったところはありますか? |
|
特には無いですね。 | |
川村さんは「写真は心を写す鏡なのだろう」と言われています。今の時代を反映したような写真は撮影されましたでしょうか? |
|
群馬県の道路
|
熊本県阿蘇の自然
|
多分、いつの時代も表面的な部分は僕らが想像している先入観で形成された世界だと思うのですが、僕は本来もっている人の内面的な物、それが、笑顔だったと思います。そういう意味では笑顔を内面的に持っているのではないか。そう思いまして笑顔を撮影しました。 | |
何度もこの質問はメディアの人たちに聞かれたと思います。 移動写真展。振り返られて何が一番大変だったのでしょうか? また日本人を観察されていて、日本には未来はあると思いますか? |
|
子ども達に笑顔がある限り、日本の未来は明るいでしょう。 |
|
やっぱり、金銭的に食事だとか、宿泊だとか、お風呂、洗濯など。普通の日常が非日常ですからね。逆に言いますと仕事していた時は、「今日は天気がよい。撮影日和だ。」と思いましても仕事をしなければなりませんでした。 昔の日常がひっくりかえりまして、日本1周の最中は、天気がよければすぐ車を泊めて、撮影ができました。あれしたい、これしたいと思えば自分の意志どうりできました。逆に日常が非日常になったから良かったというものがあるし。ある意味では全責任が自分にあるのもいいですね。こういう時はこうする。という行動力はつきましたね。 |
|
ご飯なども原則自炊されていたのでしょう。調理器具なども車に積んでいかれたのでしょうか? |
|
そうです。キャンプ場とか、道の駅に行って、そこで料理したり、食器を洗ったりして行きましたね。 | |
宿泊などはどうされていたのですか? | |
基本的には道の駅とか、車置いてもOKなところを探します。 | |
危ないと思われたことはなかったですか? | |
治安的なことではありませんでした。逆に言うと危ないとか言うことを言う人もいますが、僕の場合は全くありませんでした。 未来は日本にもどこの国にもあるだろうし、自ら可能性を狭めたくはないですね。なにより、信じ、それを貫く事だと思います。 小さな力でもいつかはおおきな歪みへと変わってくれる事を信じています。 |
|
愛知県でのカイトボートの様子。パラセーリングとサーフィンが合体したスポーツのようですね。
|
|
1年2ヶ月間日本全国4万キロを走破され移動写真展を開催されてきました。日本各地を走られていまして、あるいは宿泊されていまして、治安上の不安は感じられませんでしたか? 最近では日本は「怖い国」になったと言われているようなのですが・・・ |
|
僕に関しては全くありません。僕に関してはというよりは、皆がそのような先入観を持たれていまして、メディア側の情報によりまして人に声を掛けるのでさえ危ないとか。そういうことを言われる社会ですね。でもそういうことを言う人は言うだけで、やらないですね。 僕なんかは感じたことは、全くありません。僕が声掛けたことで怪しまれたことがあったかと言いますと、何千回、何万回声掛けたなかでは極少数です。僕を見て危ない人だと思われる人はいませんでした。 皆快く向かい入れてくれまして交流を図ってくれました。実際に怖がらず何でもやってみたらいいんですよ。まず行動をして、それで失敗しても自分が納得のいく失敗であると思いますよ。自分が思うように実際にやってみることだと思います。 |
|
「行動は言葉である。」ということが、川村さんとお話していましてよく理解することが出来ました。 川村さんの写真集は笑顔が溢れています。また「笑顔が笑顔を生む」とサインもしていただきました。人生に笑顔という発想はどこから出てくるものなのでしょうか? |
|
僕は楽しく生きたいし、僕の周りの人も楽しく生きてほしい。だから、笑顔は楽しく生きる為の友達ですね。せっかく生きるのであれば面白おかしく、笑顔の溢れる人生であってほしいですね。 僕ばかりでなく、周りの人たちも元気で、面白おかしく生きていただきたいなと、思います。笑顔は楽しく生きるための道具と言うか常に自分の横に笑顔がある。そういう意味で皆にも笑顔になっていただきたいと思います。 |
|
写真集も出来たので日本1週2回目の旅に出掛かられると思います。 将来は日本を飛び出し、外国へも行かれるのでしょうか? |
|
写真集をワゴン車に積みまして、前回の移動写真展でお世話になった皆さんにお礼参りもしながら、日本を廻ることをしてから。自分が納得できる旅ができましたら、今度は世界に目を向けて行きたいと思います。 常に自分の目標に向かって、常にいろんな人たちに元気を与えるような。またそれが自分の元気になる。相乗効果的に「笑顔が笑顔を生む」と言う形でやっていければいいなと思います。 |
|
地元土佐町の仲間達と。移動式個展日本一周の旅が完結された記念写真です。
|
|
*ホームページに掲載しています「移動写真展関係」の写真は川村公志さんの許可を得て使用しています。 | |
川村公志さんのホームページアドレス
http://www.kawamuratakashi.com/ 写真集取り扱い店 詳しいお問い合わせ先は |
|
3月番組に戻ります |