はりまや橋サロンはまちづくりのメッカ
今週のゲストは、はりまや橋商店街振興組合事務局長の福島哲明さんと、焼き菓子店「まみゆと」の谷ひろこさん、毎週金曜日に「はりまや橋七輪サロン」などを主体的に運営されている西岡燃料店社長の西岡謙一さんです。今日のテーマは「はりまや橋サロンはまちづくりのメッカ」です。
毎週金曜日、はりまや橋商店街は「金曜市サロン」をアーケード街通路で開催しています。それと連動して商店街の中心にある空地ではりまや橋サロンが開催されています。
それと連動して商店街の中心にある空地ではりまや橋サロンが開催されています。
はりまや橋商店街で金曜市とサロンが始まったのはいつ頃でしょうか?
またその効用はいかがでしたか?通行人の数は増えましたか?
福島
「はりまや市」が毎週金曜日に始まったのは、平成14年(2002年)の4月からでした。それまでは、平成11年(1999年)の4月からは、「土日市」という市を、やっぱり「はりまや市」と当時も言っていましたがやっていました。
平成12年(2000年)の6月からは、月の終りの金曜・土曜・日曜の3日間に「夢の森」という市をやっていただいていました。
それが何回か開催しているうちに、お客さんのほうから金曜日が良いということになりました。いろんな曜日でテストしてきましたが、金曜が良いということになりました。
認識が高まり、利用者も増加してきたと思います。
サロンが始まったのは14年ごろだったと記憶しています。西岡さんそのあたりはどうだったのでしょうか?
西岡
今から2年ぐらい前に始まりました。最初から七輪がどうとかではなくて、みんなで集まってわいわいがやがやすれば面白いのではないか。いうのがきっかけでした。福島事務局長のご協力のお陰です。
福島
「これは良いでしょうか」と質問を高知商業の生徒さんがいつもしていただいていましたが、それと同じような形式で許可をいただけるようなことを言っていただいています。それでだんだん妥協に妥協を重ねて、今日の形になりました。
多彩な人達がサロンには出入りされているようです。サロンを長続きさせる工夫はどんなところにあるのでしょうか?事務局長さんの「器の大きさ」なのでしょうか?
福島
私はいずれのイベントでもそうですが、私の性格をわかっていただいて、「うまく利用していただいている」と思います。
谷さんは商店街のお立場から、観察されていまして、外の人の入り込みは最近増えてきているのでしょうか?
谷
そうですね。だいぶ定着してきましたので、慣れた方は毎週目的のお店に買いに来たりしています。最近気が付きましたのは、高知県内の人に知られていないのではないかと思いました。むし県外の人達が良く知っています。金曜日に来れば何かあると訪ねてこられますね。
週末にはりまや橋商店街に来れば、市が立っていることを知っているわけですね。
谷
意外に県外の人達が知っています。県内の人が知らないようです。最近発覚しました。県外は広島や兵庫の人が来ていました。よさこいの関係で繋がりが出来まして、一応情報をこちらから流しています。相手が覚えていただいたりして来客に繋がったのでしょう。
ルイビトン高知に来た人が来られるとかいろいろです。みなさん面白いと言っていただいています。お土産をここで買ったら良いとか。偶然来られる方もいますが、人に聞いて来られますね。
飛行場へ行く空港連絡バス乗り場の近くでもありますし、高知のものが買えるからですね。
ルイビトン高知店。高知駅からはりまや橋商店街へこ途中にあります。
車で来られたらはりまや橋地下駐車場に駐車され、帰りにはりまや橋金曜市に来られる県外の人達が多いそうです。
先日も商用で東京から来ていた取引先の人をはりまや市に連れていきましたら、いろいいろ買いこんでいましたから。喜んでいましたね。餅とか干物とか野菜とか購入していました。安くて美味しそうだと言っていましたし。
谷
安いですし。品も良いですからね。
一種のカルチャーショックのようなものですね。意外にその良さを地元の人が知らないのは残念ですね。
谷
県外から来られたお客さんに連れて来られて知る人も多いですね。
七輪サロンと最近ではWEBLOGが同じ空間で共存しているたのしさがあります。
経済誌や各メディアも注目しているのではないでしょうか?
西岡
両方とも「自然発生的」になっています。七輪という昔のローテクと、weblogとかインターネットとか最先端のハイテクが共存し、そのアンバランスな組み合わせがかえって目立つのではないでしょうか。特に年配の人達はインターネットをやりたくてもなかなかやる機会もなく、教わりたくても行きにくい。でもそこに七輪があるから、ちょっとそれで来た。という建前をたてて尋ねて来られます。
従来なら全く交わることのない組み合わせが良かったのではないでしょうか。それは最初から意図してしたのではありません。やはり通りすがりの人達の意見も聞きながら、やってきたことをしてきたら、現在の形になってきたということですね。
メディアも最近注目していますし、谷さんが言われるように県外の人が詳しく知っている。意外なお話でした。
あとは金曜日は人通りも多いのですが、個別の商店とはりまや橋サロンとの関わりは今後の課題ではないでしょうか?
福島
市の出店者と商店街のお店との繋がりは出来てきていますね。それは物を買ったりすることもしていますし。立ち話をお互い良くされていますし。ただ商店街全部のお店がというわけではないので、それをなんとかすべてに恩恵が行き渡るようにしたいとは思っています。そのきっかけ作りが大事だなと思いますね。中種ですので、その種をつくっていかなければと思っています。
他の商店街との連携はどうなっていますか?
福島
帯屋町の人達も、通りがかりでお話をすることもあります。向こうでは市はやっていませんので。「おかみさん市」はむこうではやっていますが、そこまでの連携は取れてはいません。これからのことですね。
毎週金曜日に七輪サロンを開催しています。準備や片付などが大変なのではないのでしょうか?
西岡
はたからは「大変だろう」「人が来なくてもやるのは大変」と言われます。それは「面白いからやりゆう」ということです。たくさんの人が来られると刺激があり、発見がありますからね。そういう面では、発想のヒント、頭がリフレッシュすることになりますね。
露店が商いの原点だと言われています。研修と言う面でもはりまや橋サロンを活用されているように聞いているのですが。
西岡
はりまや市なる以前のときから露店を出していました。長年商売をしてきまして、こんなことも知らなかったのだと商いの原点を感じました。コミュニティビジネスとか、体験的に継続的にするのは大変でも、一度試しに露店をしてみるとか。これからますます出てくるのではないでしょうか。
(インターシップ研修中の学生もはりまや橋サロンが道場になっています)