天木直人さん講演会 後半の部分
 
 よく人に聞かれるんですけれども、今毎日のようにテレビに出てきたりしている外務事務次官、あるいはこの間まで北朝鮮問題で名前が挙がった田中仁、みんなに同期なんですね。この間新聞の辞令を見てますと、たくさん大使が発令されていましたけれども、中国の今の大使、宮本祐二、彼も同期なんです。同期がまだ現役で外交の一線にいるのを見てですね、

 残念だなと、志し半ばで外務省を去らざるをえなかった、しまった事したなと、あの時バカなことを言わなければ、まだどっかの大使にまださせてもらえるかなと、こういう思いがないことはないのですね。

 
 しかし、負け惜しみではないんですけども私は3年前に外務省を辞めてですね、やめると同時に外務省との関係を断ち切ると、第二の人生はまったく違った世界で生きていこうと、決めたんですね、その意味で覚悟はできていましたけども、「やはり失うものも大きかったな。」と。しかしながら同時にですね私はこの3年間でかけがえのないもう一つの人生を得たと思うんですね。

 負け惜しみでもなくてやはり自分に忠実な人生を取り戻すことができた、そして組織を離れて1人で生きていくという決心をした時点でひとつの今までに対して見えてこなかったものが見えてくるようになった。この3年間でずいぶん私は自分なりに本を読んだり勉強してきて、「つくづく日本の外交が国民の本当の幸せから遠のいて、自分たちだけの世界で外交を独占して自己満足している。」と。

 
 ですから私は機会があるたびにそういった外交の間違いを指摘し続けてきたわけです。例えば北朝鮮の問題なんですけども、連日いろんなことがいわれています。ところがどの評論も何も分かっていない。「まず日本政府そのものがどこまで北朝鮮の意向、中国の真意、そしてアメリカと中国との話し合い、これについて知らされているか。」ということなんですね。

 例えば核実験が行われる2日ほど前に谷地外務次官がワシントンに飛んでいって羽鳥補佐官だとかいろんな人間とあっているわけです。、その後の記者会見で彼はこう言っているんですね。「自分は近いうちに北朝鮮は核実験を行うと思うと。はっきりした根拠はないけれど、アメリカと話し合ってそうしたんだと。」つまりアメリカからですねいわれてそしてなるほどと。

 
 そしてそれをアメリカにいわれてそうですとはいえないから、「協議した過程でお互いがそういう結論になったんだ。」と言っているわけですね。
 私は今の北朝鮮問題もですね、日本はどんどんどんどんと率先して国連安保理制裁決議を提案したり実現してみたり、あるいは個別に北朝鮮への制裁を強化してみて前のめりでやっています。
 結局一番損な役回りになるのは日本なんですね。北朝鮮がどういう形で妥協するか知りませんけれども、仮に6カ国協議に復帰して話し合いに応じるとこの手柄はみんな中国に行くわけです。
 
 あの安保理決議でですね、今までアメリカの強硬な決議にことごとく反対していた中国が今度の北朝鮮の制裁決議には驚くほど速いスピードで賛成したと。これは何を意味しているかというとですね、アメリカと中国との間で核は拡散させないと、核の独占はおれたちだけだという決意表明なんですね。
 ということは今まではソ連とアメリカが2大核保有国で共産主義と資本主義の戦いで世界を動かしてきたわけですけれども、これからは中国とアメリカが安全保障に関して言えばあらゆる決定権を持つと。ということなんですね。
 
 
 日本は中国に対してどう考えても政治的に頭が上がらない。そしてもし仮に北朝鮮が何らかの形で話し合いに応じると、核を放棄するというところまではいかないとは思いますが、妥協を示したときに中国の国際的な地位は一気に高まる、アメリカは中国に対して感謝をすると。

 他方でもしうまくいかない、どういう形になるかわかりませんけれども、北朝鮮が強硬な姿勢をとるときは最悪の場合は軍事行動になる。しかしもし北朝鮮が軍事行動に訴えたときまず先に犠牲になるのは日本なんです。
 つまり北朝鮮が中国を攻撃することは考えられない。韓国もですね南北対立がありますけれども同じ民族。
 日本は北朝鮮にとって憎い相手でもなんでもないけれどアメリカの代理なんですね。北朝鮮の相手はあくまでアメリカでしかしそのアメリカがですね。北朝鮮は遠いアメリカには届きませんから在日米軍のいる日本、そして何でもかんでもアメリカの言う通りに忠実に実行する日本こそ最後に攻撃するときの対象になる。

 
 今の日本の北朝鮮に対する強硬な態度は日本のためにならない。おそらく安倍さんもそれは分かっていると思うんですね。わかってるけどもそれ以外も選択の余地がないんだ。

 ここまで従属してアメリカのいうことに従わざるを得ないんだと。一番傑作なのは最近やたらに核武装論が出てきている。中川政調会長がそういうことを言ってみたり、麻生外務大臣が議論まではいいんだろうと言ってみたり、ところがアメリカも中国もこぞって日本には核を持たせないんだと言ってるわけです。

 

 つまり日本はどう転んでもですねアメリカや中国の今のような力の外交の中ではアメリカ中国の命令には逆らえない。「本来ならばですね日本は唯一の被爆国としてすべての核保有国に対して切り札」を持っているわけですね。最強の切り札を持っている。

 私は核兵器というのは、先ほど申し上げたようにアメリカはきわめて高度な兵器を開発してるわけですけれども、なおかつ核兵器の破壊力はすごいものがある。一番それをよく知っているのはアメリカでありそしてチェルノブイリの事故で放射線の恐ろしさを知っているソ連であるわけですけれど。

 
 その武器をつくって最初に人類に落としたのはアメリカなんですね。そして世界で唯一身を持ってその犠牲になったのが日本。ですから日本こそが世界の核保有国に向けて核廃棄を求めて、そして北朝鮮も持たせないと。

 もし日本が本気でそういえば私は世界190何カ国かのほとんどの国が拍手喝さいを送るんだと思うんです。それだけ日本は強い立場に置かれているにもかかわらず自らそのカードを放棄し、アメリカの核戦略の中に完全に組み入れられていると。

 
 このあいだ新聞を読んでいましたら外務省のOBが投稿していたんですね。外務省やめると人によっては今まで言えなかったことも言えると見えて、でその人は私より三年くらい先輩の人なんですけれども、ジュネーブの軍縮代表部の大使をやっていた人なんですね。

 ですから軍縮交渉でアメリカがいかに不合理であるかということを身をもって体験してきた。例えばその核についていえば核不拡散条約というものがあるわけですね。これそのものがいかさまの条約でつまり1945年に実験をしたアメリカに、1949年にソ連その後ですね1952年にイギリス、1960年にフランス、そしてオリンピックのあった1964年に中国が核実験を行って核保有国が固まったわけですね。

 
 その後1970年にその核を持っている国が集まって「おれたちの核は捨てないけれどもそれ以外の国には核は持たせない。」というのが核不拡散条約だったわけです。ちなみに昨日テレビでやっていましたけれども、中国が1964年に核実験をした直後に佐藤栄作が日本も核を持つことを検討するということをアメリカに伝えて、アメリカがびっくりしたと。

 ま、結論的にいうと持つことを考えるけれども持つべきではないといって、日本は持たないのだと、その時の内部でこの検討した結果というのが書きもので残っていてその時に作られたコピーがわずか50部しか作られなかったと、一部はテレビ局にわたって紹介されましたけれども、日本の技術からすると核を持つことはできる。しかし持つとアメリカは認めないだろうと。

 
 さらに核を持って例えば中国、北朝鮮との間で核の戦争が起こったときの日本の被害はあまりにも大きいと。これでは核を持つ意味がないなどと、だから核を持たないのだと、という報告書なんですけれども。

いずれにしても核というものはそれほどいわゆる武力と武力の勢力の均衡で平和を保つという今の国際政治の現状では強力な武器になるわけですね。ですから1998年にインドとパキスタンがお互いがお互いを戦争するということで核を持ちあって、さらにはそのずっと前にイスラエルがアラブとの戦争に勝つために核を持った。

 
 昨日の新聞を見てますとエジプトが原子力開発を再開したと、ということが伝わっているわけです。ですから核の拡散は少なくとも今のアメリカのようにいつ何時攻撃するんだぞとという態度を続けている限りにおいて、避けられないと思うんですね。

 ですからやはり今のこの北朝鮮の問題はやはりそこまで問題を突き詰めていって、だからこそ核の全廃を今から改めて始めるんだというところにいかないと解決しないと思うんです。ちなみにブッシュ大統領がですね北朝鮮が核を持つことよりも、各がアラブのテロリストにわたることを認めないということをはっきりと言っているんですね。

 
 昨日も北朝鮮に向けて「もし北朝鮮の核がイランあるいはアルカイダに渡るようなことがあったらただじゃすまさないぞ。」と、はっきり言っているわけです。しかしながらあのイランがまた発表して、「核開発を絶対辞めないんだ。」と。ご承知のように国連安保理はこないだまでは北朝鮮の核を、やってましたけれども今一番の問題はイランの核開発を放棄させることなんですね。この安保理決議がやがて国会に上程されるわけです。

 しかしイランはですね絶対に譲歩しない、むしろ国連決議はそもそも無効だと言い切っているわけですね。ですから北朝鮮の核問題が一段落しても次はイランの問題、ですからこの問題はまさに最終的には地球上から核をなくすかあるいはどこかの国が核を使うか、根本な解決はないと私は思っているわけです。

イランやイラクの内情は複雑で粗雑なアメリカの戦略は通用しません。
 
 で私はそのような国際政治の中で「日本の外交、日本の地位がどんどんどんどん小さくなって消えていっていると。」私が1番問題にしているのが「米軍再編に対する協力」なんですね。これはもうすでに今年5月6月に小泉前首相が訪米した時に約束してきちゃった。「国民には何の説明もせずにしかも国会でもまともな説明がなくそして国会の了承も何もないのに役人同士の話し合いで中身がどんどんどんどん決まっていってそして経済方までも決まっていく。」数字が全く根拠もないままに数字もないままに合意していると。

 私は今後どういう形で米軍再編の合意が文章になってそして文字通り国会で審議されて国民がそれを認めるかどうかわかりませんけれども、少なくとも断片的にどんどんどんどんと個別的な案件が前倒しで実行されているわけですね。

 
 例えばその迎撃ミサイルの導入というものもですね、何だか知らない間に決まって、特にこの北朝鮮が危機になったら前倒しで早くよこしてくれと要求していると。当面一番大きなテーマである11月22日の沖縄の知事選挙なんですけれども。これもその初めてこれだけ大きな知事選挙で共産党から民主党までが一人の候補にまとまってですね、文字通り1対1の対決になる天下分け目の知事選挙ですけれども。
 今の北朝鮮の危機が出て以来、まるでその革新政党の動きが鈍くなってですね私はこのままいくと革新統一候補が勝てないんじゃないだろうかとそうなったら本当に日本の外交は歯止めがないままにアメリカの関係を強化していくとそういう気がしてならないです。
 
 そんな中で最後のよりどころとして憲法九条なんですが、私は3年間いろいろなところで話をしてきて一番多かったのが憲法九条の会という会だったです。憲法九条の会は憲法九条を守りたいという著名人の九人が集まってできた組織を応援する形で全国で三千くらいの組織が次から次へとできてきたと。

 話を聞くとほとんどが共産党系の組織だということですけれども、しかしそうではない市民のグループももちろんありましてどんどんどんどん増えていると。ところがですね、私はそういう人たちと話し合っても憲法九条のことは一生懸命議論されるんですけれども、日米軍事同盟として米軍再編のこの個別の問題についてはいまひとつに認識が薄いといいますか物事が分かっていないと。

憲法9条は日本の独自外交で今後は有効
 
「本当にあなたが憲法九条を守りたいのであるならば憲法九条を守る運動の前に米軍再編を認めちゃいけないんだ、場合によっては白紙撤回をさせる運動をしないと。手遅れになるんじゃないですかというんですけれども、なかなかそれはそうだがそこまでは手が回らないということなんですね。」

 日本の戦後の歴史を振り返ってみると、一番その、戦争に反対して、安保条約に反対した時期というのは1960年の安保闘争だと思うんですよね。 あの時は私もまた子供でしたけれども、思い出すにはテレビで国会の周りであれだけの人間が取り囲み、そうして犠牲者も出たくらいの、結果的にアメリカのアイゼンハワーがこれなくなった。岸信介首相が退陣したと。

 
 ある意味で、安保改定の時よりも、米軍再編の今日このごろの方がはるかに問題は深刻でそしてその憲法九条を逸脱することになるわけですけれども、まるであの当時のような国民的な運動は起こらないですね。

 私はおそらく、一方で革新政党が選挙であまりにも小さくなっていったと、ということもあるのでしょうけれども、それよりも労働組合の政治的な活動が本当になくなったと。あの時もおそらく、運動組織したのは労働組合で学生が参加し、一般の大衆が参加しました。

 
 われわれ一般市民が反対だったといってもどうやって反対行動を起こすのか、だれかがやってくれればん時間があった時に参加するということはできても、それを組織的にやる人間がいなければとてもそういう動きに盛り上がっては行かないと。
 思うんですけれども。私はいま日本の政治状況が、これは、アメリカの影響なのか自民党の戦略のうまさなのか、国民の保守化なのかなにかわかりませんけれども、どんどんどんどんとみんなが黙るようになってきたと。

 政治的な反対行動を起こすとなにか弾圧される、あるいは社会から疎外される、あるいは自分の毎日の生活にとって不利益になる。そういうことで損になること一切やらないんだというふうな風潮がどんどんどんどん強まっているような気がするんですね。

 
 ですからそういう中にあって今私は話しているような内容のことを話してもどんどんどんどん自分が追い込まれていくと言う気がしてなりません。しかし現状はあまりにも悪い方向に行っていると。

 私は日本全体を見て、自分が言っていることが正しいのか、あるいは日本全体の小泉政権を支持しあるいは安倍政権を支持する日本国民が正しいのか、私はなかなか判断できないんですけれども、何度も何度も自分の経験を振り返ってそしてこれからの日本の将来を見据えたときにですね、私は今ある意味で本当に日本の転換期にきているんではないかと、後で振り返ってみて、あの時が日本の運命の分かれ道だったんじゃないか、今はまだ遅くはないんだとまだなんとかなる。しかしこのまま何も政治があるいは日本国民が動かなければその時は手遅れになるかもしれないんだと。と言うような気がしてならないんですね。

参加者は熱心で真剣でした。質問も出ました。
 
 で私は私が3年前に出した「さらば外務省」という本は在庫がないのか人気がないのか、最近本屋にも売られていませんから、私は「さらば外務省」を出したときに初めて組織から離れて日本外交を真正面から非難したと。しかしその後、私はアメリカの中東政策が間違っていると、レバノンという国がいかに気の毒な状況にあっているかということをレバノン大使の経験を書いた本、「アラブの正義」という本を出したわけですけれども、まさにあれを今読み返してみて実に感慨深いものがあるわけですね。

 この間今年の7月にレバノンがイスラエルに攻撃されましたけれども、まさかあの本を書いた時点ではここまで状況が発展すると思ってもみませんでしたけれども、十分にその可能性はあったわけです。

 
 そしてアメリカの不正義はまさにその後もどんどんどんどん拡大していった。それから、「外交力でアメリカを超える」という本は、実は私が3年間講演してきた中で講演の内容をパンフレットにしてみんなに配るたいんだと、どういう出版社が言ってですね、そして講演だけだと本にならないから書き足してくれということで出来上がった講演録です。

 その後私がどうしても書きたいというかやってみたいと思ったのが、共産党をクビになったというかやめた筆坂さんと日本の政治について語り合いたいと思ったんですね。筆坂さんは面識はなかったのですが、NHKのテレビ討論でいつも激しく自民党に迫ってですね、その筆坂さんがあんな形で共産党をやめるとその筆坂さんが共産党は間違いだという本を出したときは私はびっくりしたんですね。

 
 びっくりしたと同時に私の経験から言って、組織に坑がって本を出すということはいかに大変かとわかってましたから、ましてや共産党という鉄の規律があるような政治組織の中にあって、しかも幹部まで務めた人があってすね、ああいう本を出したというのは、いったいどういう心境なのかと私は非常に興味があって連絡をとって、ちょっとお話しを聞かせてくださいと。

 そして彼と2人で会っていろいろ話したらですね、なかなかそのう不思議な人だなと。よくこういう考え方の人が共産党の中でやっていたらと思うほどですね、非共産的な事をおっしゃるんですね。話して感じたことは、私と筆坂さんとは一致しないと。

 
 筆坂さんは私に対して「天木さん、あなたいつまでたっても官僚が抜け切らない」と、エリートだと、そして自分が正しくて周りはバカだと。そういうのがありありと感じられるからあなたは気に食わないと。

 私は私で、「筆坂さん共産党辞めてどうするんですかと、やっぱり筆坂さんのような人は政治活動やるしかないじゃないですかとぜひ続けてくださいと、そしてこの際共産党からは排斥されるでしょうから自分で新しい政党でも作る気はありません。」とでもいってですね。
 もちろん筆坂さんは政治家をやってきてますから自分にその力はないということをよく知っていますから、そんな話には乗らずに、意見は全くかみ合わなかったわけですけれども、しかしひとつだけ意見が一致したのは、「今のアメリカの軍事強化の政策にここまで日本が追随していけば一体日本はどうなるのか。」今やはり今こそ憲法九条が大切だということを訴えなければいけないんではないだろうかとというところで一致したんですね。

 著作に気さくに会場でサインをする天木直人さん。官僚的な態度を感じることはありませんでした。誰にでも丁寧に応対されていました。
 しかし私はその時にですね最後まで筆坂さんに食い下がったのは、私自身に官僚ですから憲法を守る、あるいは日米軍事同盟に反対していくこのことを本気でやろうとすれば政治の場でやるしかないと。そして政治の場で護憲政党がいつまでたっても団結できないと、共産党と社民党はですねそれこそ解党して新しい革新政党、「憲法九条党」、「平和党」なんでもいいんですけれども、一から出直すということでもやらない限りは国民はついていかない。
 
 どっちに投票していいかわからないし、どっちに投票しても所詮力はないから自民党と民主党の二大勢力になっていくじゃないかと、それで憲法守れるんですかという話をして新しい政党の必要性を言ったんですけれども。

 彼はそんなことは無理だと、新しい政党なんてあり得ないんだと、あたかも自分が民主党から出たをかのような口調があったのでそうなったらもう最後だなと思いましたけれども。

 
 しかし私はですね、これは一種の夢みたいな話なんですけれども、講演に行く先々で共産党の組織の集まりは共産党のことしか言いません。ですからそういうところは、あの本を売ってくれないんですね。

 しかしそうでない人たちの集まりもたくさんあるわけなんですね。その人たちはいつも私は共産党応援しているんだけれども共産党は頼りないと、今までずっと社会党を応援してきたんだけれども社会党に入れてもあまり意味がないと、一体どうしたらいいんでしょうかという人は結構いるんですよね。

 
 「どうして共産党も社会党も一本になって国民に訴えてくれないのかと引っ張ってくれないのかとという人はいっぱいいます。」。おそらくある程度の数の国民は政治に対して逼塞状況感じていると思うんですよね。ですから私は選挙のプロではありません。

 いわゆる衆議院選挙をですね、これは自民か民主化のどちらかでしか勝てないとこれは私でもわかりますから、そんなところで新党を立ち上げたって不可能ですけれども参院議員の全国区で例えば百万票を集めるとひとり国会議員が当選させられるわけですね。

 
 その国会議員が1人でも、私は鈴木宗夫のような言動を見ていると相当のことができるわけです。彼は「質問趣意書」というものをどんどんぶつけてそれを1冊の本にしていますけれども、昨日の新聞を見ても彼の質問趣意書の答えとしてですね安倍政権が平壌宣言はも無効になったという公式見解を出したというんですね。私はそれを読んでびっくりしたんですね。ついこないだまで安倍さんは平壌宣言の精神でやるんだと言っていたわけです。

 そしてその小泉さんの時はですね何があっても平壌宣言、これは話はきわめて簡単で、彼は北朝鮮で拉致問題で何人か連れ戻したことで人気が上がったわけですね。金正日にも2回も合ってると。自分こそが金正日と直接対話できる首脳国のリーダーだといってサミットまでいって宣伝までしているんですね。

 

 

 したがってその彼が、「平壌宣言が今度の核実験で無効だ。」なんて言えば、自分がやってきたことがすべて否定されると、ノーベル平和賞もこれでなくなるということですから小泉さんがなにがあっても北朝鮮を制裁しなかったんですね。

 ところが今状況は変わったとそして今の安倍政権は平壌宣言が今度の核実験で無効になったと。

 
 私が言いたいのは国会議員が本気になればかなりのことができる、ですから私は100万票を集めるというのは実は途方もない数で難しいわけですけれども、しかし仮に全国の革新政党はなんとかならないのかという人たちや何らかの形でそういう人たちを代弁する政治家を送り込む。
 
 全国の人たちの声を集めて「代弁」する政治家を国会へ送れない物かと。国家議員は大変な特権があります。議員採否の他に交通費も全て支給されます。その人を代表して送る。
 
 補欠選挙、沖縄県知事選挙、参議院選挙出民主党が勝てなければ政治が変わります。再編されます。民主党が勝てばまた別の意味で政治は変わります。皆さんの考えを是非聞かせていただきたいですね。
 
 北朝鮮の問題が出てきて以来国民がどんどんどんどんと攻撃的になってきていると。そういうことで私の話は終わったわけですけれども、皆さんが考えておられることを質疑応答という形させていただければにありがたいと思っています。