サッカーと福祉との関係について
 今週のゲストは高知大学人文学部社会経済学科3回生の恒川竜慶さんです。今日のテーマは「サッカーと福祉との関係について」でお話をお聞きします。
 以前お話を伺いますと、恒川さんは愛知県のご出身。お父様はサッカーの指導者と伺いました。お母様は介護福祉の専門家。介護施設を運営されていると聞きました。
愛知県はサッカー王国と言われるほどサッカーが盛んなのでしょうか?
恒川さんも幼少時からサッカーをされていたのでしょうか?また友人関係でもされて いるのでしょうか?
 愛知県がサッカー王国かどうかはわかりません。僕が小学生の頃はサッカーチームに入っていました。それでサッカーをしている人口もとても多かったです。
 友人関係も、どこかで一緒にサッカーをしていた友達がとても多いですね。
恒川竜慶さん
高知大学は天皇杯の高知県代表になるような強豪チームです。練習などはなかなかき ついのではないのでしょうか?
 そうですね。短時間で集中してやります。体も使いますが、脳みそも使います。ハードですが自分が好きだからやっていますので、楽しんでやっています。
最近介護施設で研修をされたそうですが、率直な感想はいかがでしょうか?現在恒川 さんは人文学部で田中きよむ教授のゼミに所属されています。福祉経済が専門のゼミ のようです。卒業後の進路はどうされるのでしょうか?
 介護施設の研修はヘルパーの資格を取りにいったりとか、スポーツ指導員をとったりとかしたり、あと個人的にも通ったりしています。やはり人それぞれ考え方も違っています。
 自分が今田中先生の下で興味を持ってしていることは、障害のことです。知的障害は、身体障害や精神障害と異なり、相手の気持ちを読むことがとても難しいことです。
 普通に友人と接していても相手の感情をわかることは難しい場合があります。知的の障害を持っていることで、自己表現をうまくこちらが理解することが難しいです。そういうことについても、現場に足を運んで、コミュニケーションをとって理解して行きたいなと思っています。
ホームヘルパー講座での車椅子体験の様子。介助側、介助される側を交互に体験し、街中を車椅子を押して歩いてみます。
 卒業後のことですが、夢はたくさんありますので、介護とかそういう面で、人がやっていないことをやってみたいですね。

 さきほど障害をもたれている人との応対は大変難しいとの事でしたが、特にどういう点が難しいのでしょうか。
 今は現状は施設で働いている人でも、自分と親しい障害を持たれている子とは接していますが、あまり親しくない子供とは接しません。そういうのも考えて、現場で本当によく考えて1人の人間として対応されている人は、ちゃんと接しておられると思います。そういうところの小さな差別があると思いますので勉強していきたいですね。
 
若いのにちゃんとそういうところにを見ていることは凄いことですね。なかんか福祉の人達でも気がついていないことですね。多忙ですから目先の仕事に追われ、さきほど恒川さんが指摘されたことなどが気がつかないのですね。
 親しみをこめて話しをしませんと何も始まらないと思いますね。人間として対応することが出来なかったら、社会に出てもどうしようもないと思います。
 「指導ではなくて支援をしてください」と研修の施設の人に言われます。理解できますが、現状は指導しないとそれも差別に思われます。
 施設に「閉じ込める」のではなく、どんどん社会に出て行くべきでしょうね。
 福祉の現場は大変な体力が必要だと思います。また介護予防のためには、生活習慣の なかにスポーツを組み込む必要性があります。以前番組に出演された理学療法士の下 元佳子さんも「若い頃からのスポーツ習慣の持続が介護予防になる」と言われていま すが。運動療法は必要だと思いますが。
 先日も申しましたが、年取ってからウォーキングを始まられて膝を痛めたりとかあります。高齢化が進むと同時に、自分の体力や筋力も低下します。若い頃からやっていたスポーツを続けることが介護予防になると思います。
生き生き100歳健康体操の様子。腕や足に重りをつけ筋力トレーニングをされています。
 
 体操や、ストレッチや栄養補給のやりかたなどを、地域の人達に指導することも必要 だと思います。子供たちだけでなく、その親達も一緒に指導することが大事だと思い ます。
 やはり指導する側がすべての知識を持っていませんと、指導してはいけないのではないかと思います。
 すべてのこと言いますと、マネージメントとか現場のことも含めその言葉がわかるすべてのことなのでしょうか?
 例えばの話しです。スポーツには怪我がつきものですね。骨折や肉離れがあります。瞬間的に起きる怪我もあります。一番怖いのはスポーツ障害です。慢性的なものですね。その理解がスポーツ指導者一般には殆ど理解されていません。

グランドでの練習の様子です。子供たちにわかりやすく説明されているようです。

 (写真は恒川竜慶さん提供)

 私ら中学のときなどでは、ウサギ飛びであるとか、腕立て伏せを過剰にしたり、運動場を何十周も走ったりさせられました。夏の暑いときには水を飲むなとか。間違った指導を徹底的にされましたし。
 そういうレトロなスポーツ指導者は今でもいるのではないでしょうか。
 筋力トレーニングも筋肉痛の時しても意味がありません。栄養も補給しないといけません。ストレッチをするにも栄養は必要です。
 また恒川さんがモデルにしている事例がありましたらご紹介下さい。
 特にはありません。いろいろなところから「良いとこどり」をしましてやっています。ひとつのことにとらわれますと悪いところが見えてこなくなります。
 福祉の現場へ来るようになって見てないものが見えるようになりました。でもそれによって見えなくなったものもあります。
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