易者から見た街の姿
 
 今週のゲストはNPO法人明日への絆副理事長の島本茂男さんです。島本さんは毎週金曜日は易者として、はりまや橋商店街にて人生相談や占いなどをされています。
 今日のテーマは「易者として見た街の姿」でお話をお聞きします。金曜市の露店のなかで、街中に島本さんは溶け込んでいます。
出店されたのはいつ頃からなんでしょうか?またはりまや橋商店街に出店しようと思われた動機はなんだったのでしょうか?
 出店したのは平成11年8月のことです。7年目に入りました。
 実は自分から出店しようと思ったわけではなく、全くひょんなことから占い師でデビューすることになりました。
 と言いますのは、その前の年から旧東津野村(現在合併して津野町)の「いなかづくり研究所」のモニターをしていました。東津野村が当時はりまや橋商店街で特産品販売の物産フェアをしたときに手伝いに行きまして、商店街の人たちと知り合いになりました。その頃していました夢の森バザールに不用品を販売する形でフリーマーケットに参加するようになりました。
島本茂男さん
 何回か出店していました。当時占いを勉強していました。それで面白半分に「運勢を見ます」と書いていましたら、商店街にあった企画会社の人が取り上げてくれまして、「話題になるかもしれないから、ぜひ占い師としてやったらどうか」と勧められました。それで企画会社の人が必要な布地や備品などを揃えていただきました。それで開業することになりました。
 そんなわけでそれ以来はりまや橋商店街に出店させていただいています。今は町村合併でなくなりました東津野村が縁結びになった次第です。 商店街の話題づくりで出店している易者は私以外にはないと思いますね。

 島本さんは毎週金曜日は、1日はりまや橋商店街に居られます。いわば人間観察をされておられるわけですが、最初と今では変化を感じますか?それがどのような現象なのでしょうか?
 最初の頃は、お客さんの話を聞くので精一杯でした。どうもすぐ忘れる方なので、最初の頃と、今との比較はうまく出来ませんね。
 特に最近の変化なので気になることはありますか?おかまいない範囲でご紹介下さい。

 特に最近の変化で気になることに当たるかとはわかりませんが、最近若い女性が就職の悩みや恋愛相談をしてくるケースが増えて来ました。三角関係の泥沼を聞くこともあります。
 最近の若い人たちは、もっと割り切ったあっさりした付き合いをしているかと思っていました。なかには執着したり、深く悩んで抜け出せなくなっている人もいますね。もちろんそれは若い人のほんの一握りにすぎない数ですので。どうかわかりませんが・・。
また易者といわれる人たちは高知に何人いるのでしょうか?
 高知に易者が何人いるのかわかりません。電話帳のタウンページで数えてみますと、高知市内で38件、他の市町村で10件ありました。1箇所に1人とは限りません。
 路上でされている人たちも、大丸前に1人、帯屋町で4〜5人はいると思います。全部で高知県には60人ぐらいはいるのではないでしょうか。
易者をされている島本茂男さん。はりまや橋商店街に溶け込んでいます。
 運命鑑定や人生相談に来られる方はどのようなタイプの人でしょうか女性が多い のでしょうか?
 タイプはあまり決まってはいません。明るい人も、暗い人も、積極的な人も、消極的な人も、あけすけな人も、隠したがる人も、上品な人も、そうでない人も来ます。
 悩みを抱えている人が多いのですが、時間つぶしや冷やかしに来る人もいます。圧倒的に女性が多いですね。
 日本では毎年3万人を超える人達が自殺しています。それを防ぐ手立てはあるのでしょうか ?島本さんのほうでアドバイスなどありますか?
 毎年3万人を超える自殺者が出ていることは大変な問題だと思っています。占いのに自殺の相談で来られた人はありません。ですのでアドバイスをした経験はありません。もし来られたら十分に悩みを聞いてあげたいです。
 そしてなんとか生きる道はないか。抜け出す道はないかと一緒に探して行きます。希望の光がきっとどこかにか、かすかにでも見出したらきっと生きていけるはずです。
 心に余裕がないと見つけられないかも知れません。人が余裕を取り戻せば見えてくる道もあるでしょうし。
 価値観を変える事で余裕を取り戻したり、生きる道が見つかることもあります。例えば借金苦で何故死ななければならないのでしょう。命はお金より大切なもののはずです。極論になりますが、借金なんかいざとなったら踏み倒したらいいんです。命を粗末にしたらいけないでしょう。
 私は自分の命は自分のものではないと思っています。所有権を肥大化しますと命までも自分の所有物と思って好き勝手に扱ってよいということになるのでしょうか?
 これらはあとでもう少し考えてみたい問題です。
 島本さんは相談者の何を見てアドバイスされるのでしょうか?
相談事例で「うまくいった。ありがとう」と言った事例はありますか?ありましたらおかまい範囲でご紹介ください。
 占いでは相談者の要求に応えるようにアドバイスをしています。
 離婚をしたいという奥さんは、「ご主人とは相性がいいです。やり直したらいい。」というアドバイスが欲しいのではないのです。その場合は「別れたほうがいい。」とはっきりと言います。
 もちろんどうするか考える材料にしたい人には、それぞれの面から一緒に考えるようにしています。
 先日再就職がうまくいったとお礼を持ってきていただいた人がいました。結構多くの方にそれなりに喜ばれていると思いますね。うぬぼれかもしれませんが・・。
 相談に来られる人は精神的な悩みを抱え、疲れている人も多いと思います。人の悩みを聞いてあげることは大変疲れるとは思いますがいかがでしょうか?

 疲れないように精神を集中させたり、瞑想をしたりしています。真言密教の方法でご護身法(特別な真言を唱える)をしています。そういうのをしまして自分の心を平静に保つようにしています。


 なかにはとても重い相談がありまして、そういうことをしていましてもかなり疲れることはあります。