生き生き100歳体操の効用は?
 今週のゲストは、高知市在宅介護支援センターしんぼりで看護士をされています永野みどりさんと、社会福祉士の大塚理江子さんです。今日のテーマは「生き生き100歳体操の効用は?」でお話を伺います。
 永野さんと大塚さんは介護施設のみならず毎週金曜日の午後は、はりまや橋商店街にて「いきいき100歳体操」を指導されています。
昨年9月17日からはりまや橋商店街にて「いきいき100歳体操」は実施されるようになりました。通常は閉ざされた施設の中での体操などは知っていますが、商店街という開かれた場所で実施されようとした動機はなんだったのでしょうか?
大塚 そうですね。自分達が関わってきた方が、ちょっとしたことで圧迫骨折をされました。その方に、高知市の南部福祉センターにて、高知市健康づくり課が行っている「いきいき100歳体操応援講座」というのをご紹介いたしました。
 それは3ヶ月で終了いたしました。その講座が終了した後で、「生き生き100歳体操が自分達の地域で出来ないだろうか」ということで、相談を受けました。そのことがきっかけになりました。
大塚理江子さん
 大津の方などでは宅老所などで「生き生き100歳体操」されておりますね。施設ではされていることは聞いたいましたが、商店街の中でされるのは珍しいというか、初めての事例なのではないのでしょうか?
永野 それは今まで高知市介護支援センターしんぼりの方は、はりまや橋商店街との関わりがございまして、介護相談やいろいろなイベント「もくもくクラブ」などに参加してきました。そこでス商店街の皆様方や事務局の皆様方との繋がりの中で、親しくなりまして、商店街のなかに空き地があります。そちらで「生き生き100歳体操が開催できないのでしょうか?」と相談しました。そしたら心地良く場所を提供していただきました。
 はりまや橋商店街の方で、生き生き100歳体操を推進するために「はりまやクラブ」というのを開くことにしました。特に開催するにあたっては大変であると感じたことはありませんでした。
永野みどりさん
 はりまや橋商店街の広場は、七輪サロンが開催されたり。七輪陶芸サロンも開催されています。私などもそこで、blogサロンもしています。ノートパソコンを持参し、blogにてホームページ作成サロンも開催いたしました。大学生が来たりして、広場がサロンのようになっていますね。
 だから永野さんや、大塚さんが、「いきいき100歳体操」を実現されるにあたり走り回られていて大変そうに思えましたし。実はそうではなかったのでしょうか?
 心配なことなどはありましたか?周囲の反応はいかがでしたか?
はりまや橋blogサロンの様子
はりまや橋七輪サロン
永野 はたからみたら(周囲から見られたら)大変そうに見えたかもしれません。私達は楽しみながら、いろんな人たちのご協力のもとにしましたので、大変であるという意識はありませんでした。

大塚 とても楽しく私達はやっていましたので、皆さんが思われるほど大変であるとは思ってはいませんでした。
「生き生き100歳体操」は最初は高知市が最初は支援したようでしたが、行政側との関係はどのようになっていたのでしょうか?

永野
 高知市の健康づくり課のほうが、高齢者の方に介護予防ということでいろんな取り組みをしています。そのなかで開発されました運動(体操)です。
 一般の人向きに開発された体操でした。アメリカのほうで開発されていた運動を高知市のほうで、アレンジしまして高齢者向きの運動としてやり始めました。(アメリカでは中高年向きの体操であったそうです)
大塚 高齢者向けに平成14年ごろから高齢者向けの運動としましてやり始めました。高知市の健康づくり課が、最初の1ヶ月は関わります。去年の9月から10月半ばまでは、高知市健康づくり課が指導に来ていただきました。
 参加者の反応はいかがでしょうか?私事ですが私の母も実は昨年11月から行くようになりました。「足が上がるようになった。」と喜んでいます。週に1回の運動で高齢者には効果があるものなのでしょうか?
永野 高知市の健康づくり課の人は「週に2回やるのが良いのです」と言われています。そうすれば効果が上がると言われています。
 週に1回でもじゅうぶんに変化があるように思えます。92歳の男性の方ですが、自転車で来られています。今までは自転車でふらふらしていたのが、自転車の後ろの荷台に灯油の缶を載せてもふらつかなくなりましたと聞きました。
 また香川県琴平町の金毘羅さんの階段を、88歳の人ですが上がれるようになったとも聞いています。

 あの琴平の金毘羅さんの石段をですか?
永野 そうです。また高知市の日曜市にも買い物で散策して歩き回っても疲れなくなったとか。それぞれ参加者の皆さんに効用があり、週1回の生き生き100歳体操でも効果があります。
 別名は「転倒防止運動」と言われているようですね。実際に高齢者の運動能力や、バランスなどが格段に向上するものなのでしょうか?おかまいない範囲での実例をご紹介ください。
はりまや橋サロンでの生き生き100歳体操
生き生き10歳体操で使用する重りです。
 
永野 運動能力だけではありません。外出の機会が増えたとか。出かけるのが楽しくなったとか。そんなところが効果として現れるのではないでしょうか。
 ただ「筋力アップ」とか言われていますが、他にもありますけれども。生き生き100歳体操の良いところは誰でもできる事と、他に元気になることがあることですね。

大塚 体操だけではなく、みんなに会うことで、話が出来る。そういうことも参加者のみなさんの楽しみになっているようです。
 ご指導されまして、感じられたこと、嬉しいことはありましたか?時折高知大の学生達が来ていますが何をしているのでしょうか?
 
永野 私達は自分達だけで体操を指導しているのではありません。皆さんが、それぞれの役割で、指導すればよいととらえています。高知大生は「若さ」を私達や参加者の皆さんに与えています。
 大学生の方は高齢者との交流を持ちたいとの事でした。異世代の交流が、当たり前に出来る。それが大きな効用があると思います。