企業の経営者の正しい姿とは?
 
今週のゲストは、市民オンブズマン高知代表の窪則光さんです。今日のテーマは「企業の経営者の正しい姿とは?」です。最近あいついで、日本を代表する大企業の不祥事が露呈しました。雪印乳業と食品の不当表示。東京電力の事故隠しと資料の改ざんなど。

 高知でも地域経済の要である地方銀行が、「別件やみ融資」事件に関与し、株主に損害を与えました。市民オンブズマン高知は、「株主代表訴訟」で、経営責任を追求しています。企業経営者はどうあるべきなのでしょうか?

日本の大手企業の株主総会は、同じ日に開催される傾向にあります。名目は総会屋対策や、うるさい株主を避けるためでした。しかし株主にとっては、年に1回の会社の経営者との対面できる日なのです。
 「質問をさせない」「短く終わる」ことに神経を使いすぎました。結果的に企業のモラルが低下する経営者を多くこしらえました。行政同様、企業にも「情報公開」と「説明背金」」はあるのです。株主総会を土日に開催する。イベントを併設し、屋台村なども出す。情報開示が進んでいる企業が良い企業なのです。
企業も行政同様「情報公開」と「顧客志向」であるのが当然だと思いますが。「別件やみ融資事件に関与している地方銀行は、そうした面が希薄なのでしょうか?

地方銀行の融資のありかた。

地方銀行幹部と高知県庁幹部との不透明な関係が次第に明らかになりつつあります。

全然希薄でした。株主として監査請求をしました。まともな答えをださない。そういう経緯がありまして「株主代表訴訟」をおこしました。訴訟内容は「闘犬センターに融資した16億3861万円を被告(地方銀行頭取ら経営者)は、銀行へ支払え」というものです。
高知県庁の情報公開は「未だに道半ば」である。という危機意識を県民各位が持っていただきたいのです。

やはり「情報公開」と「顧客志向」の企業ですね。最近注目していますのは、りそな銀行です。あそこは経営が破綻し、国が公的資金を注入し、株式も保有しています。

今回頭取が、銀行出身者ではなく、JR東日本の人でした。業績はどうなるのか不明ですが、経営体質は改善されると思いますね。

(りそな銀行高知支店)

何度も言われるように企業も、行政も「情報公開」と「顧客志向と説明責任」ですね。株主総会のありかたにも、ご意見があるようなのですが。
株主総会は、年に1回株主が会社の幹部に直接会える機会です。直接会社の経営方針や事業計画を聞き、投資に値する会社かそうかを判断する場でもあるはずです。
 同じ日に株主総会を集中させるやりかたは「情報公開」と「顧客志向と説明責任」を果たしていると言えませんね。
 株主の質問には、何時間かかろうとも回答するのが、経営者の仕事です。短い株主総会や、質疑のない株主総会はいい会社とは言えないのです。
 
最近企業も「監査制度」の充実などの試みもされているようなのですが。
「社外取締役」の導入などもそうです。行政も、企業も組織が大きくなりますと「馴れ合い」になり、不正行為を不正とも思わない感覚になりがちです。監査や情報公開を常にしている企業は、公正な企業であると言えるでしょう。
 
別件やみ融資事件関係の関連サイトは こちら
 
市民オンブズマン高知の関連資料の一部は こちら