橋本知事のメッセージです。
明日の本会議で、私に対する辞職勧告決議案が、可決された場合には、いったん職を辞したうえ、あらためて選挙で、県民の皆さまの信を問うことにしました。
ただ、そのことを、明日の議会後にいきなり申し上げたのでは、いささか唐突に受けとめられるかと思いましたので、今日、あらかじめ、自分の思いをお話することにしました。
まず始めに、私が全く関知していなかったこととは言え、13年前の、私の選挙に関することで、県民の皆さまや県議会の皆さまに、不信の念を抱かせましたことを、大変申し訳なく思っています。
ただ、現在、高知県がおかれた財政状況は、まさに危急存亡の時ですので、10年以上も前のことで、いつまでも、時間を費やしてはいられません。
このため、議会でも申し上げましたように、13年前の出来事に対する自分なりの説明責任を、文書の形で、今月末までに、お示ししたいと考えています。
一方、高知県の将来に多大な影響を与えます、三位一体の改革をめぐっては、来週から、国と地方の協議の場や、経済財政諮問会議が再開されて、地方交付税も含めて、集中的な審議が行われることになっていますが、これを受けて、来月の中旬には、三位一体の改革と地方交付税等の、今後の方向性に関しての結論が、出される予定になっています。
このため、私も、こうした大切な時期を有効に活かそうと、今月中旬に予定していた海外出張を、急きょキャンセルして、経済財政諮問会議の有識者のメンバーや財務大臣、さらには、経済界やマスコミなどに向けて、地方の声を精一杯伝えていきたいと考えていま
した。
これに対して、私が、辞職勧告を受けて辞任しますと、こうした大切な時期に、長期間にわたって知事が不在になりますし、そのことによって、国や経済界などへの働きかけの機会が、失われることになります。
あわせて、去年の知事選挙を例にしますと、6億円を超える予算が使われていますが、あらためて選挙となれば、極めて厳しい財政状況の中で、それと同じ額の予算が、新たに出費されることになります。
こうした事情を、県民の皆さまにも知っていただきたいと思いましたし、議会の皆さまにも、こうしたことを踏まえた、ご判断をお願いしたいと思います。
そのご判断が、辞職勧告ということであれば、議会のご意志を尊重して、いったん職を辞した上、あらためて選挙を通じて、県民の皆さまの信を問いたいと思います。
2004.10.7.
高知県知事
橋本大二郎
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