番組こぼれ話 | |
安岡正博さんとの対談は常にそうですが、時間内に「収納」は困難ですね。だらだらと無定形に喋っているからではありません。言葉のひとつ、ひとつに味があり、含蓄があります。このコーナーは、ラジオの電波に載らない貴重な話題を掲載します。 | |
「アメリカは今までの夢のあるアメリカではない。特に「9.11テロ」以来変わった。高知からオハイオの自宅まで、それまでは17時間で到着できた。それが検査と飛行機便数の減便(テロ以降採算面の悪いローカル便は減便になったから)で27時間以上かかってしまう。」 | |
「昔から朝鮮やベトナムなど外地で戦闘はあっても、米国本土が攻撃されることはなかった。世界貿易センターはアメリカの繁栄の象徴だけに、崩壊のショックは現地へ行くとよくわかる。今は巨大な穴が空いている。そのスケールの大きさはわかると思う」 |
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「アメリカ人は40歳代からリタイヤの準備を始める。50歳で具体的なプランを出し、55歳からリタイヤ生活をするのが、ある程度成功したホワイトカラー層の常識。」 「日本のように孫にプレゼントするような生活は普通はしない。熟年文化が確立しており、トレーラーハウスで生活し全米に散らばっている親類を訪問したり、ヨットでクルージングしたりしている。僕の場合は家内がアメリカ人なので、そのあたりは常に考えている。」 |
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「日本でもアメリカでもない第3国の生活は正直不安。サイパンにはコンドミニアムを購入してあるが、マーシャル諸島やタヒチ、グアムなどを移動したい。スキューバーダイビングをするので、居住できる2本マストのセーリングヨットの購入を計画しているところである。」 | |
15年間前安岡正博さんが、強調し、喋っていたことが現実になっています。 「自治体の倒産」「中心市街地の荒廃」「1極集中」など。 |
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「80年代に成功した都市再開発の事例、例えばサンフランシスコのピア39、サンジェイゴのホートンプラザ、ニューヨークのピア17、ボルティモアのイナハーバーなども繁栄している。それ以後の目新しい商業形態は出てきていない。」 | |
ボルティモア市イナハーバー
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サンフランシスコ市ピア39
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「その当時イオンやダイエーの連中がアメリカのショッピングモールをしきりに視察していた。その考えで地方都市にも同じようなものが出来ている。中心市街地は寂れ、郊外型大型商業施設に人は集まる。でも所得層は低くなり豊かな層はそこへは行かないだろう。」 |
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「日本はアメリカと違い土地代がべらぼうに高い。それに商店街主も豊かであるし。真剣みが足りないと思う。よさこいや龍馬などで、高知は絶対に浮上しない。」 | |
「観光コンベンションというが、会社の経費で家族が招待されていたバブル経済の話。今更無理な話。第一高知には観光資源というものがない。」 | |
1987年に実施された米国西海岸研修旅行の安岡さんが書かれた提案書です。 単に表面的な旅行ではなく、なぜその地に企業が進出するのかを詳細にレポートされています。 17年経過して読み返しますと安岡さんの「先進性」は凄いと気が付きますね。 |
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ワールドトレードセンタービル107階でのランチは、当時安岡さんが調査活動などで、懇意にされていた「どさんこ」の社長のコネクションもあったそうです。簡単に入れなかったそうです。しかし貴重な体験でした。まさかあのビルが「9・11テロ」で崩壊するとは。高知の田舎者13人は歴史を感じました。 |
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今や二度と見ることのできない自由の女神像と世界貿易センターのツインビルとのツーショット。アメリカの自由と繁栄の象徴でありました。 もう2度と「よきアメリカは蘇らないだろう」と安岡さん。アメリカは、今までのアメリカではないことを日本人は明記すべきでしょう。 |
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ややきつい発言の安岡さん。でもそれは「高知に愛があるから」だと思いますね。「見せ掛け」とか「やる気のない」ことが大嫌いな安岡さん。口癖は「やるのか、やらないのか。やるならやる。やらないのならやらない。」という言葉が思い出されますね。 リタイヤを志向しながらも、今でも「攻撃的な」安岡正博さんでした。 |
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