県政不祥事の防止について
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今週のゲストは、自治労高知県職員労働組合中央執行委員長の山崎秀一さんです。今日のテーマは「県庁不祥事の防止について」です。 特定協業組合への「やみ融資」事件や、観光業者に対する「別件やみ融資」事件など高知県庁の社会的信用を失墜する事件があいついで発生しました。 県職労として不祥事防止の取り組みは、具体的にはされていますか? 「やみ融資事件」では、裁判での参考人質疑のなかで、ある県職員は「特定協業組合は担保用件も不備で、融資した場合回収不能との判断を上司に報告しました。しかし組織の中では無視された」と発言しています。労働組合が不正防止の「かけこみ寺」となり内部告発を奨励すべきではないでしょうか。 |
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やみ融資事件関しては提言書を作成し、県当局にも渡しました。組合員にも明らかにしました。組合員が悩んだときには相談に来ていただくように呼びかけています。 |
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正義を貫こうという職員の「身分保障」が十分でありません。この状態では常識を逸脱した不正融資もまかりとうりました。再発防止のため県職労としての対策はありますか?「県庁内部告発110番」の設置などそうなのでしょうか? |
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県庁不祥事の防止について情報公開の必要性が言われています。「口利き」した職員の行為もすべて公開するようにと言われていますが。そのあたりはどう思われますか? | |
情報公開については、私たちも大賛成です。知事もこのラジオ番組の対談で「情報公開に対応することも県職員の仕事である」と言われていました。私もそう思います。ただし、仕事なのですから、それを見込んだ体制の充実も必要です。 このたび「口利き」に関する対応も県は言いました。これも一定の効果を持つと思います。私たちも反対するつもりはありません。一方で県が県民や各団体や議員などの苦情や提言を制約することにつながりかねないですね。むしろ県の側から積極的に情報公開が必要であると思います。これは一例ですが、知事と部局長との政策協議が開かれました。これは非公開です。一番大事な県政の政策協議なのにです。こういったところを公開することが大事だと思います。 |
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それは課長も入っている「サマーレビュー」と言われるものでしょうか? | |
今年版の「サマーレビュー」です。県当局は、県職労との団体交渉は公開すると言います。私は良いですよと答えました。であるならば政策協議も公開したらどうですかと言いますと「県職労は外部の団体ですから公開します。政策協議は県庁内部の協議ですから非公開です」というのが答えでした。県民生活に関わる政策協議こそ情報公開すべきであると思います。この事例からも県当局はご都合主義だと思います。 | |
県当局と県職労の団体交渉の様子 |
高知県庁
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「やみ融資事件」では、特定協業組合の雇用安定が大事との大儀名分が使用されました。高知競馬の場合も同じように言われています。雇用確保は大事ですが、事業の目的も十分に表に出し審議しつくす必要があります。 県関係の事業で懸案事項になりそうな事業はありますか? |
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今後懸案事項になりそうなのが、PFI方式の医療センター(統合病院)ではないでしょうか?市民オンブズマン高知の窪則光さんも「赤字は県民」「利益は民間企業」になる状態はおかしいと指摘されていましが。その恐れはあるのでしょうか? | |
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PFI方式の病院経営の問題は将来起こりえる可能性があると思いました。 公務員とは(パブリック・サーバント)であるべきだと思います。敗戦後「天皇の使用人から、県民への奉仕者」に立場は変化しましたが、名実ともになっていますか? |
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県庁職員の意識は「パブリック・サーバント」の意識は十分にあります。これまでの自民党県政が長く続いた弊害で、声の大きな人達が県政に幅を利かせてきた弊害があります。皆がが自由に言える環境が必要です」橋本県政は「上意下達」の運営ですので職員が、自由闊達に者が言いにくい雰囲気になっています。 | |
知事と県職労は「車の両輪」のようの思います。「和解」の道はないのでしょうか? |
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大いに和解したいと思いま。残念ながら橋本知事は、労働基本権と言いますか、近代的な労使関係への理解度が乏しいと思います。上位下立達より「ボトム・アップ」もできる自由闊達な高知県庁改革にしたいと思います。 |
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