環境と調和する住宅とは?
 今週のゲストは積水ハウス高知営業所所長の山野友彦さんです。今日のテーマは「環境に調和する住宅とは?」でお話を伺いします。
 先般京都議定書が発効され、日本は1990年当時より6%のCO2の排出量の削減が国際公約になります。住宅分野でも必要になると思います。
住宅建築の段階で、CO2削減のための方策はどのようなものがあるのでしょうか?機密性を高め、断熱効果が高い住宅建設になるのでしょうか?
 一つは「産業廃棄物を少なくする」ことと、住宅そのものを「機密性を高くして冷暖房エネルギーを削減する」ことです。
 全工場で廃棄物削減を推進いたしました。2000年5月に「ゼロエミッション」ということで達成しました。今度は施工現場で「ゼロエミッションをやろう」と言うことで、取り組んでいます。
山野友彦さん
 現在新築施工現場で発生する廃棄物が45坪から50坪の家屋で、1913キログラム発生すると言うデータが出ています。
 内訳は紙くずが39%、プラスチックが21%、石膏ボードが11%、混合物が9%、木屑が9%、ガラス・陶磁器くずが8%。金属くずが3%といろんな廃棄物が住宅から出てきます。
 削減目標は、1913キロの廃棄物を、800キログラムにしようという具合に目標設定しています。
 施工現場で大工さんが27分別します。それで工場で45分別します。それを30種類に分けて、16業者に処理委託をしています。実際にリサイクルもしています。瓦などはパーキングロックの材料に使用しています。そういう自社リサイクルもしています。木屑は、パーチクルボードの原材料にしています。
 ラッピングシート類は化学シートなどはボイラーの燃料にします。いろんなことをしています。ゼロエミッションに取り組んでいます。
 
 節電効果のによるCO2削減もあるかと思いますが、具体的にはどのような対策をされるのでしょうか?
 断熱性の高い住宅にしますと、冷暖房費用が、大幅カットになります。そのためにCO2排出量が削減されることになります。実際に20年前の住宅と比較いたしますと、今当社の最先端の住宅は大体冷暖房費用が6割カットされます。
 これは次世代省エネというのを標準仕様としています。
 当社は平成15年に「省エネ大賞」を受賞いたしました。24時間換気システムなどが省エネ大賞をとっていますので、いろんなところで、当社の最先端の技術が活かされています。
 家が「魔法瓶」のようになりますから、夜暖房を切りましても熱が逃げませんし。灯油の使用量が少なくなったと喜ばれています。
 家を建てる場合は庭造りも大きな要素であると思います。
 造園によって環境保全に役立つような提案をされているようなのですが?
住む人のライフスタイルによりましては、庭も大事な要素です。植栽や樹木も大事です。
 5年ぐらい前からビオガーデンと言いまして、「5本の木計画」を推進しています。鳥が来たり,蝶が庭に来るような造園を提案させていただいています。
 木は地元にあった木を植えるようにしています。高知では蒔絵台では、シンボルツリーとして、かつら、やまぼうし、しまとねりこなどを皆様にお奨めするようにしています。
 ビオガーデンということで、小鳥が庭に来まして水を飲むような提案
をさせていただいています。
 環境共生住宅も蒔絵台に建てる住宅はすべてです。敷地の家の建っていない部分の70%は緑化しようということです。すべてがそれに適合している住宅です。
 欧米などは100年住宅などと言われ,何世代も住む家があります。日本はかつての住宅金融公庫の支払いが終わる頃に家が壊れる印象でした。最近は考え方が異なっているのでしょうか?

長く住宅に住み続けるためには、手すりの位置などの研究も必要です。住宅のリフォームなども重要な要素になります。

在宅介護が基本にある以上は自宅での生活が主体になるからです。

 そうですね。イギリスは100年、アメリカは75年。日本は26年と言われてきました。日本も昔の家は100年、200年もっていました。
 戦後の大量住宅政策で、細い木などを使って持たなくなりました。現在は品格法が出来ました。等級の最高のものを使用すれば100年は持つと思います。
 そういうことで、積水ハウスは品格法を全戸建住宅に受けています。財産として、将来転売する場合にもこれがあれば高く売れると言われます。
 今までの話では「住い塾講座」もされておられまして、高知県のなかでも占有率が高いように思われるのですが。
 私どもは積水ハウス高知営業所は高知の企業であると思っています。社員も6割から7割が高知の人間ですし。私も高知に住民票があります。業者もすべて高知の業者です。
 高知の企業であるイことは間違いありません.おかげさまで去年は1年間の着工棟数は、県下では積水ハウスがNO1でありました。
 2位に2倍以上の差をつけています。これは皆様の住まわれた方の人気投票の結果であると思います。これからも地元の企業として、地元の皆さんと愛される会社として、皆様の夢の実現をお手伝いできる企業として頑張って行きたいと思います。
住宅で大事な要素は「防犯対策」です。不法侵入が容易にされない家作りも求められています。
 
*写真は積水ハウスパンフレットから転載させていただきました。
3月番組に戻ります