高知広域都市計画マスタープランについて
今週は高知県都市計画課計画班の高橋大助さんに来ていただいています。
資料によりますと、平成13年度には「高知県都市計画法検討委員会」が開催され、14年度には「高知広域都市計画マスタープラン検討委員会が開催されました。今年は2つの委員会で出された意見を広く県民に広報し、意見を集めるように聞いていますが?
平成13年度より委員会を開催し、学識経験者や関係課室、高知市・南国市・土佐山田町・伊野町・春野町に意見をいただきながら、「線引き制度」をどうするかなどについて検討を行いました。
平成14年度には、西村さんも参加していただきましたマスタープラン検討委員会を設置し、12名の公募委員や学識者、関係各課で議論をしながら、この3月に都市計画区域マスタープランの素案を策定しました。
更に住民の意見をいただくために、現在パンフレットを2000部作成し、県庁の県民室や2市3町の庁舎や支所に置かさせていただいています。6月末を締め切り日としてアンケートやホームページにより意見を募集していますので、どしどしご意見をお寄せください。
基本的な質問ですが、そもそも「マスタープラン」というのは何ですか?都市計画とどう関連しているのですか?
県が作る都市計画区域マスタープランとは、都市計画区域ごとにおおむね20年後の都市の姿を見通し、広域的観点からまちづくりについての基本理念や、区域区分(=「線引き」ともいいます。)の有無、道路や公園、下水道などの都市施設の整備方針を示し、都市計画やまちづくりの基本的な方向性を明らかにするものです。
何度も伺いますが計画策定側に「あるべき都市の姿」「理想の都市の姿」はありますか?モデルを示さないと、県民各位から意見は出にくいと思いますが?
計画策定するには2つの方法があると思います。一つの方法は、これまでどおり行政側が作り、委員会で修正しながら公表していくやりかたです 。
もう一つの方法は策定段階から県民や住民の皆様と一緒になって計画を検討していく方法です。
今回の場合はあとの方の方法を取らさせていただきました。特に公募されたまちづくりに関心のある方が、どんなまちを望んでいるか、何を議論したいかということ把握しながら素案を策定させていただきました。
個人的には、「賑わいのある中心市街地があり」、「歴史と文化と自然」をミックスさせたような「田園都市」が理想の姿ではないかと思っています。
高知市の中心市街地の活性化策についての意見はなかなかまとまりませんでした。
根本的には「職住近接型」の政策の推進、容積率の緩和と高層ビルへの住居区域の義務化なので解決できるのではないかと思いますが?
おっしゃるとおりと思います。これ以上の市街地の拡大は必要ではないと思いますし、市街地内にも低未利用地がたくさんあります。また、少子高齢化社会では人々が歩いて生活できる都市構造が求められてきますので、「職住近接型」の都市構造が望まれると思います。結局は市街地も活性化するのではないかと思います。
「高知広域都市計画マスタープランの素案」が報告書でありますが、県民アンケートやヒアリングの結果は、何時ごろどうまとめ、どう県民に提示されるのでしょうか?
アンケートや意見募集は6月末を閉め切りとしています。反映できる意見は素案に反映しながら、8月を目途にマスタープラン案を策定したいと思っています。
その後、説明会や関係機関との調整を経て、今年度中に策定する予定です。
3月8日に伊野町で西バイパスと国道33号線を結節する町道中沢塔ノ向線の道路計画説明会が対象住民にありました。計画道路は市街化区域と市街化調整区域の境目にありました。町側の説明は道路計画のみであり、広域マスタープランとの整合性はありません。どうなっているのかわかりませんでしたが。
伊野町の町の中心軸が変化するような道路計画です。そのわりには対策が各課ごとにないのはおかしいです。
同じ都市計画マスタープランでも、県が定めるマスタープランと市町村が定めるマスタープランは若干性格が違います。県が定めるマスタープランは、都市計画区域全体の広域的な観点から計画するものです。それに対して市町村マスタープランは個々の市町村の都市計画区域の全体構想や、それらをいくつかの地域に分けた地域別構想を策定するものです。
高知西バイパスは高知市と伊野町とを結ぶ広域的な幹線道路で、県のマスタープランの中で記述していきますが、さきほどおっしゃいました町道は、市町村マスタープランのなかで記述していくべき道路ですので、県が策定するマスタープランには記述されないことになります。
(高知広域都市計画区域)