自然との無理ない共生について
|
|
今週のゲストは社団法人高知県生態保護協会事務局長の城下秀二さんです。城下さんは環境保護の活動やカヌー、マリンスポーツ、地域の応援団など多彩な活動をされています。 従来環境保護運動は「攻撃的」でもあり、私などはややついていけないところがありました。無理のない運動は可能なのでしょうか? 未来を担う子供たちを対象とした活動はどのようなものがありますか? いくつかご紹介ください。 |
|
カヌーをやっていまして、シーカヌー、シーカヤックを私はしています。高知県生態系保護協会は日本財団の助成を受けまして、宇佐の竜の浜でカヌー教室をしています。体験教室をしています。私も普段は仕事をしていますので、休みを上手くあわせて、活動しています。 ビーチクリーンをります。砂浜をきれいにしよう。いろんなものが捨てられているのは自然の状態ではありませんので。ビーチコーミングというのは、砂浜に落ちているものは「これは何だろう?」と、どうしてここにあるのはなぜ?というのをみんなで話しあうことです。必ずそれをやります。 自然に対して危ない危険だということも、体験します。わからないことがたくさんあります。ゲームなどのバーチャルではわからないことがたくさんあります。 そういうところで体験型の学習が出来ればいいなとカヌーを通してしています。 |
|
高知県土佐市宇佐町竜の浜でのカヌー体験教室の様子です。
|
|
自然保護運動は意義のある活動ですが、活動資金に市民団体は苦労しています。 城下さんの関わりのある団体はそのあたりはどのようにしていますか? |
|
高知県生態系保護協会で言いますと、助成金などはあまりいただいていません。調査委託事業をしています。熊の調査。月の輪熊の委託調査とかをしています。四万十川流域でのヤイロ鳥の生態調査とか、梼原町では熊鷹の調査など。鳥の調査が多いですが、国県も含めて委託調査を受けて運営費を捻出しています。 | |
委託調査を受けてやるということは、専門家がたくさんいるのでしょうか? | |
職員もいますし。会長の中村滝雄氏は鳥の方の専門ですし。いろんなネットワークがありますので、統括的に生態系保護協会がやっています。 | |
それなりの苦労があればのことですね。委託事業をこなせると言うことは、行政と同等の力があるということですね。 | |
それはそうですが、「行政におんぶ」の場合もあります。もっと自主事業を展開し、収益事業をこしらえねばと思っています。計画をたてているところです。なかなか難しいことも確かです。 | |
前県議の川田雅敏さんが本山町で有機農法で農業を始められました。城下さんの団体では農業者との交流はどうされていますか? | |
自然保護を考えて場合は農業は切り離せません。特に食と水の安全はこれからの一番の「キーワード」であると思います。特に川の場合も食と水の安全を考えますし、そこでカヌーで遊べれば言うことはありません。 不起耕栽培と言いまして、畑を耕さない、農薬を使用しない農業です。雑草の生えたまま置いておく。雑草に打ち勝つ稲を植えていく新しい農業です。それが主流になるのでしょう。 収穫は落ちるでしょうが、安全で、食べて安心、自然にもやさしい農業です。これからの農業は不起耕栽培を視野に入れていただきましたら、環境にも良いと思いますね。 |
|
川田メダカ農園(本山町)の様子
|
中村市にあるトンボ自然公園
|
6月5日に結成されました「YASU海の駅クラブについて」。オブザーバーで会合に出席されています。連携できる部分はありますか? | |
マリンスポーツと言う面では、私もカヌー愛好者ですので連携できると思います。いろんなマリンスポーツの皆様と連携出来ることは良いことです。高知県はこれほど海に対して開けていまして、いろんなポイントがたくさんあるところは他にはないと思いますね。 東は室戸市の国立青少年の家とか、西のほうでは黒潮実感センターとか、エコロジーキャンプ場とかがあります。そういうところと連携して、「エコツアー」や「体験教室」「観光」というところで、できましたらこれは面白くなりますね。 |
|
かつてバブリーな時代にあった「リゾート開発」とは違った形の自然体験型、エコロジーな楽しみ方の提案ですね。同時に経済的な意味も含めたリサイクルもありませんと自然景観も保存できませんね。農業も含めて地元の人達が潤う仕組みを作ることが大事ですね。 | |
それが出来れば、環境の面でも、資金面でもいろんなことがたくさんできますね。今はそれにいたる前段階で試行錯誤しています。広がりを持たせたいですね。 都市部にはNPOなどの人達もたくさんいますし。連携をすれば良いと思います。 都市部との連携は必要ですね。交流も必要。消費者も巻き込むことですね「。食と水の安全」というテーマがまさしくそれです。 |
|
日高村調整池でのカヌー教室の講師をされる城下秀二さんです。 野外実習や水辺の生物の観察なども行いました。 |
|
6月番組に戻る |