自然農の特長について
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今週のゲストは土佐町で農業に取り組まれている川田雅敏さんと、川田さんの師匠で本山町で自然農を実践されている北村大助さんに来ていただきました。 今日のテーマは「自然農の特長について」でお話を伺います。農業は天候に左右され、価格も不安定であるとよく聞いています。 農薬をたくさん利用する農業と、自然農とでは、主にどういう点が異なるのでしょうか? |
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北村 私が思うのは、健康食材を第一に摂取できることではないかと思います。 | |
収穫量の違いはありますか?また作業者への影響はいかがでしょうか ? | |
川田 今お米は嶺北地方は実りかけています。(収録は9月13日でした。)台風16号や18号により、大変な雨が降りました。これから実っても、いもち病とかいう病気の発生が心配されています。
それで普通一般の農業では、農薬を散布しまして、いもち病対策をしています。それをしませんと減収するからです。ひどい場合には40%の減収になります。農家としては、収穫を確保するためには農薬を使用せざるを得ないというのが、状況なのです。 |
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川田めだか農園での稲の生育の様子です。 (川田雅敏さん撮影) |
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北村さんが自然農を行うと決意された動機はなんだったのでしょうか? | |
北村 私は「定年後どう生きるか」ということがテーマでありました。やはり「農的に生きる」ということが、私の根本の考え方でした。 | |
有機農法と、不耕起農法というのが、自然農にあるそうですが、 その違いはどのようなところにあるのでしょうか? | |
川田 そのあたりは北村さんにお話をいただきましょう。 | |
北村 栽培法には変わりはありません。しかし自然農は田畑になにも「持ち込まない」そして「持ち出さない」という栽培法です。 | |
何もしなくて(肥料などやらなくて)、作物は育つものなのでしょうか? | |
北村 はい。自然の力に頼って栽培していきます。 | |
農業者に聞きますと、雑草がはえまして、雑草に農作物が負けてしまうようになるそうなのですが・・・。雑草取りも大変なので、農薬も使わざるを得ないように思いますが・・・・・・・。自然農では、農作物は雑草には負けないのでしょうか? | |
本山町大石の川田めだか農園の様子です。水を張っています。 農地が風景の中に溶け込んでいます。 |
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北村 いや、やはり育てる段階で、草に負けない。田畑に立ちまして、今農作物が何を求めているか。そこに「助ける」という意味で、私達の力を草対策もしていきます。草を全然採らないというわけではありません。 |
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草取りもされるわけですね。 | |
北村 草取りも作物が小さいうちは、草に負けることがあります。そのときには、草を間引きして採ることもあります。 |
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川田さんは、今年から農業に取り組まれています。どのような ところが大変であったのでしょうか? | |
川田 そうですね。私の場合は「川田めだか農園」という名前をつけています。最初の考え方としまして、吉野川の上流に住んでいますので、農薬を使わず、良い水を下流の人達にも飲んでもらいたいというところからスタートしています。
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川田めだか農園の作業小屋「落成式」が、本山町大石で4月にありました。私も駆けつけました。 竹製のジョッキで懇談している川田雅敏さんです。左隅二北村大助さんも出席されています。 |
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自然農の仲間や、ネットワークはどうなっているのでしょうか? | |
北村 繋がりはあります。私達の場合は、奈良の川口由一先生のもとで、20数年、合宿会や見学会が開かれていまして、全国から40〜50人が毎年来ています。自然農に取り組む仲間がいまして、全国に散らばっています。 毎年「たえなる畑の会」がありまして、そこで実践したり、交流したりしています。全国的なネットワークが出来ています。 |
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ネットワークが出来ていると言うことは、 後継者問題については期待が持てるのでしょうか?。若い人の農業への参入はどうなのでしょうか? | |
北村 そうですね全国的に見れば、かなり広がりがあります。 | |