高知に未来はあるか
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今週のゲストは橘屋商事株式会社代表取締役の伊与田治彦さんです。今日のテーマは「高知に未来はあるか?」です。伊与田さんは「よさこい祭り大好き」とウォッチャーを自認されています。東京近辺や関西にも若い頃生活されていた伊与田さん。高知の魅力はどんなところなのでしょうか? 伊与田さんが考える高知の観光資源はありますか?それほど自慢できるものは高知に あるのでしょうか? |
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関東に住んでいて、わざわざ高知へ来る気になるか、なかなかそれだけのモチベーションをもつような内容はないですね。 高知は観光という視点よりも滞在、住むというほうが良いと思います。職住近接が良いことです。。例外的に安芸とか須崎から通っている人はいますけど。高知に帰ってきて良かったのは、東京時代は2時間くらいかけて銀座に通っていたのが、車で10〜15分。高知のみなさんは、東京なら一部上場企業の重役待遇です。 東京の新しくできたスポットは1回行くにはいいけれど、何回も行きたいとは思わないですね。あまりにも人工的都市でなんか寂しさがあるような気がする。 よさこい祭りについては、ひとそれぞれの感想があると思うけれど、わたしは高知へ帰ってきて一番衝撃を受けたのが、このよさこいで、なんでこんなに良い物を宣伝してないのかなぁ、と思いましたね。東京にいたときは、そんなよさこい祭りの情報なんて全然ないですから。 |
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室戸岬。自然景観も身近なところにあります。 |
職住近接のよさがあります。
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なるほど高知の「宣伝下手」が大きな要因であると思いますね。少し観点を変えて質問をいたします。高知の企業で元気なところはありますか?やはり食関係が元気なのでしょうか? | |
食に限らず、元気な企業というのは、高知にありながら、都会を向いて仕事をしているところですよね。下請的な仕事を上手くやって大きくなったりしています。我々の主なお客さんである県内消費型の企業で元気なところはほとんどないです。むろん、小さくても優良な会社や面白い個人会社はありますが。 たとえば、山一証券をやめて、嶺北地区で商売をやっている。「嶺北は四国の中心だ」と言って頑張っています。また、大豊の山奥で、鶏をかってマヨネーズをつくっている人がいます。仕事は週のうち3日。後の3日は設備を自分でこしらえています。通常の仕事よりも、作業に必要な自動充填機や殺菌機など全部自分で作ってしまう。おもしろいですね。 機械の専門家でもなんでもないのです。自分で勉強しまして、機械をこしらえました。購入すれば2000万円はする機械なのですよ。自分で機械をつくることが面白いという人が山奥にいるのです。 |
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高知はそうした「人の利」「地の利」が意外にもあるのかなと思いますね。 | |
そうですね。機械メーカーの人に見せたら驚くでしょうね。ただ請け負うことは難しいですね。自作の機械はメンテナンスが出来ませんからね。不二家の時代の製造ラインで使用した特殊な部品で、50万円くらいするものが、その人にところにありました。ただただ驚くような人が高知にはいます。 | |
凄い人は高知はたくさんいるとは思いますが、それがネットワーク化していません。それが残念であると思います。その人達が集まれば凄いことなのですが・・・・。でも個性が皆強いから無駄かもしれませんね。 | |
言うても無駄でしょうね。そのあたりが高知のテーマでしょうね。機械を自分で製作された人も独学でこしらえてしまう。全体として繋がらない。商売の芽にはならない。商売気がありません。企業にまで発展することもありません | |
伊与田さんが不二家時代に、体で会得されていました事業プランを出す、提案書を作成する。ちゃんとしたプレゼンテーションをする。事業化する、企業化していく当たり前の工程を踏むことに高知の人は鳴れていないと思いますね。それが定着していませんね。もったいないところですね。すぐ実現できるかどうかは別にしまして、高知が元気になるようなアイデアはありますか? | |
原宿のホコテンが好きだったんです。写真取りに行ったりして。 たんなる思いつきですが、いっそのこと高知駅〜はりまや橋間を土日通行止め、電車は通す、駅からフリーマケット、中央公園の催し物、あーけーどの中でよさこいちまちまやりゆうのをうつす、日曜市とのつながりもできるし。鉄道高架工事で南北の道が増えれば、可能ではないか。もちろん、よさこい祭りのときは、そこを会場にする。いいでしょうね。 |
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東京でのスーパーよさこいの様子
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原宿近辺で開催されました。
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よさこい祭りについて。NHKでもアナウンサーが「よさこいといえば札幌の」と 紹介されていましたが。宣伝が下手だと思いますが。関係者の自己満足に終わって いる様なのですが。 |
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ひとつひとつのチームがやっていることはすばらしい。毎年、準備に長期間かけて、作り上げていくわけですから。県外から踊りに来るひとや、高知に住み着いてしまった人もおるわけですし。お盆との関係があるので、ちょっとわからないところだけど、よさこい祭りを観光資源としてみたばあいは、やっぱり土日に開催を合わせてほしい。 | |
伊与田さんの会社の得意先で活力のある業種はどんなところですか? 全般的に高知は景気が悪いほうなのでしょうか? |
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業種としてはありません。パン屋さん、お菓子屋さんで、「景気は自分で作るんだ」、といってやっている人の店はお客さんがあつまります。 高知の景気の悪さは、もうまちがいない。新規出店しているコンビニに商品を卸しているところがほとんどありませんから。出入りするメーカーさんの意見でも高知は四国(香川以外)は悪いようですね。 |
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伊与田さんの会社で実行されている事柄はありますか? |
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会社としての情報発信を、4〜5年まえから、商品情報+個人情報=Hi通信というプリントを作ってお客さんに配っている。それのインターネット版というのもあったんですが、それはblogに移行して行きたい。全国に向けての情報発信になるし、あたりまえだと思っている商品の情報が、意外とないのがわかりますね。どんどん発信を続けていきたいと思います。 | |
伊与田治彦さんの会社の HI通信 http://www10.plala.or.jp/hi-net/ HI−NET) 会社のweblpg 橘屋商事のweblog) |
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伊与田治彦さんの会社の事務室
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