高知新港・高知工科大学・流通団地・PFI方式での統合病院・高知競馬の意義・目的は?その2
 
今週のゲストは、高知県知事の橋本大二郎さん、高知県特別職秘書の川竹大輔さん、市民オンブズマン高知代表の窪則光さんです。今日のテーマは「高知新港・高知工科大学・流通団地・PFI方式での統合病院・高知競馬の意義・目的は?その2」です。

高知新港の問題ですね。約1400億円の投資をして、それに見合う投資効果があったのかと言うと寂しいものがありますが。
橋本
今の段階では、1400億に見合ったものが稼げてるかと言えば稼げてはいません。公共事業と言うのは、民間でやって採算あわないものを公共でやります。1400億稼ぎ出さなくてはいかんということになならないと思います。その分の見返りはまだまだですね。道路は「即効性」がありますね。薬で言えば特効薬。港はそうではないですね。漢方薬のようなものですね。
自衛隊誘致の問題がありました。北朝鮮も不穏な動きがあります。高知新港を海上自衛隊の基地にするのはどうなのでしょうか?
橋本
基地にするのなら宿毛ですね。昔の日本海軍の基地でしたから。
何年待ちましてもどうもならないのではないですか?
橋本
近い将来IPPというセメント会社がやる発電事業の資材が、入ってきます。宮崎ー川崎の長距離フェリーの高知寄港もあり、乗り場の整備もしていきます。利用価値は上がります。
サンフラワー(長距離フェリー)もなくなり、利用価値は低下しているのではないでしょうか。
橋本
その分は宮崎ー川崎の長距離フェリーを誘致しましたので、マイナス分は取り返していると思いますね。
高知などは園芸王国と言いまして、首都圏にトラックで行きますね。室戸汽船もなくなって、影響がありますね。高知は「陸の孤島」の要素がありますので、海運に頼る要素が大きいと思いますが。
橋本
だからこそ高知新港を整備しているのです。将来の布石を打っているのです。
西村
高知新港についてですが、背後地が狭いですね。港の近くは農業振興地区。高知のハウス園芸の発祥の地。トンネルを抜ければ高知女子大と統合病院という文教地区。産業用用地は港から遠く離れて分散しています。都市計画はでたらめですね。経済波及効果はないですね。
PFI方式の病院ですね。県立病院と高知市民病院の合併により統合病院が出来ますね。県立病院は100億円の赤字がありますね。その赤字はどこへ持っていけない。
県立病院で赤字ではいいのではいいとい「意識がありますね。県立病院と市民病院を比べた場合,市民病院のほうが、赤字をつくってはいけないという意識が高いですね。低い県立病院のほうを心配します。
橋本
知事になって最初にやった仕事は、県立病院の改革と赤字の縮小です。県立芸陽病院は精神の病院は黒字に転じるのは難しいです。他の病院も改善しています。
この点に関しましても県職員労組に対するオンブズマンとしての厳しい目がない限りは、赤字体質で県を攻めているだけでは変わらないと思います。県職労の存在、自治労の存在がいかに地方行政にとって「足枷」になっているか。そのあたりを追求していくオンブズマン活動をしていただきたいですね。
結果として12年間私たちが改革を叫び続けていた県庁改革が職員に沁み込んでいかない元凶は自治労にあると?
橋本
ひとつはそうですね。確実にそうですね。だから僕は民主党からもお誘いがあっても自治労に支えられている政党には僕は絶対に加担しません
西村
以前窪さんにこの番組へ出演いただいたときに、「県庁は知事と副知事の2重権力構造になっている」と言われました。
橋本
それは今の話全然別の話ですよ。
西村
アンシャンレジームは県職員組合だと橋本さんは言いましたが。わたしは「2重権力状態」もあるのではないかと思います。
以前にくらべて公務員の組合も弱くなったのではないかと思いますね。
改革することが職員に沁み込んでいないことにもどかしさを感じますね。以前田中真紀子前外相が、改革をさけんでいるのにスカートを踏んでいたのは小泉さんでした。という発言がありました。私は改革を阻害しているのは橋本知事であると言う気がするのですが。口ではやっているんだ。職労が足かせになってんだと。それは信じられないなと思いますね。
橋本
信じられないなと言うのなら証拠はありますか?
絶大なる人事権があるのは知事なのです。
橋本
そんなに人事権といいますが、絶大なものではありません。地方公務員法で公務員は守られています。首を切ることも降格もできません。公務委員に意識しかも県職労というものが、オンブズマンも厳しい目で見ないで、温存されてきました。役人の意識を変えることは難しいですね。民間の運動体であるオンブズマンがおかしいではないかと声を上げることではないでしょうか。オンブズマンに求められるのはそのことですね。
なるほどこれには1本取られましたね。立場が違うだけで方向はありません。
西村
それこそオンブズマンを県の監査委員にしたらどうですか?
 県庁がお金を借りている金融機関から監査委員が出ていますが、公正な監査が出来るとは思えませんから。
橋本
アイデアとしてオンブズマンを県の監査委員にするというのも検討課題にしましょう。
 
川竹
高知県の人が橋本さん1人を選んだからすべて変わるというものではないですね。
皆の意識を変えないと本当の県政改革は出来ませんね。