県庁組織と職員の意識の改革度合いは?
 
 今週のゲストは、高知県知事橋本大二郎さん、高知県特別職秘書の川竹大輔さん、市民オンブズマン高知代表の窪則光さんです。今日のテーマは「県庁組織と職員の改革度合は?」でお話を伺います。
 「構造改革」を叫んで何も変わらない国と比較し高知県庁は改革されてきたのでしょうか?
改革されたようで改革されていない。12年間ご苦労さんです。表面的には代わったこともあり、橋本さんは強力なリーダーシップを発揮していただきたい。最近のトンネル不正工事にともなう審議会の公開は、知事が命令するとぱっと行く。知事の権限は内閣総理大臣よりはありますので。「天の声」をどんどん出していただきたい。このままで終わってほしくはないですね
橋本
改革されているようで改革されていない。僕も同感ですね。たとえば先ほど窪さんが言われたトンネルの手抜き工事の問題でも、本当は職員の間から「当然公開審議だ」となっていないとおかしいですね。というのは工事の内容は後では情報公開の対象になるからです。最初から見せても何の問題もありません。世間の関心も高い。しかしそれがなかなかともなわないのが、(職員の意識が)改革されているようで、改革されていないことになります。
前例がないから。官僚出身でない橋本知事なのですから、12年前の出発点は素朴な期待がありました。壊すものは壊す。新しいものはこしらえるそうしていただきたいのです。
橋本
そのあたりけんちゃんはどうですか。
西村
なぜ12年の県政の間に高知商銀事件や、やみ融資事件、別件やみ融資事件が起こったのか?橋本さんが知事であったから「表面化」したのか。どうなのでしょうか?
原因の追求を県庁の中から出ないものなのか。また20億円の欠損金を県庁職員がカンパで埋めようとか。再発防止の決議をするとか。そうした動きは表だって出てこないのですが。
橋本
高知県庁
再発防止の決意表明は何回もしました。決意をしても具体策はないといけません。
窪さんがご指摘のように、全体的に職員が「心に沁みて」再発防止の決意をしているかといえば残念ながらそうなってはいない。やはり人事評価などを変えない限りは変わらないものである。12年にして痛感しているところです。
団体でとりくむ仕事と、自己責任でやる仕事がありますね。役職に応じた責任の達成率、部長、課長、班長、そからの評価も明確に、県民サイドから評価できる仕組みが必要だと思いますね。県職員の仕事に関する情報公開も必要だと思います。
橋本
川竹さんも外の世界から県庁に入ってこられて仕事をしています。外で見ていた時と、実際に県庁に入られて見てきたことはどうでしたか?
川竹
一緒に仕事をするなかでは、共感するように一緒に仕事をしないと変わらないなと思いますね。そうしますとある程度は変わりますねたとえばやみ融資事件の決意表明なんかで、2年間掛けて県政改革の議論を進めてきました。
 知事からどうのではなく、下から改革の積み重ねをやろうと職員の盛り上がりは感じました。評価はできますね。
このあいだまで、県職員個人の名前で行政訴訟や告訴などをしていましたが、制度的にそうしなければいけなかったからですね。今回は個人ではなく、制度が変わって最初は橋本知事が受けて立って、次にと、法律的に変わりました。個人を訴えざる得ませんでしたので、県職員は萎縮するのではないかと思っていました。
 積極的にやって、またオンブズマンからなんかと言われたり、裁判かけられたら嫌だなと変なジレンマに陥っているかも知れませんね。あくまで制度の問題ですからね。
橋本
窪さんがさきほど何を目標に仕事をしていくかということをはっきりさせて、人事評価の基準にしていくかということを言われました。物を売って営業成績をあげるというのではなく、県庁の業務は幅広いので難しい面はあります。みんなでわかる目標を人事表甘味する。個人ではなく部署部署では目標達成がみんなにわかるようにしたいとおもいますね。
12年間で県庁の組織は変わりましたし、細かくなりましたね。
川竹
変わりましてね
橋本
今変えた理由は、課とか室を増加させました。従来の形ですと課長などになるのは相当の年齢になってからになります。若いうちから、リーダーになって能力を活かせる必要があると思いました。人材を育成する意味で課と室を増加させました。

課や室を増加させたということは、仕事をより公表しやすくしたということでしょうか?
橋本
一般論としてはそうです。
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