仁淀川流域の価値について
 今週のゲストはくろしお地域研究所所長の吉田文彦さんです。今日のテーマは「仁淀川流域の価値について」でお話をお聞きします。
 仁淀川流域の潜在力、清流の魅力につきましては、過去番組出演者では、田岡真由美さん岡本誠一郎さん成川順さん上田周五さんが発言をされていました。
 吉田さんは、仁淀川流域の町村にて調査をされ、地域の資源などを検証されているように聞いています。
流域の地域の人口の動向はどうなっているのでしょうか?将来は人口は減少し、高齢化によりなど、活力がなくなるのでしょうか?
 確かに人口は減っています。学齢期の子ども達の数ですが、池川町、仁淀村、吾川村の3町村で合わせて1学年に60人程度です。ということは2クラスつくれるのがやっとですね。
 高齢化するから、活力がなくなると言われていますが、そうは思いません。
 学童期の児童が、池川町吾川村仁淀村の3つの町村で60人前後しかいないというお話でした。確かあの地域には県立に淀高校と言う独立した高校があります。その存続なども大変なのではないでしょうか?
高知県立仁淀高等学校の全景。清流に淀川の河畔にあります。
 60人以上の年もあります。しかし60人全員が仁淀高校へ進学するわけではありません。なんとか2学級は確保したいところですね。でも地元地域から進学する年が20人足らずの年もあります。
 仁淀高校は校長先生を始め、独自の教育をするべく大変努力をされています。仁淀、吾川、池川の町村が合併し、一緒になれば本腰を入れまして、仁淀高校の存続に力を入れる必要があると思います。
 この高校のユニークさは、進学する人も含めまして、全員が進路を見つけ出しています。高校の先生の努力と,個々の生徒達の努力もあり、詳しいことは今日は紹介できませんが、是非仁淀高校の取り組みに注目していただきたいと思います。
 新しい町になれば、この仁淀高校を中心にして町を活性化することができると思いますので、知恵を寄せ合って支えあうことが大事です。
 仁淀川流域の調査をされてこられてとのことですが、仁淀川流域の資源にはどのようなものがあるのでしょうか?いろいろあることと思います。
 その価値を評価する場合、観点といいますか。どのように評価するのかが問題ではないかと思います。そのあたりはどのように考えればよろしいのでしょうか?
 そのことにつきましては、皆さんがよく注目されていることはわかっていると思います。ただいまから地域の人たちが頑張っていただくために、私は、少し変わった見方をします。
 それが熊本県水俣市役所の吉本哲郎さんからの助言やご指導もあってのことです。「私は地元に学ぶ」という姿勢で皆さんと一緒に行動をします。
 もう一点は「最初から先入観を持たない。なるだけ素直に真正面から見てみて、日頃気がつかない小さなものをみる」ことです。それは「あるもの探し」という言い方をいたします。
吉田文彦さん
 そこに「あるもの」を存在の意味、価値を考えて、地域に入ります。時に集落に入りますと「うちらの集落には、なんちゃあないぜよ。(なんにも特色のあるものはないです。)」と言われます。その人たちに「この集落は何年前からありましたか?」と聞きます。
 昨日からということはありえません。10年前ということもありません。それは新しく団地でも作らない限りありません。五十年、100年の生活があります。皆さん方のご先祖を含めた生活があるはずです。その生活は何によって成り立ってきたか。
 そういうやりとろを地元の人たちとしながら、地域を一緒に歩きます。ちょとした森の中にはえている植物や、そこから湧き出している水、いろんなものを見て行きます。その意味をい一緒に考えながら、「あ凄いね」ということを私達は、地元に人たちに言います。
吾川村にある「ひょうたん桜」は結構な人気でありました。愛媛ナンバーの自動車が 多数来ていました。仁淀川流域地域は愛媛にPR活動をすべきではないでしょうか?
「こんなものたいした事はない」と地元の人は言います。「いや凄いことです」というやりとりをします。そうすることで、意味がだんだん伝わっていきます。そうしますと地元にあるものをもう一度見直すことになります。
 家の周りにもいろんなものもありますね。家の周りの畑には50類以上の農作物があります。それ毎日「朝採れ。採れたて」の野菜を味噌汁に入れて食べています。都会ではありえません。1日か、場合によっては採ってから3日以上経過した野菜を食べています。
 だから暮らしもそうですし、風景も、時間帯も、季節も違います。そのようなことを一緒に見て行きますと生活の素晴らしさがあります。
 一例で言いますと「いり餅」に注目しています。おやきほどには汎用性は今のところはないですが、なんとかあの地域のものを売り出していきたいなと考えています。
吉田文彦さんは「仁淀高校の存族問題について」コメントを書かれています。
                 http://www.kuroshio-net.jp/yoshida/aftersix/aftersix_13.html
仁淀高校ホームページ    http://www.kochinet.ed.jp/niyodo-h/main.htm
  誰もが仁淀川の清流を評価しています。都市に大きな河川で水泳が出来、鮎が採れる河川はあまりありません。