高知県政策総合研究所とは何か?
 

今週のゲストは高知県政策総合研究所主任研究員の沢近昌彦さん宮武禎さんです。高知県政策総合研究所は橋本知事の発案により、1992年に設立されました。高知県、高知市、三菱総合研究所、四国電力、四国銀行、高知銀行から研究員も派遣され研究活動が行われています。設立されて、12年を経過したのですが、今ひとつ県民各位にはなじみがないのですが・・・

最近の政策総合研究所で取り組まれた大きなテーマは「都市におけるユニバーサルデ  ザイン」だと思いますが。

ユニバーサルデザインのシンポジウムを4回ぐらい開催しています。バリヤフリーよりも積極的に、(バリヤフリーの発展形)都市づくりのなかで「誰でも使用できるデザイン」を普及させていく目的です。都市設計段階製品作りにも生かしていかねばなりませんね。ドナリオメースという米国の大学教授が提唱されました。
高知におけるユニバーサルデザインの実例は、低床式路面電車と路線バスがあります。
  それ以外の取り組みはなにかありますか?
桟橋の「卵のわれない道」「ほきが峰」。段差のない道路づくりがたくさんあります。
  現在では道路関係でのとりくみが多いようです。
シャンプーやリンスを区別する形状も製品にありました。今後は製品作りでの取り組み
  もより積極的に行いたいと思います。
 高知市三里に建設中の県・市の統合病院。県下一の高度医療センターになります。
 その近隣に治療者や介助者の専用ホテルも誘致したと聞いています。その誘致に政策総合研究所が深く関わったと伺いましたが。
チルドレンハウスという難病の子供たちのホテルをこしらえる構想を提唱し、
  マクドナルドが資金を出して実現することになりました。
県などの行政組織と政策総合研究所との違いはどこになりますか?
沢近さんは広報、商工、観光などの部署を経歴されています。行政での仕事にはどういう点で研究されたことが役に立つのでしょうか?
 
フリーな立場で長期的な見地で政策提言ができる。これからの行政の課題を見つけること。総合的な計画は行政部署でも立てます。時間的な制約のない政策総合研究所では
  政策実現の目標づくりから考案します。
現在沢近さんが取り組まれている研究テーマは何ですか?また他の研究員の皆様は
  今年の研究テーマは何ですか?
ユニバーサルデザインを都市づくりに生かします。来年は土佐電鉄が創業100年になります。これからの100年を路面電車を生かす街づくり。それを研究したいと思います。

フランスストラスブール市の路面電車

郊外の軌道を芝生で緑化すれば、騒音防止効果もある。

第3回高知県ユニバーサルシンポジウム

「あすの交通と都市」より。

宮武さんの場合の研究の取り組みは
県産品を生かした住宅づくり。内需拡大のためには県産材を使用した住宅づくりの研究
  をより具体的に行いたいと考えています。