パソコン初心者教育システムの重要性について
 
 今週のゲストは、西岡燃料社長の西岡謙一さん、インターンシップをされている斉藤大輔さんです。今日のテーマは「パソコン初心者教育システムの重要性について」です。
 21世紀になりまして、パソコンやインターネットは急速に普及いたしました。しかし鳴り物入りで実施された政府のパソコン教育支援事業も打ち切られています。
西岡 以前の「IT講習」は打ち切られました。形を変えて細々とやっています。しかし一般の県民・市民からしますとどこでやっているのかわからないのが現実です。
西岡さんは会社の事務所を以前から仕事終了後月に1〜2回開放され、「パソコン道場」を開催されていました。
西岡 「パソコン道場」と言うか、「超入門草の根情報化サロン」をやっていました。今はその名前ではやっていません。最初は知り合い同士でやっていたのが、広がりまして、「日常化」しましたね。
教えられて「感じられること」はどういう点なのでしょうか?
以前に「パソコンは教える技術が確立されていない。ただパソコンが少し出来るということで、パソコンオタクが講師になっていた。だから逆にパソコン嫌いが増加した。」とご指摘されていました。現在もそうなのでしょうか?
西岡 その状態は続いていると思います。教える技術が確立されていない以前に、そういうことがあることすら(講習の主催者側)がわかっていない。教授法はあると思いますが、研究などされていないようです。
パソコン初心者に段階を踏んで教えていく「教育システム」が確立されていないことが、問題なのでしょうか?
西岡 それ以前にパソコンが多少出来るから教えることが出来るものではありません。パソコンが多少出来るという理由でパソコン講師が務まるものではありません。「パソコンを使う技術」と「パソコンを教える技術」とは違うんだということに気が付いたら大分違うと思います。
講師側が気づいていないから、好き勝手に講習をやってしまいます。聞いているほうにしましたら、「押し付けられている」ことになり、「心が傷つく」状態になります。

斉藤さんは西岡さんの会社でインターンシップをされています。パソコン道場などのお手伝いなどもされておられると思いますが、そのあたりはどうでしょうか?
仕事中の斉藤さん
パソコンで業務をされている西岡さん
斉藤 IT講習のとき実際に講師をさせていただきました。パソコンを全く知らない人に教えた事はあります。
教えることは大変だったと思いますが・・・・・。
斉藤 技術指導は大変ではありませんでした。ただ一般の人と在学中を含めて会話したことがあまりありませんでした。そっちのコミュニケーションを図るほうが大変でした。
技術的な指導よりも、受講者とのコミュニケーションのほうが難しいということなのですね。
西岡 そうですよ。一般的に言いましたら、パソコンを知っている人はコミュニケーションが弱いです。パソコンの知識うんぬんよりは、コミュニケーション能力です。1週間前に習った人が、こんど始める人に教えたら一番理解しやすいです。
教える内容については大変ではありません。「心積りがあって」そこでパソコンの前に座るまでが大変ですね。メンタルな面の配慮が大切です。とくに中高年の人に対してはそうですね。
教わるほうは、躊躇しながら、大げさに言えば「命がけ」で来ている訳ですね

教えるほうは、斉藤さんのような若い人が多いですね。自分達の息子や娘のような人達が講師になることが多いですね。なかなかわからんとか言いづらいところがありますね。
パソコン教室では受講者より若い人が講師になる事例が多いです。
西岡 そのとき「それは簡単なことですよ」なんて言われましたら、自分が操作が上手くいかなくて苦労しているのにという思いが先行し、「トラウマ」になりますね。
なんで若者がさくさく出来るのに自分らが出来ないだろう。悔しい。けんど出来ない。
嫌になる人、パソコン嫌いになる人が出来ますね。
西岡 うちのサロンでも恥ずかしいというのは男性のほうが物凄く強いですね。こんなこと聞いたら馬鹿みたいに思われやしないかと。最初は冗談かと思いましたが、初級者は本気で思っているのですね。最初から出来ないのは当たり前ですよ。と言いますと、一応に皆さんほっとする表情になります。メンタル面がとてもパソコン指導には大切です。
女性はあつかましいからでしょうか?
西岡 より積極的ですね。男性の場合はプライドがあるからでしょう。
社会的地位があったり、プライドが邪魔するのでしょうね。
西岡 うちの前まで来て中へ入れなかったり、嫁さんを代わりに聞きに来らしたりしますね。
大きなそのあたりバリア(障害)が、パソコン普及の場合あるわけですね。
西岡 若い人は触っているうちに使えるようになったりします。中高年以上はそうはなりませんから。そのあたりが全然教えるほうが理解していないことが、問題です。
講習会で講師の前の画面を見て「猿真似」してマウスで追いかけてします。覚えていると錯覚します。家でやると出来ません。覚えていることにはなりません。
斉藤さんは20代前半ですが、パソコンなどは小学校段階から触られていたのでしょうか?
斉藤 田舎のほうでしたので、正式にやり始めたのは大学へ入ってからでした。
でも私らのように学校教育段階でパソコンを全くやらず、みようみまねで最近やり始めたのでは全然違いますね。
西岡 雲泥の差ですね。反復練習で覚える事柄と、パソコンの原理がわかって覚えることを別けて教えていけば、中高年への指導は上手くいくと思います。それを一律にソフトの機能ばかり教えるから使えなくなるのですね。
数人のパソコン初心者が、同時スタートしてパソコンを習ったとします。ところが、そのなかの1人ぐらいは、進展についていけない人が出てきます。そのような場合、従来のパソコン初心者教室では「救いよう」がありませんした。なにか良い方法はないものでしょうか?
西岡 ほとんどありません。パソコン教室は一律に教えますね。誰かにあわします。出来る人は退屈する。出来ない人は落ち込んでします。自分達がやっている「寺小屋」方式は「進路別指導」をしています。そうしませんと中高年の人達は第一段階のステップアップが出来ません。
西岡さんと同じ方式でされている「初心者パソコンー寺小屋方式」は高知県内他にありますか?
西岡  聞いた事はありませんね。個人教授で「1対1」でしたら、実質そうなりますね。
でもそれは、教えるほうも、習うほうも疲れますね。1時間もやれば。何人かでやれば、「間が空きますし」。気もまぎれます。
1対1ですと、教わるほうも、教えるほうもプレッシャーがあると言うことですか?
西岡 教わるほうが、これわからん、あれわからんと言いますね。教えるほうはつい言いたがります。わざと「間を取る」ことをしませんと頭へは入りません。答えを教わっているほうに考えさせるとかをしないといけないですね。
1対1でも教えるほうは難しい。集団講習は、進行の遅い人への指導が出来ないことは良くわかりました。「寺小屋方式」で、参加者同士が教え合うやりかたが、初心者講習では有効なのでしょうか。
西岡 理解している人が、理解していない人に教える方法を、「サロン」とか「寺小屋」とか、「塾」と呼んできました。自主的に寺小屋を先生が居なくても運営出来ますね。気軽に聞きやすくて、上達しやすいと言うことですね。